ユーラシア地図 特定非営利活動法人神奈川県日本ユーラシア協会 インターネット版機関紙「日本とユーラシア」 神奈川県地図

2007年3月号

1.行事予定

2.活動報告

3.教室案内

4.組織・財政

5.今月のお勧め商品

6.何でも掲示板

7.ロシア芸能

8.ハバロフスク旅行記

9.スポーツ情報

10.ロシア語で鑑賞する日本の詩歌

11.露語で読む現代の世界

12.政治・経済用語解説

13.最近のロシア・日露関係

14.中世ロシア興亡史講義
今月の表紙:電子楽器「マトリョミン」

バックナンバー



行事予定

◆ロシアの春を祝う・復活祭「パスハ」

パスハ 厳しく長い冬が終わり、全ての生き物が生命を吹き返す春。
復活祭は本来ロシア正教のお祭りですが、ロシアでは日本のクリスマスのような感覚で宗教にかかわりなく盛大に祝います。
今年も当協会講師マリーナ・ルザエヴァさんの企画で行う予定です。
歌って踊って、飲んで食べて、春の訪れを存分に楽しみましょう!

◇日時:2007年4月8日(日)13:00~
◇会場:横浜平和と労働会館
◇会費:大人3,500円、中高生1,500円、小学生以下無料
◇定員:60名(要予約)
◇企画・料理・歌:マリーナ・ルザエヴァ
◇お申込み・お問合せ:神奈川県日本ユーラシア協会事務局 045-201-3714
※予定は変更される場合もありますがご了承下さい。


◆タタールスタン舞踊アンサンブル「サイダシュ」神奈川公演

タタールスタン舞踊アンサンブル「サイダシュ」 日時:2007年5月13日(日)
15:00~16:30
会場、入場料、演目等の詳細は次号でお伝えします。

◇5月12日(土)12:00頃、名古屋より新幹線で到着、横浜市内観光、交流など予定。こちらも参加者を募ります。明るく楽しい青年たちです。

◇「サイダシュ」は2000年9月創立。団員はカザンGUKI舞踊科卒業生・在学生から成り、タタールの民族舞踊の他、ロシア国内外の民族舞踊等レパートリーは多数。


◆日本ユーラシア協会創立50周年記念事業・稚内全国総会代表派遣資金カンパのお願い

全国紙に既報の通りですので詳細は省きます。
任意カンパで、本部に納入する額は会員一人当たり500円ですが、神奈川県には5名の代表派遣要請が本部から来ておりますので: 総会参加費一人¥2,000、航空運賃は往復約7万円。従って、5人派遣の場合には約36万円が必要です。
これは普通会員数240名(学生、高齢者、身障者、家族などを除く)で分担すると1名あたり¥1,500となります。
ちなみに本部では一口¥3,000で募金中です。次回会費ご請求の際、お振込み頂ければ幸いです。
あくまで任意カンパですが目的をご理解いただき積極的ご支援をお願いします。

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活動報告

◆2007年度 特定非営利活動法人神奈川県日本ユーラシア協会 第3回定期総会

2007年1月28日(日)13:00~ 横浜平和と労働会館

第3回定期総会  2月25日(日)午後1時から、NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会第3回定期総会が横浜平和と労働会館3階で開催されました。中村会長の挨拶の後、総会議長に大塚明さんを選出し、総会議事が始まりました。来賓は、(株)ユーラスツアーズ代表取締役の坂田恒衛さん、横浜市従業員労働組合本部平和と国際連帯担当執行委員の吉沢てい子さん。

 議長から、本総会は委任状出席を含めた過半数会員の出席により成立していることの確認があり、「2006年活動報告・2007計画」が関戸事務局次長、「2006年会計報告・2007年予算」が柴田理事長から報告・提案されました。「会計監査報告」は山下会計監査です。一杉事務局長から「サンクトペテルブルグ駐在」の現状が報告されました。

 出席者から(1)協会ホームページは情報が探しにくいので工夫が必要(2)ロシア語教室の運営について、初めての人は戸惑ってしまう等の質問意見が出され、柴田理事長は「できることはすぐにでもやりたいので具体的な改善点を教えて欲しい」等の発言がありました。

 午後3時30分、新役員を選出し、総会は終了。マトリョミン演奏会に移りました。

(木佐森)

◆マトリョミンがやって来た!

マトリョミン演奏会  県連総会後「ジョイント企画・マトリョミンがやって来た!」が開催されました。

 二人のアーティスト、テルミン奏者であり、マトリョミン開発メーカー「マンダリンエレクトロン社」公認のマトリョミントレーナーである、佐藤沙恵さんと相田康一郎さんを招待し以下の演目を演奏して戴きました。

独奏: 浜辺の歌/わにのゲーナ
トーク: マトリョミンの仕組み仕掛け
合奏: おお牧場はみどり/ムーンリバー(合奏)
トーク: マトリョミンアンサンブル「ニチェボーの話」
合奏: ニチェボー!な日曜日/見上げてごらん夜の星を
トーク: マトリョミンへの愛着
トーク: マトリョーシカ工場秘話
合奏: 小さなぐみの木(ロシア民謡)
トーク: 体験&質問コーナー

 まずは、マトリョミンの仕組みと構造のお話。

 2曲演奏後、相田さん主催のマトリョミンアンサンブル「ニチェボー」のお話。名前の理由は、「まぁいいっか♪てな感じで楽しくいきましょう!」という思いからだとか。そのコンセプトがオリジナル曲「ニチェボーな日曜日」という、ジャズ調の明るい曲の中に感じとれました。

 マトリョミンは演奏の始めと終わりが独特なので、あまり好まない方がいるようですが、この「ニチェボーな日曜日」という曲は、最後の方で音色が「ウィ~ン」と故意に長く下げて終わる曲。そのため「ニチェボー、うわぁおぅっ♪」っていうまるで嬉声のように聞こえます(?)。

 もう一曲はさんだ後は、絵付け柄と愛着の話に。

 相田さんは最初、自分のマトリョミンをたいそう気に入り「ウチの娘がいちばん!」(※以下、娘=マトリョミン)と悦に入っていたようです。しかし後に他の娘とも逢うようになってから、「隣の花は赤い」心境になってしまったことがあるそう。これも切削から絵付けまで手作りのため同一のものが無いからで、それは可愛い娘達が夫々授けられた個性。

 中には洋服を自分で仕立てたり、或いは専門店に発注したりして溺愛しているユーザーもいるとか。娘の幸せを願う親御さんのよう。

 お次は、マトリョーシカ工場見学体験談。
 ロシアツアー途中で、マトリョーシカ工場を見学。ニジニノブゴロド市から離れたところにある村、セミョーノフが娘達の故郷。切削工程、個性的な笑顔の理由、手早くニス塗りできる秘訣、ボディに描かれていた渦巻き模様の謎…etc。また空港などで遭遇したハプニングの数々など、参加した方にしか分からない面白いお話を聞かせていただきました。

 演目終了後は、体験コーナー。ロシア語教室の大塚先生が参加され、難しい電気工学のお話と質問で私たちの眼をテンにしてから、右手をかざし、ドレミを奏でてみました。マトリョミンにお会いしたことすらないのに、それに自称・音痴とおっしゃっていたのにも拘らず、上手に奏でていました。

 ミニライブ終了後はお菓子とジュースで懇親会。和やかムードでした。

(MOPA)

◆サンクトペテルブルグ駐在所

昨年12月初旬にペテルブルグに行き2月16日に一時帰国しました。
その間色々な方から質問があったのは“何しにいったの?”とか“何で食べてるの?”ということでした。そこでこの場を借りて皆様の疑問にお答えしたいと思います。

1.何故作ったのか?

1)そこにアパートがあったからです。
 私達の事務所があるフォンタンカ85番地というところは、地下鉄センナヤ広場からあるいて5分、フォンタンカ川沿いにある歴史的建造物の4階にあります。
 買った時は**百万円だったそうですが今なら**千万円になっている市内の一等地です。日本で言えば六本木にあるマンションということになります。

2)サンクトペテルブルグはロシアのデトロイトになるからです。
 トヨタ自動車は今年10月稼動、日産自動車は2010年に、加えて三菱自動車も進出の可能性があり既に稼動中のフォード自動車等もあるので早晩ロシアのデトロイトになります。

3)驚異的な日本ブームだからです。
 今、ペテルブルグに限らずロシアでは大変な日本ブームです。市内の各所に寿司バーがありロシア人で賑わっています。モスクワ駅構内のカフェテリアにもあります。
 こうしたものも含めると数え切れない数になるのです。

 ということで日本との人的・文化的交流は今後拡大の一途をたどることは“太陽が東から昇る”ように明白なことなのです。その故に作ったのです。 それでもロシアに太陽が昇るはずがないという人もいます。

2.何をするのか?

 私達の事業の項目はホームページをご覧下さい。書いてあることは全く月並みなことばかりです。
 しかし、月並みな事に、“何かを加えること”で新しい事が生まれます。
 私達がペテルブルグに常駐することで、ユーラシア協会の事業に新しいことを付け加えることが出来ると思います。 私達の仕事は“革命”ではありませんが“革新”をする事だと思っています。もっとも世の中“革新”的なことでも“革命”的だと思う方もいるようですが。

3.何から始めたか?

 所詮、世の中どんなことでも人と付き合いが大事です。特にロシアは人のネットワーク…要するに“コネ”をコネコネしないと仕事になりません。
 ブログにもその一端を載せましたが、一週間に一度はロシア人を招いてパーティ・音楽の夕べ開催していました。 そんな中から出てきた話が、既にホームページに公開しましたが“サンクトペテルブルグ園芸家協会”との人事・文化交流協定の締結であり、 法律事務所とのパートナーシップによるビジネスコンサルティングというテーマです。
 どんなテーマでも結構です。サンクトペテルブルグにご関心のある方は声をかけて下さい。

(一杉)

一杉氏のブログ「サンクトかわら版」

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教室案内

第106期ロシア語教室 4月9日(月)開講!

入門、初級、中級、会話 各コース全20回
入学金:5,250円(会員は無料)
受講料:
入門 一般42,000円、会員38,000円
初級・中級 一般44,100円、会員40,100円
上級・会話 一般47,250円、会員42,250円
通訳・翻訳 一般52,500円、会員47,500円
個人レッスン(1回・90分)
日本人講師6,300円、ロシア人講師7,350円
(以上、全て消費税込。教材費は別途)

第106期時間割(案)


ユーラス・ロシア語教室 新学期生徒募集

開講講座:入門(新規開講)、初級クラス
開講日:2007年4月14日(土)より 毎週土曜日 全20回
初級クラス10:30~12:00、入門クラス13:00~14:30
場所:「株式会社ユーラスツアーズ」の応接スペース
(都営地下鉄・大江戸線「赤羽橋駅」下車)
講師:リュボーフィ・マルィシェヴァ(モスクワ国立大学卒)
※入学金・受講料は当協会ロシア語教室に準じます。


日本語教室

日本語日常会話、文法、日本文化等を、ロシア語を話せる講師が懇切丁寧に個人指導いたします。
入学金:5,250円(会員は無料)
受講料:1回(120分)2,100円
時間:10:30~19:00の間、応相談
お問い合わせは協会事務局(045-201-3714)まで。


◆ロシア語講師会議

2007年2月17日 於当協会教室

 第106期ロシア語講座開講に向けての講師会議が行われ、P・トマルキン先生、E・岡野先生、大塚先生、大山先生、元当協会講師のS・謝花先生が出席されました。

 第104、105期は生徒数が伸び悩んだことに加え、ロシアとの交流がさかんになるにつれロシア語に対するニーズも多様化していることから、今回の会議に先立って現在ロシア語教室に在籍している生徒の皆さんにアンケートを実施しました。アンケート回答からロシア語教室への満足度や要望など分析した結果、従来のレベル別クラス編成のほかに、検定対策や自由会話など、テーマ式授業の希望が多くあることがわかりました。

 アンケート結果をもとにテーマ別クラスについて先生方に意見を伺ったところ、これまでのロシア語教育体験から、ロシア事情をロシア語で学ぶ上級クラス、ロシア語で物理などの教科を一緒に学ぶクラス、台本のある映画を観るクラス等はどうかという意見が出されました。

 今回の講師会議では、具体的な来期時間割編成の決定はできませんでしたが、今回欠席された先生方のスケジュールも調整しながら、新規に入門クラスを3つ、テーマ別クラスを計4つほど創設することを決定しました。

 なお時間割については2月末までに決定し、教室やホームページなどで発表する予定です。

(滝沢)



◆ロシアを楽しむ会「サモワールスポット」

今月は都合により休載です。「いい」加減なサークル・サモワールスポットとは?ここで簡単におさらいしてみましょう。

【サモワールスポットとは?】
会員の前田朋子さんが、協会の趣旨である友好のために個人で行っている「ロシアを楽しむ会」です。 歌、料理、ロシア語の響きを聞く、参加者同士の交流…等々、「ロシアの楽しみ方」は人それぞれですが、 毎回共通するのは簡単なロシア語学習をテキストに基づいてゆるやかに行うこと。 その後の「ロシアを楽しむ」時間に参加者同士が交流しながらいただく、前田さんお手製の昼軽食を兼ねた「たぶんロシア料理」なども楽しみの一つでしょう。
【開催】月1回。次回は3月17日(土)10:30からです
【会場】藤沢市の前田さん宅
【会費】参加人数での割り勘。1,500円~2,000円程度
【講師】現在は毎回、ロシア人(ウクライナ国籍)のターニャ先生をお迎えしています
【参加資格】会の目的や雰囲気になじむ、社会的常識のある方なら誰でも歓迎します (但し、例えば「ロシア語をバリバリ勉強したい」という方なら、協会のロシア語教室やご自分で作った学習サークルで勉強されることをお勧めします)。
一回のみお試し・単発・継続参加、いずれも可能です
【参加者平均年齢】たぶん60歳以上
【お問い合わせ先】協会事務局 045-201-3714

サモワールスポットだけでなく、ご自身の目的に合った新しいサークルを作るのも、もちろん歓迎です!その際は是非、この機関紙にも活動予定や報告をお知らせください。


◆ロシア民族楽器「バラライカ」「ドムラ」教室 4月開講準備中!

当協会の音楽教室は諸般の事情によりしばらくお休みしていますが、4月からの新規開講を準備しています。
詳細が決まり次第、機関紙やホームページ等でお知らせします。


みなとみらいマトリョミン教室、4月開講!

マトリョミン マトリョミンとは、ロシアの代表的民芸品マトリョーシカの中に、ロシアで発明された世界最古の電子楽器テルミンが内蔵された全く新しい楽器のこと。
希少価値の高い楽器マトリョミンでお気に入りの曲が弾けるようになるといいですね!

詳しくは上記リンク先ページをごらん下さい。

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組織・財政

◆組織状況 (2007年2月)

年初会員数:294名、入会者数:3名、退会者数:9名、1月末会員数:288名。前月比1名減。

 2006年下半期から僅かながら会員の減少が続いています。ピーク時2005年7月の307名からは19名の後退です。この年には7月だけで旅行参加者を中心に20名の方々を会員に迎え入れました。

 ロシア語新学期の4月末までには生徒数を増やすなどして会員数を300名に復元しましょう。それには3月の早い時期からロシア語、音楽教室のポスター貼り、HPなどで本格的な宣伝を開始する必要があります。この成否が2007年度の明暗を分けることになります。

 8月の旅行参加者を増やすための宣伝も3月から準備し、4月から本格的に募集を始めましょう。

 会員、役員の皆様!活動をいっそう多彩にし、会を楽しいものにするため、会員拡大に努力しましょう。

 一杉事務局長はサンクトの仕事の関係で近く訪ロするT氏を会員に迎える予定です、柴田理事長はユーラスツアーズ(株)に社員の支部を再建中で、(所属が東京なため当県の会員には登録されませんが)既に3名の会員が増えました。

 ユーラス・ロシア語教室では受講生のうち会員が1名居りますが、現在更にもう1名の方に入会を勧誘しています。この教室も4月新学期からは2クラスになり会員も増える予定です。


◆財政状況 (2月)

A.売上高 1,363,930円(前年同期 1,799,720円、 前年度比 75.8% 約24%減)
B.売上原価 941,528円
C.総利益(A-B) 422,402円
D.販売費及び一般管理費 1,387,357円(前年同期 2,035,553円 前年度比 68.2% 約32%減)
E.純利益 ▲946,859円(前年同期 ▲801,303円 前年度比 ▲118.2% 約18%減)

 概 況

 2月総収入は前年度比で約24%、43.5万円の減少です。
 一般収入約16.7万円、ロシア語収入約14.5万円、一般事業収入約9.3万円の減少が大きく響いています。会費収入の大幅減少が特に気に懸ります。
 一方、販売費及び一般管理費では約64.8万円の減少になりました。
 組織活動費22.7万円減、物販経費25.8万円減などが目立ちます。
 2007年度決算は60万円の株券寄付などもあり120万円ほどの黒字ですが、第1四半期の手許現金は不足で資金繰りは厳しい状態が続いています。
 会費、入会金収入、寄付金、語学、音楽教育、非教育事業の収入増大、経費の合理化、節減に、引き続き皆で努めねばなりません。
 現在の事務所、教室は既に非常に手狭になっており、今後数年以内に大幅な改善・改革が必要です。そのためにもシッカリした財政を築いてゆきましょう。


◆ロシア語生徒に入会勧誘を

理事長 柴田順吉

 ロシア語の生徒は旅行の参加者と並んで当会の会員の最大の源泉です。

 ロシア語の学習はそれ自体が当会の目的「相互理解と親善・世界平和」にピッタリの実践であります。

 したがって、創立以来、当会では熱心にロシア語の普及活動を行い、生徒に対する入会の勧誘を行ってきました。

 会員となって言語だけでなくロシア語圏の文化、芸術、スポーツ、経済、政治などに触れることは、必ずロシア語学習に対する意欲と持続心を高めることにもなります。

 ロシア語の学習者はおおむね当初からそれぞれの目的を持っており、語学習得後は様々な分野での国際交流にその成果を生かします。

 国際交流はまた必然的に人の交流を齎します。

 水面に落ちた1個の石が波紋を描いてゆくように交流の輪が次第に広がってゆきます。

 ロシア語学習者を会員に迎えることの意義は非常に大きいのです。

 実際に現在の当県連の役員の過半数がロシア語教室の講師、出身者であることを見ても其の重要さはお分かりと思います。

 それゆえ、当会ではロシア語受講者の入会に際して大きな特典を付与しています。

 例えば入門コースに入学の場合、入学金¥5,000の免除、約6ヶ月、20回のレッスンに対し受講料¥4,000の割引があります。

 「ロシア語教程1」を習得するには約1年、40回のレッスンを要しますから受講料の割引は\8,000となります。

 1年間に受けられる割引は合計¥13,000となり、入会金¥500と会費1年分¥9,600の合計¥10,100を上回る額となります。

 既に、非会員として入学金、受講料を支払い済みの生徒が入会した場合は入会時に遡って精算することも出来ます。

 上記割引のほか、㈱ユーラスツアーズのロシア行き旅費も若干の例外を除いて、3~5%の割引を適用されます。

 毎月の本部機関紙(¥240)、県連機関紙の配布、レンタル・ビデオ、CD,DVD(1回¥500)、書籍の貸し出し、行事、物品販売の割引など数多くの特典もあります。

 これらの特典を積極的に利用すれば2年目以降も会員になっていたほうが断然有利です。

 わが国には大黒屋幸大夫の漂流記などにあるように江戸時代から庶民の友好の歴史があります。其の反面「尊皇攘夷」、「日露戦争」など歴史的に培われた政治的反ロ風土があります。今でも5歳くらいの子供にさえ、口コミで「ロシア、殺し屋、オソロシヤ」などと言う言葉が吹き込まれています。

 しかし、今日では政府間の合意による文化フェスティバルやトヨタ、ニッサンの自動車現地生産、サハリン石油、天然ガスプロジェクトが行われるまでに状況は変化しております。わが協会でも毎年旅行者を組織し、普通のロシア市民と草の根の交流をすることによってロシアの現実を日本に知らせ、日本の現実をロシアに知らせています。

 東京ロシア語学院では卒業生数が求人に遥かに不足し、困っているような状況です。

 入会して頂けば学習面でも、金銭面でも有利であるばかりでなく、日本とユーラシア諸国民の相互理解と親善、世界平和にも貢献することが出来ます。

 新入学生、未入会の生徒への入会勧誘を、自信をもって積極的に行いましょう。

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今月のお勧め商品

手紡ぎ麻布ドレス「ホルショーフカ」 ¥31,500

タンボフ製手編みプラトーク ¥8,400

マトリョミン(Matryomin QT) ¥44,016

他、マトリョミン演奏の手引DVD¥2,100
マトリョミン専用バッグ「Kajino」¥3,360も是非ご利用下さい!

商品の詳細は協会事務所、
または協会オンラインショップ「うにべるま~ぐ」でごらん下さい。

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何でも掲示板

サンクトペテルブルグ園芸家協会との文化交流協定締結


◆ダーチャ講演会のお知らせ

講師:豊田菜穂子さん(「ロシアに学ぶ週末術~ダーチャのある暮らし」著者)
日時:3月24日(土)午後2時~4時(午後1:45より受付)
会場:ベラルーシレストラン「ミンスクの台所」(ロシア紅茶付)
定員:30名(お申込み先着順・要予約)
参加費:1,000円(資料代)
お申込み・お問合せ:日本ユーラシア協会ユーラス支部
(株)ユーラスツアーズ内 03-5562-3381
tokyo@euras.co.jp (講座担当:五十嵐)


◆企画展「国立ロシア美術館」

会場:東京都美術館
期間:2007年4月28日(土)~7月8日(日)

1.記念講演会 「19世紀のロシア美術」
実施日:4月28日(土) 午後2時~4時
講師:ウラジーミル・グーセフ/国立ロシア美術館 館長
会場:東京都美術館 講堂
定員:240名/入場無料(先着順)
※午後1時より整理券を配布、定員になり次第受付終了

2.テルミンコンサート
実施日:5月12日(土) 午後2時~午後3時30分
出演者:竹内正実 他
会場:東京都美術館 講堂
定員:240名(全席自由)
入場料::¥2,000(展覧会観覧料含む)
申込方法:Eメールに(1)住所(2)氏名(3)年齢(4)電話番号を表記の上、t-jigyo@sankei-net.co.jpまで。
入場予約券を返信します。料金は、予約券と引き換えに会場で精算します。申込多数の場合は、抽選となります。


「ロシアの農民美術」

◆遠藤先生の著書「ロシアの農民美術」刊行

当協会ロシア語講師の遠藤三恵子先生が、ユーラシアブックレット第102巻「ロシアの農民美術」を発表されました。
ロシアの農民美術の世界をロシア人(テニシェワ夫人)側と、当時ロシアに滞在した日本人(山本鼎)の双方の視点から考察します。
協会事務所にて取扱中。

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ロシア芸能

◆Русская десятка(ザ・ロシア・トップテン)

2007年2月最終のMTVトップテンです。
先月までランクインしていた人気アーティスト、ヴィアグラとズヴェーリが圏外に落ちてしまいましたxxx。
その代わりマクシムとチリが5位と8位に初登場です。マクシムとはマリーナ・マクシーモヴァの姓から来ていて、作詞と歌の才能に恵まれた期待のズヴェズダー(スター)。
チリは2005年にショウビズ界にカミングアウトしたユニット。女性ボーカリストのイリーナはテノール声でラテン調ポップスを軽妙に歌います(※レディボーイではありません。ホンモノの女子です)。
2007年は度肝抜くニュースターが次々と誕生し、ベテランを凌駕するかもしれない?!

(MOPA)

1.Сергей Лазарев ”Everytime“
セルゲイ・ラーザレフ/Everytime

2.Серега ”Миллион долларов США”
セリョーガ/100万ドル

3.Дмитрий Билан “Невозможное возможно”
ドミトリー・ビラン/おそらく不可能

4. Город 312 ”Фонари”
ゴーラド312/灯々

5. МакSиМ ”Отпускаю”
マクシム/解き放つ

6. Влад Топалов&Mya ” I Will Give It All To You”
ブラッド・トパーロフ&ミーヤ/I Will Give It All To You

7. Блестящие “Агент 007”
ブレスチャーシエ/エージェント007

8. Чи-ли ”Маки”
チリ/芥子

9. Лигалайз&DATO ”Джаная”
リガライズ&ダト/ジャナヤ

10.Tokio ”Когда ты плачешь”
トキオ/君が泣く時

(MTV、2月26日付)


◆t.A.T.u.情報

みんな大好き♪ロシア発世界のスーパーアイドル「t.A.T.u.」関係の情報です。(^^)

ユーリャ 1)ユーリャ、祝・22歳の誕生日♪
国内外での芸能活動、そして子育てと精力的なユーリャが、2月20日で22歳になりました!
よきパートナー、レーナからの祝福メッセージです;
「親愛なる私のパートナー、ユーリェンカ。22歳のお誕生日おめでとう! ユーリェンカは才能豊かだから、あなたのプランや企画やアイデアが実現し、幸福で愛されるように、願いが叶うことを祈ってるわ。 私は、プライベート以外はいつもあなたと一緒よ!とても大好きよ!あなたにいつも成功がおとずれ、太陽のように輝いていますように!KissYou!あなたのレーンカより。」

2)タトゥシュキから貴方へバレンタインメッセージ
ユーリャ、レーナがとっておきのメッセージをFANの貴方へ発信しています。その内容は公式サイトをご覧ください。

3)2月10日、有名なラジオプロデューサM.コーズィレフ氏が厳選セレクトしOnSaleしているアルバム"My Rock-n-Roll"で、 タトゥのファーストシングル"All The Things She Said" を「挑発的なトラックトップ13」のひとつとしてあげ絶賛しました。

(MOPA)

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ハバロフスク旅行記

◆私の出会った人々

ハバロフスク旅行  近くて遠い国だと思っていたロシア。今回遂にその地を訪れる事になりました。期待と不安でいっぱいでしたが、広大なアムール川の様におおらかな人々とふれあい、すっかり魅了されてしまいました。

-エタージュナヤの場合-
 二日目の朝、ホテルを出る際、ロシア語が良く聞き取れずあいまいな返事をしていたら、何やらトラブルに。彼女はため息をついてフロントに電話をかけると、日本語の話せるスタッフにつないでくれた。事情を説明すると、途端に顔つきが変わってニッコリ。

-ホストファミリーの場合-
 ちょうど誕生会の行われていたダーチャに行き、シャンパンやウォッカでお祝い。畑で育てた色とりどりの野菜は、最高においしかった。家ではペリメニやブリヌイなど豪華な料理が並び、通訳のディマ君を通して、色々な話で盛り上がり、カラオケで踊り熱唱し、アルバムを眺めたりして楽しんだ。自分の未熟なロシア語を、理解しようとしてくれたホストファミリーに感謝。

ハバロフスク旅行 -少年少女の場合-
 あんなに大勢の子供達に歓迎されたのは初めて。感情表現が豊かで、のびのび育っているなーと思った。男の子はだるま落とし、女の子は紙風船で遊んだ。

-コサックの場合-
 いかにもロシア人といった村長さんと恰幅の良い奥さんが、パンと塩でお出迎え。乗馬体験では、なぜだかコサック勇士に好かれ、川べりで馬にパンをあげたり、歌ったり、ダンスを踊ったり、楽しい時を過ごした。ついでに蚊にも熱烈に好かれた。

-通訳の場合-
 名前を聞くと「裏地見る」と答えたおもしろい通訳さんは、市内観光から何までお世話になった。ナイトクラブではまたもダンスを踊る。ロシア人は踊り好きらしい。

 気さくで親しみやすい人々と出会い、ロシアのイメージがずいぶん変わりました。是非また、この美しい街を訪れたいと思います。

(S.M.)


◆ハバロフスクツアー感想文

ハバロフスク旅行 6回目だけど久々のハバロフスク。丸一日一人で散歩したのがとても楽しかったです。
ウォッカ瓶を片手に古い町並みを散歩し、初めて会う何人ものハバロフスク市民から「ズドゥラストゥヴィ!(こんにちは!)」と声をかけられ、ボクも声をかけました。
カタコトのロシア語で話し合うのは快感でしたよ。
街には「日本美術帖」とプリントされたTシャツを着た女の子が颯爽と歩いていました。
広くてきれいなジナモ公園で、子ども達に「写真とって!」と声をかけられ、一緒に遊びながら写真をいっぱい撮りました。楽しかったです!

楽しくなかったこともあるので書きます。
途中でツアーのメンバー同士が、険悪な雰囲気になることが何度かありました。
「添乗員がいないツアーなのだから、自立自助が原則であり、至れり尽くせりのサービスを期待することはできない」という点、 「民間の友好運動の一環だから【君が代】を歌うような交流は絶対にやらない」・・・等の点につき、出発前に十分徹底するし、旅の途中でも徹底するというのが必要と思います。 今回は特に最初の自己紹介がなかったので、来年は、たとえ、朝の散歩をしなくても、ツアーの特色の徹底と自己紹介をやるというふうにしたらいいのではないかと思いました。

*ハバロフスクの写真をサイトに載せてますので、ぜひ見てくださいね!→ こちら

(T.M.)


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スポーツ情報

◆2007 横浜国際女子駅伝

2/25(日)神奈川・みなとみらい21
横浜赤レンガ倉庫発着
ロシアが連覇。九回目の優勝を飾りました。

1位 ロシア 02:14:48
2位 アメリカ 02:16:04
3位 日本 02:16:07

公式サイト


◆2007 フィギュアスケート世界選手権

3/20(火)~25(日) 東京体育館

年に一度のビッグイベントが東京で開催されます。
世界40カ国から参加が予定されていますが、ロシアのプルシェンコ選手とスルツカヤ選手は今シーズンは休養とのことで残念ながら参加しないそうです。
しかしながら、ペア競技に日本人の川口悠子選手がロシアペアとして出場が予定されています。
現在川口悠子選手はロシアのアレクサンドル・スミルノフ選手とペアを組み、昨年のロシアカップで3位入賞を果たしており、ロシアのエース格として成長しているようです。
放送は連日フジテレビで予定されています。

(森)

※協会サイト「ロシアのスポーツ」も是非ごらん下さい。

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ロシア語で鑑賞する日本の詩歌

何処かで春が(山の三月)

(作詞:百田 宗治、1923年)

何処かで春が 生まれてる
何処かで水が 流れ出す

何処かで雲雀が 啼いている
何処かで芽の出る 音がする

山の三月 東風吹いて
何処かで春が 生まれてる


Март в горах

Где-то рождается весна,
Где-то стала течь речка.

Где-то поют жаворонки,
Где-то тихо распускаются почки.

В горах в марте дует ветер с востока,
Где-то рождается весна.

(перевод: Т-34-85 в 2007 г)

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露語で読む現代の世界

Т-34-85氏によるこのコーナーはブログで公開中です。是非ごらん下さい。
今月のテーマ:Выступление ВВП на Мюнхенской конференции


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政治・経済用語解説

◆サハリン2 ― 続報

 当協会の機関紙12月号で解説したサハリン2について、その後ビッグニュースがモスクワから飛び込んできた。 すなわちロシア・サハリン沖の石油・天然ガス開発事業サハリン2の主導権をめぐる日欧3社とロシア側企業ガスプロム社との交渉が12月21日妥結し、ガスプロム社が株の過半を取得、経営の主導権はロシア側が握ることになった。 これで06年9月の環境破壊問題に端を発した一連の紛争はガスプロム社の主導で解決する見通しがつき、07年末からの原油の通年生産、08年夏からの天然ガスの生産に向けて大きく踏み出すことになった。 ロシア政府系の天然ガス独占企業ガスプロム社の首脳人事や経営方針はプーチン政権が決め、またプーチン大統領の有力な後継者と目されるドミトリー・メドベージェフ第一副首相は同社の会長であった。

 これまでサハリン2の事業主体サハリン・エナジー社は、シェル社55%、三井物産25%、三菱商事20%出資の100%外資の会社であったが、今回の合意でガスプロムが株式をシェルから27.5%プラス1株、物産から12.5%、商事から10%の計50%プラス1株を74億5000万ドルで購入し、経営主導権を確立した。 また3兆円を超す補償額を要求されている環境破壊問題は、ロシア天然資源省や開発参加企業などでつくる合同委員会を通じて解決を図ることになった。

 合意公表後ガスプロムのミルレル社長ら4社の代表はクレムリンでプーチン大統領と会談し、大統領は合意に満足を表明、「あらゆる協力をする用意がある」と述べた。 環境問題を盾にサハリン2の命運をロシア側に握られた三井物産など日欧3企業はガスプロムに主導権を譲ることで事業の成功を確保する道しか残されていなかった。 日欧3社が見返りにえたのは、すでに3社が東京電力や東京ガスなどと結んでいる液化天然ガスの供給契約の確実な履行という当たり前の内容だけである。

(中村)

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最近のロシア・日露関係

∇プーチン大統領、内外記者団と会見
 プーチン大統領は1日、内外の記者団と会見し、好調な経済指標を列挙し、政権運営に自信をしめした。対外関係で「主権」を強調、自国の利益を最優先する強硬姿勢は国内で大きな支持を得ている。(2.2 Yomiuri)

∇スプートニク記念事業中止
 ロシア宇宙庁は欧州宇宙機関(ESA)や国際宇宙連盟の協力を得て、スプートニク50周年行事の目玉として小型衛星50個を1度に打ち上げる計画を発表していたが、このほど中止を発表、理由は明かしていない。(2.5 Y)

∇「北方領土の日」抗議集会で9人拘束
 「北方領土の日」の7日、ウラジオストクの日本領事館近くで日本の領土要求に抗議する集会を開き、巨大なロシア国旗を広げて交通妨害などしたとして9人が拘束された。(2.8 Asahi)

∇ロシア軍、軍備増強、23兆円
 イワノフ副首相兼国防相は7日、下院で演説し、2015 年までに総額約5兆ルーブル(約22兆7千億円)を配分し、装備の約45%を更新する国家計画を発表した。(2.9 Y)

∇ペテルブルグのマックで爆発
 サンクトペテルブルク市中心部ネフスキー大通りに面したマクドナルドで、18日午後8時20分頃爆発が起き、少なくとも6人が負傷して病院に運ばれた。(2.19 A)

∇モスクワで強毒性鳥インフルエンザ
 ロシア農業監督局は19日、モスクワ郊外で死んだニワトリから毒性の強い鳥インフルエンザウィルス(H5N1型)を検出したと発表、住民への感染は確認されていない。(2.20 Y)

∇国後島駐留のロシア兵反乱
 国後島のロシア軍駐留地で昨年末、兵士ら約140人が反乱を起こし、3日間兵舎に立てこもる騒ぎを起こしていたと、コムソモリスカヤ・プラウダ紙が伝えた。(2.21 A)

∇ロシア政界の闇を描いた小説、ベストセラー
 大統領の後継を巡る政権内の勢力争いと陰謀、情報機関の暗躍の下で続発する暗殺やスキャンダラスな事件。プーチン大統領をはじめ、誰がモデルか直ぐ分かる人物を登場させ、権力の中枢クレムリンの闇を描いた小説がロシアでブームを起こしている。 (2.23 A)

∇日本企業、ロシアガスプロムと提携へ
 日本に大手商社やプラントメーカーなどのエネルギー関連業界が、ロシア国営の天然ガス独占企業体「ガスプロム」と技術提携交渉に入ることが23日、明らかにされた。3月にも天然ガスの生成など個別分野で具体的な協議に入り、年内合意を目指す。(2.24 Y)

∇新潟港・ロシア極東の定期フェリー開設へ
 新潟県が出資する財団法人「環日本海経済研究所(ERINA)」は27日、ウラジオストク港の南西約100にあるトロイツァ港と新潟港を結ぶフェリー運航会社を、今年3月末までに設立すると発表した。航路は6月にも開設される見通し。(2.28A)

(渡辺)

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中世ロシア興亡史講義
~歴代君主の素顔とその真実~ 862-1598

◆第11回 スヴャトスラフ、首都移す?!

スヴャトスラフとビザンチン皇帝ツィミスケスとの会談  公の従士団が遠征から帰還してしばらくすると、ビザンチンの皇帝ニケフォロス二世からの使者がキエフにやって来た。ビザンチンは、金1500フントで背後からブルガリアを襲ってくれるようスヴャトスラフへ頼みに来たのであった。

 968年の春、キエフの艦隊はドナウ川の河口へ入った。スヴャトスラフはブルガリアからドロストルを奪い取ることはできず、彼は占領した中で最も大きな町、ペレヤスラヴェツに自らの拠点を置いた。彼はそこに新しい公国を建設し、キエフからペレヤスラヴェツへ首都を移そうともくろんだのである。これは強力なルーシの軍隊がバルカンに出現することを意味したのであり、ビザンチンを不安に陥れた。ビザンチンはペチェネグ人を買収して彼らにキエフを包囲させた。これを聞いたスヴャトスラフは、母親と子供たちのいるキエフへ一時的に帰還し、ペチェネグ人を撃退した。

 その後、彼は、1000人編成のキエフの軍隊10個を引き連れて再びバルカンに向かった。今度はブルガリアを獲得することに成功し、加えてその首都であるプレスラフをも手に入れた。ブルガリアの皇帝ボリスは不利益な同盟へ強制的に加えさせられ、スヴャトスラフ自身はドロストルに居を構えたのである。

ビザンチン皇帝ニケフォロス二世  970年、スヴャトスラフはさらにブルガリア人、ペチェネグ人、ハンガリー人を自らの側に引き寄せ、ビザンチン帝国の国境へ押し入った。初めは順調に勝ち進んでいたが、ビザンチンの軍隊と最初の本格的な衝突が起こると、彼の連合軍は悲惨な敗北を喫し、ブルガリアへ退却することを余儀なくされた。ビザンチンは翌971年の春、スヴャトスラフの従士団が宿営していたドロストルを包囲した。この状況を利用してボリス皇帝がビザンチン側に走ると、ドロストルのブルガリア人の部隊もそれと同じような意向を示し始めた。彼らを威嚇するために、スヴャトスラフは自分と共に籠城しているブルガリア人の家族の中から300人を殺すよう命じたのだが、結果としてブルガリア人全体に反ルーシ行動が波及することとなり、ビザンチンと和平を結ばざるを得なくなったのである。

 故国への帰還にあたり、スヴャトスラフの従士団の中では意見が分かれた。経験豊かな司令官スヴェネルドは水路を行くことを拒み、従士団の一部を連れて冬が到来する前にキエフへたどり着いた。スヴャトスラフもドロストルを発ったが、おそらくビザンチンに対する晴らすすべもない鬱憤があったせいであろう、彼は道中、ルーシの全キリスト教徒を「殺す」と脅し、急使に正教の教会を焼き払う命令を持たせてキエフへ送った。これは、彼の従士団の一部をさらに失わしめることになった――キリスト教の兵士らはステップを通って独自にキエフへ向かったからである。

ペチェネグ人との戦闘で非業の最期を遂げるスヴャトスラフ  スヴャトスラフの従士団に煮え湯を飲まされたペレヤスラヴェツの住民たちは、その時にはすでにビザンチン側に回っていたペチェネグ人に、スヴャトスラフの軍隊の移動経路を告げた。ペチェネグ人に待ち伏せられたスヴャトスラフの従士団は、ドニエプル川の浅瀬を通り抜けられず、寒さと食糧の不足に耐えながらドニエプル川の潟で越冬するはめになった。翌972年の春、従士団は突破を試みたが、ペチェネグ人に皆殺しにされた。ペチェネグ人は遊牧民の慣習に従って、スヴャトスラフの頭蓋骨で酒杯を作ったという。

 次回は「ヤロポルクと弟たち」。乞うご期待!!

(大山・川西)

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