今月の表紙:ウクライナのイースターエッグ

特定非営利活動法人神奈川県日本ユーラシア協会機関紙「日本とユーラシア」

2012年5月号 No.607

行事予定

第59回ロシア語能力検定試験

【試験日程】5月27日(日)4級10:00~、3級13:00~
【検定料】4級7,000円、3級8,000円(税込)
【横浜会場】横浜平和と労働会館3階(横浜市中区桜木町3-9 桜木町駅より徒歩5分)
【申込手続】インターネット/コンビニ端末/窓口のいずれかで。
お申し込み方法はロシア語能力検定試験ホームページをご覧ください。5月10日(木)締切。
【会場のお問い合わせ】NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会事務局 TEL/FAX 045-201-3714
【試験のお問い合わせ】東京ロシア語学院 〒156-0052 東京都世田谷区経堂1-11-2 TEL 03-3425-4011 FAX 03-3425-4048

第14回「大河アムール・ハバロフスク市民交流の旅」

 先月号でお知らせした通り、今年はロシア極東ハバロフスクへの旅を再開します。ロシア語は話せなくても大丈夫です。今から参加をご予定ください。
【日程】8月13日(月)~8月17日(金)
【旅行地】ロシア・ハバロフスク市
【参加費】175,000円(ホテル&ホームステイコース、ダーチャ生活体験コース共)
【基本企画】1)ダーチャ生活体験 2)児童サマーキャンプ「オケアン」訪問 3)お別れパーティー
【オプション企画案】1)市内観光 2)アムール河遊覧 3)ロシア民族楽器「ドムラ」レッスン 4)子ども鉄道 5)博物館・寺院めぐり 6)路面電車で巡るハバロフスク 7)現地団体との日露文化交流
【お申し込み締切】2012年6月29日(金)
【旅行と説明会のお申し込み・お問い合わせ】
第14回「大河アムール・ハバロフスク市民交流の旅」実行委員会(神奈川県日本ユーラシア協会内)
Tel/Fax 045-201-3714
E-mail eurask2@hotmail.co.jp

旅行説明会開催!
2012年6月10日(日)14:00~16:00
横浜平和と労働会館5階

平和のための戦争展inよこはま

横浜大空襲から67年。戦争の過去といまを見つめて語るこの展示会に当協会は今年も参加し、シベリア抑留に関するパネル展示を行います。ぜひご覧ください。

期間:5月31日(木)~6月2日(土)
10:00~19:00(最終日は18:00まで)
会場:かながわ県民センター 1階展示場 入場無料
(TEL 045-312-1121 横浜駅西口より徒歩5分)
主催:平和のための戦争展inよこはま実行委員会
TEL 045-241-0005 FAX 045-241-4987

チェチェン料理教室

昨年初めて試みた「グルジア料理教室」が好評でしたが、今年はチェチェン料理を行う予定です。
まだ知る人の少ないコーカサスの味覚をお楽しみください。メニュー等の詳細は来月号にてお伝えします。

日時:6月24日 7月1日(日)13:30~17:00
※都合により日程を7月1日に変更しました。ご了承ください。(2012.5.29)
会場:横浜市青少年交流センター(ふりーふらっと野毛山)2階料理室(JR・市営地下鉄桜木町駅徒歩15分・京浜急行日の出町駅徒歩10分)
参加費:会員2,500円、一般3,000円、小学生1,500円

お問い合わせ・お申し込み:
NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会事務局
Tel/Fax 045-201-3714
E-mail eurask2@hotmail.co.jp

活動報告

横浜外国人墓地散策

 4月22日(日)はいささか心配な天気でした。関戸が出るときには少しぱらついていました。けれども、集合場所の地下鉄元町には、スタッフ5人と参加者6人が顔を揃えました。

 3回に渡って、調査を実施した外人墓地の散策です。外人墓地に最初に葬られたロシア海軍将兵2人の墓の周囲はきれいに整備されていました。また、調査の際に発見したロシア語の墓石が隣に並んでいました。この場所で2006年にパニヒダをおこなったのはもう6年も前のことになります。

 次にエレーナ・パヴロヴァの墓へ行きました。残念だったのは、墓自体が老朽化して碑文が読みづらかったことです。ここも整備してもらいたいものです。また、前述したパニヒダを執り行った、横浜ハリストス教会の大窪望司祭が2008年に死去されたことが墓誌に刻まれていました。ロシア人ではありませんが、ピアニストのヴィノグラドフの墓参もおこないました。最後に日本最初のロシア料理店である函館五島軒のシェフの墓を見て回りました。

 参加者からは「横浜に住んで何十年にもなるけど、中に入るのは初めて」「山の上しか知らなかった」「ロシアの墓がこんなにたくさんあるなんて、驚いた」という感想がありました。

 散策の後、アメリカ山を通り、最近できたエスカレーターで一気に地下鉄元町まで。山の上り下りが本当に楽になりました。

 時間も時間で、中華街での食事となり、2005年の関東ブロック会議の際の散策で行った「秀味園」での会食となりました。ビールと紹興酒での乾杯から始まり、丼からあふれんばかりの「魯肉飯」に皆さん、満足・満腹。春の一日、歴史と友好に触れ、お腹も満足した楽しい一日となりました。

(関戸)

教室案内

ロシア語教室第116期

 4月7日(土)より順次、第116期ロシア語教室が開講しました。

 月曜夜、土曜午後の新規入門クラスの他、初級・中級・上級・応用・会話の各種クラスにもまだ空きがあります。 途中からの参加もできますので、是非気軽にご見学ください。見学は3クラス・30分まで無料です。

 皆様のお申し込みをお待ちしています。

 時間割・内容・料金(会員割引有)等の詳細は先月号同封のチラシ、またはホームページをごらんください。受講お申し込み・お問い合わせ先は次の通りです。

日本語教室 生徒募集中 Курсы японского языка

 今年に入って日本語の生徒はEさん1名の状態が続いていましたが、4月から仕事で来日したYさんとTさん、日本語能力試験1級合格を目指すKさんが新たにこの教室で学習を始めました。

 月曜~金曜、10:00~17:00の間で応相談。1コマ90分。基本的には個人レッスン。同レベル・同時期開始の場合はグループレッスンも可。
 入学金5,250円(会員無料)、受講料1回3,000円。

ロシア民族楽器 「バラライカ」「ドムラ」教室

2012年度前期予定(毎月2回、土曜日開講):
前半 4/7, 4/21, 5/5, 5/19, 6/2, 6/16
後半 7/7, 7/21, 8/4, 8/18, 9/1, 9/15

生徒募集クラス:
15:00~15:45(バラライカ上級)、17:00~17:45(ドムラ初級)、18:00~18:45(バラライカ初級)
講師:北川 翔
会場:横浜平和と労働会館5階

会員受講料(1回45分×6回分):
3~5名クラス:24,000円(1回4,000円)、2名クラス:36,000円(1回6,000円)、1名クラス:60,000円(1回10,000円)
※途中入学の方は終了回数分を値引きします。

みなとみらいマトリョミン教室

日程:毎月1回、土曜日開講
2012年度前期予定:4/21, 5/19, 6/16, 7/21, 8/18, 9/15 発表会:8/26(日)
アンサンブルクラス(90分)13:00~14:30
グループレッスン(60分)Aクラス14:45~15:45、Bクラス15:55~16:55
入学金:3,000円(継続の方、会員は免除)
受講料:アンサンブル3,500円×6回=21,000円
グループレッスン3,000円×6回=18,000円
※途中入学の方は終了回数分を値引きします。
会場:横浜平和と労働会館2階または3階
講師:平野 麻里(マトリョミン演奏家、指導者)

政治・経済

私の見た中・東欧諸国の現在(1)

ブダペストのお城
 1970年代に貿易取引をしていた東欧諸国の現状を見たくて、本年4月23日から5月2日まで私は往復Lufthanzaのエアバスを利用、成田発→(Frankfurt経由)→<飛行時間11時間45分>でブダペスト(ハンガリー)に行き、現地のベテラン運転手ラスロさんの運転するベンツのバスでブダペスト→65km→ウイーン(オーストリア)→465km→クラクフ(ポーランド)→64km→オシフィエンチム《アウシュビッツ》→263km→ブルノー(チェコ)→122km→テルチ→107km→チェスキークルムロフ→178km→プラハ→152km→ケムニッツ(ドイツ)→79km→ドレスデン→191km→ベルリン→フランクフルト発→<飛行時間11時間05分>→成田着の10日間の旅をしました。

 毎朝5:30起床、8:00~8:30出発、20:00~21:00帰着という強行軍でした。見学も歩行が多く、私はまめに写真撮影をしましたので一日10,000歩以上も珍しくありませんでした。最終日には足に自信がある私も両足がパンパンに腫れ上がって仕舞いました。富士山に登った時以来です。次号から訪問した諸都市の印象を政治経済的側面からお話しましょう。お楽しみに!

ブダペストのお城  ブダペストのお城 ブダペストのお城
(柴田)

組織・財政

組織状況

(2012年4月30日現在)
年初会員数:221名、4月30日現在会員数:220名。年初比1名減。
会員数は協会活動の最も重要な指標です。1名でも増やすよう、1名も減らさぬよう常に心がけましょう。

財政状況

2012年度予算について

NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会2012/4/30
単位:円
摘 要収 入支 出
一般会計754,4282,449,928
教育事業3,225,9191,160,330
一般事業1,415,802601,681
当期剰余金 ▲1,184,210
合 計5,396,1495,396,149
前年同期(単位:円)2011/4/30
摘 要収 入支 出
一般会計642,4261,878,707
教育事業3,552,9671,157,500
一般事業1,323,486943,769
当期剰余金 1,538,903
合 計5,518,8795,518,879

(収入の部) 教育事業が若干後退しています。 (支出の部) 一般会計支出が1F事務所増設の為、約30%増えました。教育事業はほぼ前年並み、一般事業は約36%減。  以上の結果、当期剰余金は23%の減少となりました。今後とも、教育事業、一般事業の活発化に絶えず心掛け、新しい会員を迎え、協会を事業、組織、財政の総ての面で強化しましょう。

(柴田)

文化・芸能

演劇・映画

名取事務所公演「ブラボー、ラウレンシア!」

於:3月4日 下北沢『劇』小劇場

ブラボー、ラウレンシア!

 ロシア現代劇連続上演シリーズ第4作は、良質な現代ボードビル作家として定評のあるナジェージダ・プトゥーシキナのホームコメディ。

 元バレリーナのオリガは、夫に先立たれたあと愛息オレグと二人暮らし。彼女の関心はもっぱら35歳になる息子の結婚。オレグには実は恋人のエーリャがいるが、8歳も年上で男勝りなトラック運転手ときては、なかなか母親に打ち明けられない。ある日、オレグは母を念願のエジプト旅行に旅立たせて、エーリャを家に連れ込み既成事実を作ろうと画策。帰宅したオリガはそんな二人に大ショック。がさつだが嘘のないエーリャの振る舞いにいら立ちを隠せない。唯一の理解者は、旅行で知り合った老年の女性・マイヤだけだった。

 そんな彼らの生活に異変が起きる。エーリャの生んだ子どもの皮膚が黒かったのだ。父親はオレグだと主張するエーリャに、オレグは離婚を口走る。しかし、オリガとマイヤにとって黒い皮膚の赤ん坊はこの上もなく可愛く映った。黒い肌の秘密は、なんとオリガの過去にあった。オリガはバレリーナ時代に一度だけ、エチオピア人のダンサーと不倫した。つまり、オレグの父は不倫相手のエチオピア人だったというわけだ。マイヤに説得されて息子に告白するオリガ。そして、マイヤも生き別れたエーリャの母親だったと判明する。

 とにかくエーリャの存在感が圧倒的。彼女の容姿とあけすけな台詞に抱腹絶倒する。しかし彼女は逆境を生きてきた女。そのけなげさにホロリとさせるシーンも。そして、オリガもオレグもマイヤも、エーリャによってありのままの自分を受け入れ、相手も受け入れるようになる。

 ロシア人にとってエジプトが事前にビザ取得不要ということを除いて、舞台がロシアである必然性はまったくないほど普遍的なテーマ。ただ、隔世遺伝を利用した意外などんでん返しは、ロシア的な発想かもしれない。観終わって元気になれる作品だった。

(文・滝沢三佐子/撮影:松本和幸)

芸 能

ユーラシア音楽芸能情報

ユーラシア音楽芸能情報
 ロシアと近隣諸国の音楽を中心とした芸能情報を紹介するコーナー「ユーラシア音楽芸能情報」を発信中!

 国際女性デー前日である3月7日に、スーパーお婆ちゃんユニット「ブラーノフスキエ・バーブシュキ」がロシア代表に選出された。ウラ☆ハッスル!

 (続きはブログで。5月15日投稿予定。)

Русская десятка ロシア・トップ10

ロシア・トップ10
 風が薫りお散歩が心地よいロシアから、4月第4週のMTVTOP10をお送りします。なんと10曲中6曲がチャート入り!ニューシャが粘りを見せてチャートイン中。

 (続きはブログで。5月15日投稿予定。)

(MOPA)

音 楽

ウズベキスタンに於けるクラシック音楽の発展 (5)

D・オフチンニコフ

 ウズベキスタンの作曲家、M・アシラフィ、T・サディコフ、M・ブルハーノフ、S・ユダーコフ等の初期の創作(歌曲、器楽作品-ブルハーノフの3重奏等)は30年代に始まった。

 初期のオペラは、ウズベキスタンとロシアの作曲家の合作により創造された。“ブラン”-アシラフィとS・N・ヴァシレンコ(1939年)、“レイリとメディヌン”-グリエールとT・サディコフ(1940年)、“偉大なる運河”-アシラフィとヴァシレンコ(1941年、改訂第3版1953年)等である。

 同時期に初期のウズベク・バレエも創作された。“グリャンダム”-E・G・ブルシロフスキー(1940年)、“アクビリャーク”-ヴァシレンコである。(1943年、バレエ音楽は民族音楽の精通者の助言を受けて、ウズベキスンの民族的メロディをモチーフを取り入れた。)

 異民族、異世代の作曲家達の芸術的交流が、大祖国戦争(1941年-45年)の時期に盛んとなった。戦時に於ける作曲の優先的分野は歌曲のジャンルであった。多くの愛国的歌曲が、アシラフィ、ブルハーノフ、コズロフスキー、T・サディコフ、ユダーコフ、その他の作曲家により作曲された。そうした歌曲としては、“ウズベキスタンは常に備える”-(T・ヂャリーロフとM・O・シュテインベルグ)、“行軍マーチ”-(ウスペンスキーとアシラフィ)、その他がある。この時期には、20年代にすでにウズベキスタン現れた音楽劇のジャンルの発展が際立っていた。そして、それは、オペラ・バレエ芸術の発展を促進した。多くの音楽劇に、民衆の偉大な業績の片鱗が認められる。“クルバンウマーロフ”(1941年)、“ダブロン-オタ”(1941)、“復讐”(1941年)、“ウズベクの剣”(1942年)、“クチカール・トゥルドゥイエフ”(1942年)その他である。こうした作品の多くは、プロの作曲家(コズロフスキー、B・B・ナジェディヌイ、アシラフィ、T・サディコフ、ヴァシレンコ、M・S・ヴァインベルグ、ムーシェリその他)と民族的・職業的音楽家の共同作業、即ち、作曲家とメロディ創作者(ジャリーロフ、ラジャビーその他)の共同作業により作曲された。この時期の英雄的で歴史的な主題はオペラ“ウルグベク”-コズロフスキー(1942年、改訂版1958年)“マフムード・タラビ”-チーシコ(1944年)に現れている。また、交響楽作品も作曲さてた。その中には戦争をテーマにしたアシラフィの2つの交響曲(“英雄”1943年、“勝利者への賛歌”)、ムーシェリの第3シンフォニー、M・O・シュティンベルグのウズベクのテーマによる交響的ラプソディ(1942年)ウスペンスキーによる歴史の断章“ムーカンナ”(1944年)、ムーシェリによるA・ナボイに捧げる第2シンフォニー(1941年)等であり、ウズベキスタンに於ける交響作品の発展を示すものであった。また、この時期には、ウズベキスタンに、協奏曲のジャンルの作品が出現した。(ムーシェリによるピアノ協奏曲第2番、1943年)

(次回に続く)

(訳・一杉 次郎/タシケント)

催し物情報

レモンウォッカ・カクテルコンサート

レモンウォッカとヤーコン黄金漬を使用したオリジナル・ザクースカをつまみながら、ソプラノとピアノによる楽興のひとときを。ノンアルコールの方もお楽しみいただけます。
出演:ソプラノ=岩崎芳佳、ピアノ=須江太郎
  曲目:ドビュッシー、チャイコフスキー、オペラ「ロミオとジュリエット」より、ほか
とき:5月21日(月)19:30開演(19:00開場)
ところ:タカギクラヴィア松濤サロン(渋谷)
料金:5,000円(完全予約制)
問合せ・予約:ヴィノミュジック
TEL/FAX 045-561-3660
E-Mail vinomusique@ab.auone-net.jp

パルコ・プロデュース公演 三谷幸喜版「桜の園」

出演:浅丘ルリ子/市川しんぺー/神野三鈴/大和田美帆/藤井隆ほか
公演スケジュール:
<期間>2012年7月25日(水)~2012年7月29日(日)
<開演時間>7月25日(水) 19:00/7月26日(木) 14:00/7月27日(金) 19:00/7月28日(土) 13:00/18:00/7月29日(日) 13:00
会場:KAAT神奈川芸術劇場 ホール
チケット料金:S席9,000円 A席6,500円 B席4,500円(全席指定・税込)
http://www.kaat.jp/pf/sakuranosono.html

合唱団「道」43周年定期演奏会

指揮・アコーディオン:中山英雄、青山義久 ピアノ:小坂幸世 バラライカ・アンサンブル・ポーレ
第2部ゲスト:ナターシャ・グジー(歌手、ウクライナ民族楽器バンドゥーラ奏者)
第1部・ウクライナは歌う/第2部・ナターシャ・グジー演奏/第3部・ヴォルガは流れる
とき:5月27日(月)13:40開演(13:00開場、13:10「うたごえ」皆さん一緒に歌いましょう!)
ところ:横浜みなとみらいホール 大ホール
入場料:1,500円

浜野与志男 ピアノリサイタル
2011年 日本音楽コンクール 入賞者シリーズ

とき:2012年5月23日(水)19:00開演(18:30開場)
ところ:カワイ表参道コンサートサロン『パウゼ』(東京メトロ表参道駅A1出口より徒歩1分)
曲目:メトネル/ピアノ・ソナタ 第10番 イ短調 作品38-1『回想ソナタ』、スクリャービン/ソナタ 第10番 作品70、詩曲『焔に向かって』作品72 他
主催/カワイ音楽振興会 全席自由 2,500円
主催・お問い合わせ:カワイ音楽振興会 Tel. 03-3320-1671
チケット取り扱い:カワイ音楽振興会 Tel.03-3320-1671、カワイ表参道 Tel.03-3409-2511

浜野与志男 ピアノリサイタル
代々木の森リブロホール

とき:2012年6月8日(金)19:00開演(18:30開場)
ところ:東京都 代々木の森リブロホール
主催:代々木の森リブロホール(小田急線参宮橋駅、京王新線初台駅より徒歩7分)
全席自由 2,500円(学生1,500円)
曲目:チャイコフスキー『ドゥムカ ― ロシアの農村の情景』 ハ短調 作品59、ショパン/バラード 第4番 へ短調 作品52他
問い合わせ:リブロコーポレーション 03-3372-4531

スポーツ

世界フィギュア国別対抗戦2012

4月19~22日 東京・国立代々木競技場第一体育館

 ソチ五輪の正式種目となった「フィギュアスケート団体戦」の準備大会ともなる「世界フィギュア国別対抗戦」が東京で開催された。今シーズンの成績により、日本、アメリカ、カナダ、フランス、イタリア、ロシアの計6カ国のチームが出場し、男女シングル、ペア、アイスダンスの各競技順位で総合ポイント数を競った。

世界フィギュア国別対抗戦 世界フィギュア国別対抗戦

 ロシアチームからは世界選手権銀メダルのアリョーナ・レオノワやソチ五輪期待のアデリナ・ソトニコワらが参加したが、チーム全体が若手とあって各競技にミスが多く、特に男子シングルでの低調ぶりが際立った。唯一、ペアのベラ・バザロワ&ユーリ・ラリオノフ組が世界選手権銅メダルの高橋成美&マービン・トラン組をかわして優勝を飾り、チーム戦に貢献した。バザロワ&ラリオノフ組にとっては国内選手権を制し、欧州選手権で銀メダルを獲得した今シーズンはまさに躍進の一年となった。その他では女子シングルのソトニコワの4位が最高で、ロシアの総合ポイント数は39点で前回と同じく第5位に終わった。優勝したのは日本チームで獲得したポイント数は55点だった。

世界フィギュア国別対抗戦
 チーム戦を争うこの大会では各国選手達による応援合戦も見どころのひとつ。今大会ではフランスとイタリアチームの応援が特に会場を盛り上げていたが、ロシアチームもシャイで控えめながらも、コーチと共に国旗や応援グッズを使って熱心に応援していた。

(森 美和)

■写真満載!2012年世界ジュニアフィギュアスケート選手権レポートはこちら

ユーラシア通信

中央アジア見聞録(4) ~イスラム教と色~

モスクのタイル
 ウズベキスタンで一目でもいいから見てみたいと思った街は、サマルカンドでした。青の都と言われるサマルカンドは、首都であるタシケントとも少し違い、神聖で温かい印象を受けました。

 サマルカンドに到着してまず、外語大学で日本語教師の方、そして日本語を勉強している現地の学生さんにお会いしました。学食でラグマンを食べたあと、うれしいことに一人の学生さんが授業をさぼってまで、私の観光案内をしてくれました。グリ・アミール、レギスタン広場、バザール等の名所を次々と案内してくれましたが、印象的だったのはモスクの青さです。

 ほとんどのモスクで屋根、タイルは青をベースに造られていて、特にタイルはよくみると細かい装飾がなされていて一つ一つがまさに芸術品でした。話によると、イスラム教で青は、神聖な色とされているため、モスクで青が多く使われているということでした。

モスク

 ちなみに、イスラム教に関係する色はほかにもいくつかあり、最も重要な色といわれているのは緑だそうです。一説によるとそれはモハメットのターバンの色が緑だったからとのことで、イスラム教の多くの国旗に使われています。ウズベキスタンの国旗は上から青、白、緑でそれぞれ空と水、平和、自然を表すと言われていますが、やはり一番下に緑が使われています。また偶然かもしれませんが、タシケントのティムール博物館の屋根や、チョルスー・バザールの屋根も緑色でした。

 日本でも古代には、最も高い地位を象徴するのが紫でした。位の高い貴族が紫色の衣服を身に着けていましたし、平安時代の紫式部の名は有名です。ウズベキスタンでも、日本でも、どの文化でも色は象徴的な意味合いを持つのだと、おもしろい発見をすることができました。

(高橋)

スレイマンの和蘭に於ける一考察

 祝日の比較的少ないオランダだが、4月30日の「女王の日」は最も国民が盛り上がるホリデーである。今日のベアトリクス女王の母、ユリアナ女王の誕生日にちなんだこの祝日に、オランダ中で人々は自らフリーマーケットを出す。前日から自らのスペースを確保し、当日その場所で不要となった衣類、小物、本、絵等を売り出すのだ。食べ物やジュース等の屋台を設ける者もいれば、芸を披露する者もいる。

「女王の日」フォンデル公園 「女王の日」フォンデル公園
「女王の日」フォンデル公園 「女王の日」フォンデル公園

 アムステルダム市のフォンデル公園(Vondelpark)はこの日、子供だけが商うマーケットが伝統的に開かれる。子供による子供のためのゲーム、子供の作ったお菓子、演劇、子供による大人向けネールサロン等。他の街と違う独特なオレンジ色の雰囲気に染められる。

「女王の日」フォンデル公園 「女王の日」フォンデル公園

普段車で賑う大通りの多くは、女王の日に歩行者天国になる

(ジャブライロフ・スレイマン/アムステルダム)

Eurasia Gallery

世界ジュニアフィギュアスケート選手権 オープニングの演技
世界ジュニアフィギュアスケート選手権 子どもたちによるオープニングの演技(森)

おすすめユーラシア関連書籍

東京物語

 ロシア語通訳協会発行 2,100円
 A5判、全頁392ページ、ロシア語(カラーグラビア32ページ、モノクロ写真約140枚) 当協会取扱有

 東京人が見た東京にちなんだ物語をロシア語通訳者やガイドがさまざまな切り口で描く。旅行用のガイドブックでは飽き足らないロシアの方だけでなく、ロシア語通訳者・通訳ガイドやロシア語学習者にもお勧め。

 名所旧跡からメイドカフェまで、東京の様々な顔を映す写真も充実。

ユーラシア関連記事・写真の投稿、ご意見、ご感想、情報等 大歓迎!

 字数は読み物なら400字~800字程度(長ければ連載で)、案内なら1行~200字以内で。この神奈川県版機関紙「日本とユーラシア」に関するご意見やご感想なども歓迎します。月末締切。投稿は郵便・FAX・Eメールのいずれかでお願いします。宛先は下記の通りです。

(機関紙編集部)

お勧め商品

組立工作キット(飛行機) 780円

プラスチック製のカラフルな134パーツを自在に組み合わせて、オリジナルの飛行機が作れる工作キットです。
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 掲載商品の詳細は協会事務所、または協会ロシア物産オンラインショップ「うにべるま~ぐ」でごらんください。紙面で紹介しきれなかった素敵な商品がいっぱいです!協会事務所に足を運ぶ時間のない方にもお勧め。

歴史・社会

許せない歴史の偽造 ~自由社、育鵬社の歴史教科書~
日露戦争の総括

 自由社版・新編・新しい歴史教科書は日露戦争の総括として、「日露戦争は、①日本の生き残りをかけた戦争だった。②日本はこれに勝利して、自国の安全保障を確立した。③近代国家として生まれてまもない有色人種の国日本が、当時、世界最大の陸軍大国だった白人帝国ロシアに勝ったことは、植民地にされていた民族に、独立への希望をあたえた。④しかし、他方で、黄色人種が将来、白色人種をおびやかすことを警戒する黄禍論が欧米に広がるきっかけにもなった。」としている。

 ①「生き残りをかけた戦争」では無く「植民地争奪の為の戦争」であったことは既述の通りである。

 ②については、例えばインドの偉大な指導者M.ガンジーは1905年には確かに「あなたがたがロシアの武力に対して輝かしい勝利をおさめたことを知って、感動に身ぶるいしました。」と賞賛したが、1942年には「あなた方は、崇高な高みから帝国主義的な野望にまで堕してしまわれたのです。あなた方はその野心の実現に失敗し、ただアジア解体の張本人になり果てるかもしれません。かくして、知らず知らずのうちに、あなた方は世界連邦と兄弟愛――それらなくしては、人類に希望はありえないのですが――を妨げることになるでしょう。」と失望,落胆していたのである。

 日露戦争について両社の教科書は、①「日露戦争は、日本の生き残りをかけた戦争だった。」 ②「日本はこれに勝利して、自国の安全保障を確立した。」と総括している。

 しかし、日本の最も緊密な同盟者であった英国では;

 ①については、百科事典・英国版「ウィキペディア」は、「日露戦争(1904/2/8~1905/9/5)は20世紀最初の大戦であった。それは満州と韓国をめぐるロシア帝国と日本帝国の野望から生じた。」としている。

 <原文>「The Russo-Japanese War (8 February 1904 – 5 September 1905) was "the first great war of the 20th century."  It grew out of rival imperial ambitions of the Russian Empire and Japanese Empire over Manchuria and Korea.」、

 ②については、「ロシアとの競争がなくなったので、また第一次世界大戦でのヨーロッパ諸国民の混乱、それに続く大恐慌に乗じて、日本軍は中国及びその他のアジアに君臨し始めた。そしてそれは結局第二次中日戦争(いわゆる「シナ事変」)と第二次世界大戦の太平洋戦争の戦場に導いたのである。」と結論付けている。

 <原文>「In the absence of Russian competition, and with the distraction of European nations during World War I, combined with the Great Depression that followed, the Japanese military began efforts to dominate China and the rest of Asia, which eventually led to the Second Sino-Japanese War and the Pacific War theatres of World War II.」

 現実はどうだったのでしょうか?皆さんよくお考えください。

(柴田)