今月の表紙:キルギスのユルタ

特定非営利活動法人神奈川県日本ユーラシア協会機関紙「日本とユーラシア」

2014年1月号 No.627

特定非営利活動法人 神奈川県日本ユーラシア協会
会長 柴田 順吉

 会員の皆様、協会関係者の皆様、昨年度はヨールカ祭、第9回定期総会、第一回ハバロフスク市民友好訪問ツアー受け入れ、第61~62回ロシア語検定試験、第15回大河アムール大自然とハバロフスク市民ふれ合いの旅、横浜国際FESTA、キルギス大使との交流会など主要行事を成功させ、ロシア語117期, 118期講座、マトリョミン、バラライカ・ドムラ各教室を維持、発展させることが出来ました。ロシア語学習支援のための新企画ロシア語寺子屋が発足し、Onlineロシア語講座の試験的取り組みも始まりました。

 組織面では、前年度年初会員数218名、累計入会者数62名、退会者数38名、12月末会員数243名、年間の会員実増25名(本年度目標は実増8名)と言う立派な成果を挙げました。

 財政は専従者を確保出来なかったため、全体の規模では目標に達しなかったものの1997年以来、連続16年の黒字となりました。額面資産771万円、負債0円が現在の到達点です。

 これらの成果はひとえに皆様方のお蔭であり、深く感謝申し上げます。

 新年度は人口908万人の大県にふさわしい規模に協会を発展させるため対外宣伝活動の画期的強化、とりわけ最新のIT技術の活用、他団体との協力、執行部の質・量両面の強化などを図り、会員の拡大、財政の強化を計る所存です。

 安倍内閣が世界中を心配させるほど近隣諸国との対立を深刻化し、軍国主義の本格的復活を図っている中で、私たちの草の根の国際交流活動は益々その重要性を帯びています。諸国民の相互理解と親善を図り、世界と日本の平和と繁栄に寄与するため、新年度も引き続き皆様方の一層のご支援、ご協力をお願いします。

行事予定

ロシアの新年とクリスマスを祝う「ヨールカ祭 2014」1月開催

ヨールカ祭2014

 毎年恒例のロシア風新年会「ヨールカ祭」、来年は1月19日に横浜市従会館で行います。
 ロシア版サンタクロース「ジェッドマロース」、その孫の雪娘「スニェグーロチカ」が子供達へプレゼント。出し物は劇、合唱、マトリョミン、琉球三線、ドムラ弾き語り、オーボエ&ヴィオラデュオ、ピアノ演奏など多彩です。ロシア・ユーラシア料理の会食もお楽しみに。ロシア物産販売、日露文化体験コーナーなども予定しています。
 会員、教室生徒、ユーラシア諸国出身の皆さんに親睦を深めて楽しむ最大の機会です。ご家族やお友達と誘い合わせて、ぜひご参加ください!

【日時】2014年1月19日(日)12:30開場 13:00開始
【会場】横浜市従会館4階ホール
【参加費】一般2,500円、会員・「ユーラシア」(旧ソ連)諸国出身者・高校生2,000円、小中学生1,000円、未就学児童無料
【お申し込み・お問い合わせ先】
神奈川県日本ユーラシア協会事務局
Tel/Fax: 045-201-3714
E-mail: eurask2@hotmail.co.jp


ヨールカ祭ボランティアスタッフ募集中!

 ヨールカ祭の成功にはボランティアスタッフの奮闘も欠かせません。前日からの調理準備や各種運営係も大歓迎!
 いずれもボランティアになりますが、ぜひご協力をお願いします。いずれか一日のみでも構いません。ご希望の方は事務局までお申し出ください。
【内容】
1月18日(土)13:00~:ロシア料理(ボルシチ、外套を着たニシン、ペリメニ、サラダ、シャシリク=予定)の調理、物品・運搬準備。
1月19日(日)9:00~:運搬、会場設営・展示、料理提供、物販、文化体験コーナー、後片付け等
お申し出は協会事務局まで。

ミニ上映会のお知らせ「シベリヤ物語」

 12月から始まったミニ上映会ですが、1月はヨールカ祭、2月は県連総会があるため次回は3月に開催します。

 作品は「シベリヤ物語」です。うたごえ運動の中で忘れることのできない「バイカル湖のほとり」の合唱はもとより、21世紀の現在も変わらないシベリヤの大自然の描写や、旧ソ連時代にカットされた14ヶ所、合計13分が復元された完全版を上映します。

 戦争によって、ピアニストにとって命である手を負傷し音楽への夢をあきらめた青年が、再起するまでを描いた音楽映画の最高峰です。この映画の中のうたごえ喫茶が日本のうたごえ運動の原点でもあるとも言えます。すばらしい芸術や文化は戦争にも滅びないということを教えてくれる名作です。ぜひご覧ください。

【日時】2014年3月23日(日)14:00
【会場】横浜平和と労働会館5F
【参加費】200円(紅茶・黒パンつき)
【お申し込み・お問い合わせ先】
神奈川県日本ユーラシア協会事務局
Tel/Fax: 045-201-3714
E-mail: eurask2@hotmail.co.jp

NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会 第10回定期総会

【日時】2014年2月23日(日)13:00
【会場】横浜平和と労働会館3階(予定)
【内容】定期総会13:00~(事業計画、決算、予算、役員案承認、質疑応答他)
総会終了後記念講演=講師:坂本博氏(元富山国際大学教授、法政大学大原社会問題研究所スタッフ、「マトリョーシカの会」(ロシア民謡・ロシア語講座の会)代表)
みなとみらいマトリョミン教室アンサンブル「MMM」コンサート
【お問い合わせ】
神奈川県日本ユーラシア協会事務局
Tel/Fax: 045-201-3714
E-mail: eurask2@hotmail.co.jp

日本ユーラシア協会全国総会 横浜で4月開催

【日時】2014年4月12日(土)、13日(日)
【会場】横浜市健康福祉センター、横浜平和と労働会館(JR桜木町駅より徒歩)

活動報告

賑やかだった合同望年会

2013年12月23日(日) 横浜平和と労働会館

望年会
 ロシア語・日本語教室・会員合同望年会が12月15日(日)の14時から平労会館の3階で行われました。受講者や講師だけでなく、日ごろ教室運営を支えている協会の皆様や、本部からも参加され、20名の賑やかな会になりました。お互いに初めて会う人たちもいたのですが、和やかな雰囲気の中で交流を深めることができました。また、ロシア人参加者にソチに関するインタビュー収録を行うためにNHKからの取材班も来ました(番組は「あなたが主役50ボイスSP-ソチ五輪直前ボイス」で、2月7日22時からの放送予定)。すでに並んでいた前菜や飲み物に、参加者持参の自家焼きパン、ワイン、リンゴ、アップルパイなどが加えられ、ゴージャスなテーブルになりました。

 挨拶も乾杯の音頭も、そして参加者の自己紹介も日本語とロシア語を混ぜ合わせながら進み、学んでいる言葉で上手にできた方、まだ慣れないからと母国語になった方、みんな自然な感じで楽しく語り合うことができました。クライマックスはイリーナ先生クラスのロシア語劇「大きなカブ」と「コロボーク(丸パン)」、そして歌と踊りでした。日ごろの学習の成果を発表する場、覚えた言葉を使ってみる場としての寺子屋合同交流会ならではの内容になりました。

望年会 望年会

 その後5階に場所を変えて、NHK教育テレビの番組≪グレーテルのかまど≫で放送された「米原万里のハルヴァ」の録画を全員で鑑賞しました。ハルヴァを知っている人も知らない人も、好きな人も嫌いな人も、ハルヴァの歴史や流布状況を詳しく知ることができた面白い番組でした。オクサーナ先生と日本語教室受講者のナターリャさんがこの番組に出演されていたのも嬉しいことでした。

 その後3階の会場に戻り、温かいペリメニとシャシリクをいただき、この日のために取り置きしていたハルヴァとアルビナさん手作りのアップルパイを賞味し終えた頃、借りていた会場の終了時間になりました。そこで全員でテーブルの上のものを5階に運び、会場の後片付けをした後、教室での二次会となりました。二次会にも多くの方が残られ、新しく参加された方と一緒に19時まで楽しく過ごされたのでした。

(野口)

ミニ上映会「アナザーウェイ―D機関情報―」報告

 新しい企画として、ミニ上映会が始まりました。第一回は12月23日(月祝)に開催されました。三連休の最終日で、しかも年末ということで人は集まらず、関戸の他は田中理事長と事務局の野口さんだけ。いささかさびしい人数でしたが、時間通り開始しました。

 映画は「アナザーウェイ D機関情報」。未見の方のためにストーリーは詳述しませんが、実在の人物と事実を下敷きにした作品です。第二次世界大戦末期の中立国スイス。駐在武官として赴任した海軍中佐がスパイ戦に巻き込まれ、命の危険に遭いながらも、和平工作に献身する姿を描いています。田中さんも野口さんも初めてごらんになったとのこと。上映の後にいろいろと語りました。

 日本国内では「皇国不敗」「本土決戦」「一億玉砕」などという状況でしたが、中立国では日本と世界の状況が客観的にわかります。また、中立国ですから敵味方関係なく、情報は正しいものが伝わります。映画の中では、沖縄戦の状況がイギリスのBBC放送で報告されました。その兵力や物量にスイス公使も海軍中佐も驚愕します。また、日ソ中立条約破棄やソ連軍東進の情報が伝わると、公使が「2月4日のヤルタ会談では、条約破棄は3国の間で合意されていたそうです」とソ連軍参戦を危惧しました。いずれも日本国内では一般の国民には全く知らされていなかったことです。

 上記のことを3人で語りながら、関戸はふと秘密保護法に思いを馳せたのです。時の政府にとっては、都合の悪い情報を知っている、あるいは事実を知らせるということが罪になるのです。私たちの友好相手の旧ソ連・ロシアは、自衛隊の仮想敵国です。私たちが仲良くしよう、友達になろうとしているこの運動は、政府にとっては利敵行為・通敵行為になるかもしれません。そうなったらユーラシア協会はどうなってしまうのでしょうか。そんなことをこの映画をみて、考えてしまいました。

 そうならないように、みんなで声をあげてこの悪法を運用させないようにしなければなりません。戦争と平和について、考えるきっかけとなった上映会でした。

第15回 大河アムール・ハバロフスク市民交流の旅
第2部 ハバロフスク到着~ダーチャ訪問

●8月6日

 インツーリストホテルの前でバスを降りたツアーの一行は、ロビーに入り、チェックインを行ってもらったガイドのオリガさんから、部屋のキーを受け取ります。部屋のキーは、昔と違ってカードキーです。また各階にいるジェジョールナヤに渡したりもしません。

 関戸さんが、今後の予定を説明した後、各自部屋に移動しました。関戸さんはロビーに残って、先に到着していたTV局のカメラマンの取材を受けました。

 ホテルでは夕食がついていないので、みんなで近くの食料品店に買い出しに行くことになりました。あいにく降り出した雨の中、5分ほど歩くと店につきました。店は古い建物の1階の角にあり、狭いのですが、必要な食料品はそろっていました。

 ホテルに戻って、関戸さんと石川さんの部屋に集まり、夕食兼交流会をやりました。

 一通り自己紹介をした後は、さまざまな話に花が咲き、楽しい時間を過ごしました。


●8月7日

 朝の天気は曇りでした。

 朝は朝食が付いているので、1階のレストランで朝食をとります。レストランは広く、照明は暗くしてあって落ち着いた雰囲気です。でも夜は一変し、奥にある舞台で歌手が歌い、ナイトクラブのようになります。7時から開き、料理はバイキング形式です。

 食事の集合は特に決めていないので、旅行メンバーは、それぞれの時間で食事をとり、8時ごろにはとり終えたようでした。

 この日の予定は、ダーチャ体験コースの10人は、ハバロフスク菜園協会に立ち寄った後、ダーチャに向かいます。ホームステイコースの5人は、例年であれば、午前中は市内観光になるのですが、今年は申込者が少なく、取りやめになったので、3人は自由行動、同じくホームステイコースの石川さんは、例年通りドムラ演奏家のヤンキナ先生宅でドムラレッスンを受けます。そして私はダーチャ体験コースの人たちとともに、ダーチャを訪問することにしました。

 9時にロビーに集合してから、マイクロバスに乗り込み、まずハバロフスク菜園協会の事務所に向かいます。この事務所は、ホテルからは南のほうにあります。バスの中で、オリガさんのダーチャついての説明を聞きながら、景色を眺めていると、アムール河の支流であるウスリー河が見えたので、けっこう南に下がったのがわかりました。40分ほどでバスは事務所に到着します。事務所は、さすがに菜園協会だけあって、オフィス街の建物の中ではなく、メイン道路から入ったところにあるちょっとした広さの広場に、1軒の木造の2階建ての建物にありました。この広場に面して、ダーチャで使う農機具や種、肥料などを売っている店が2軒ありました。

 私たちはまず、事務所の中のやや細長い部屋に案内されました。この部屋は協会の会長さんの執務室兼応接室のようでした。そこにその会長さんが現れ、しばらくの間、協会についての説明を行います。そのあと質疑応答に移り、何人かが質問しました。

 最後に、会長さんが、以前日本人の訪問者からプレゼントされたという、祭の法被に着替えて、一人一人をねぎらって回りました。

 会長さんとの交流の後、外の店の中を見て回りました。そこにはダーチャで必要なものは何でもそろっているようでした。農家で北海道から参加した人は、種に興味を持ったかもしれませんが、残念ながら日本に持ち込むことはできません。

 バスは協会事務所を後にして、いよいよダーチャに向かいます。

 私たちが向かうダーチャは、アムール河の中州にあるので、アムール河にかかる長い鉄橋(アムール河鉄橋)を渡ることになります。この鉄橋は2階建てになっており、1階をシベリア鉄道が走り、2階が自動車道路になっています。川に差し掛かるころには、右手に鉄橋の博物館が見えます。そこには昔の鉄橋の一部が残されています。川を渡り切って中州に入っても、しばらく両側が湖のように見えました。アムール河の洪水です。

 このころには右手にシベリア鉄道を見ながら走ることになります。この時は、残念ながら、保線の作業員がトロッコを押しているのを見ただけで、列車を見かけることはありませんでした。しばらく走ってバスは左折し、ダーチャ地帯に入ります。そしてさらに左折し、未舗装の車1台が走れるのがやっとというような道路になります。両側には所々水が来ているのが見えました。

 協会事務所を出てから1時間ほどで、目的のダーチャに到着しました。

 そこはリュドミラさんという人のダーチャです。何年か前に訪問した覚えがあるところでした。

~次号に続く~

(田中)

教室案内

横浜ロシア語教室 第119期生徒募集

 月曜~土曜、入門・初級・中級・上級・会話クラス開講。3クラス・各30分まで見学無料。時間割・内容・料金(会員割引有)等の詳細はホームページをごらんください。受講お申し込み・お問い合わせ先は次の通りです。


「ロシア語寺子屋」補習授業

 次回は1月26日(日)13:30~15:30の予定です。参加ご希望の方は1月21日(火)までに氏名、クラス、使用教材名、補習希望範囲を事務局までお知らせください。

Tel/Fax: 045-201-3714
E-mail: yokohama-rosiago@hotmail.co.jp

WEBロシア語講座「話してみよう!旅のロシア語」「ソチで困らない!ロシア語」近日公開!

 ロシア旅行に役立つフレーズが盛り込まれたスキットで楽しく学んでみませんか。
 当協会講師の須藤アレキサンドラ先生と会員有志が出演、大山先生の監督、田中理事長の撮影・編集によるものです。
 授業の動画視聴は有料ですが、気軽に受講できる料金設定になる予定です。
 視聴方法とURLは決定次第、協会・教室関連サイトにてお知らせします。
 乞うご期待!!

日本語教室 生徒募集中 Курсы японского языка

 月曜~金曜、10:00~17:00の間で応相談。1コマ90分。同レベル・同時期開始の場合はグループレッスンも可。
 入学金5,250円(会員無料)、受講料1回3,000円。お申し込みは事務局まで。

ロシア民族楽器 「バラライカ」「ドムラ」教室

2013年度後期予定:
(後半)1/11, 1/25, 2/1, 2/15, 3/1, 3/15
生徒募集クラス
17:00~17:45 ドムラ初級
18:00~18:45 バラライカ初級

講師:北川 翔(バラライカ奏者、北川記念ロシア民族楽器オーケストラ主宰)
会場:横浜平和と労働会館5階
会員受講料(1回45分×6回分):3~5名クラス:24,000円、2名クラス:36,000円、1名クラス:54,000円


みなとみらいマトリョミン教室

 マトリョミンは他のどんな楽器とも違う、触らないで弾くという不思議な奏法がとても面白い楽器です。
 ワンフレーズ弾くぐらいなら触れたその日からでもOK。
 可愛さ、不思議さ、ロシアっぽさなどもさることながら、楽器としてのポテンシャルも非常に高く、弾く人の内面を如実に映し出します。
 会社や友人同士の集まりに持って行くと、話題性もパフォーマンス性も抜群で、注目の的です。
 一度、教室に遊びにいらっしゃいませんか。見学、体験も大歓迎です。

日程:毎月1回、土曜日開講

2013年度後期予定:10/19, 11/16, 12/21, 1/18, 2/15, 3/15
◆アンサンブルクラス(90分)
13:00~14:30 (満席)
◆グループレッスン
Aクラス 14:45~15:45 (空席1)
Bクラス 15:55~16:55 (空席3)
入学金:3,000円(継続の方、休学1年以内の方、当協会会員は免除)
受講料:アンサンブル3,500円×6回=21,000円、グループレッスン3,000円×6回=18,000円
会場:横浜平和と労働会館2階 神奈川音楽センター 音楽ホール
講師:平野 麻里(マトリョミン演奏家、指導者)

第5回 マトリョミン教室発表会

マトリョミン教室発表会
 昨年12月8日(日)、各クラス合わせて9名の生徒さんが参加し、たくさんのお客様にもいらしていただきました。

 回を重ねるごとに、演奏のテクニックもレベルアップし、ソロ曲はメロウな曲からアップテンポな曲まで幅広いジャンルの曲がありました。中でも、マトリョミンでは難しいと思われる「情熱大陸」は歯切れよく、震災復興応援ソング「花は咲く」は改めてメロディが美しくマトリョミンにぴったりだなと思いました。

マトリョミン教室発表会 マトリョミン教室発表会

 恒例のハープ、手回しオルゴールとのコラボ。そして最後にアンサンブルクラスMMMによるマトリョミンにまつげをつけて「つけまつける」で締めくくりました。

 今回はブレイクタイムにロシアの黒パンもお客様に振舞われ、ちょっぴりお得な発表会になりました。

 また次回もほかではないマトリョミンの面白さを皆様にお届けしたいと思いますので、ぜひお楽しみに。

(檜垣)

組織・財政

組織状況

(2013年12月28日現在)

 会員動向(12月1日~12月28日)入会1名、退会1名、休会1名。今年度年初会員数218名、今年度累計入会者数62名、退会者数38名、12月末会員数243名(内、休会1名)。
 年間の会員拡大は実増25名、本年度目標の実増8名は大幅に超過達成されました。
 役員、職員、会員の皆様のご協力に深く感謝申し上げます。
 退会者の皆様、在会中の協会へのご協力誠に有難うございました。
 新入会員の皆様、この協会への貴方のご提案、ご意見などを積極的にお寄せください。また協会の諸行事に積極的にご参加ください。一人では出来ない楽しく、有益なことを皆の知恵と力で実現しましょう。

(柴田)

財政状況

 (下記は期末決算整理前の数字です。本決算数字とは若干異なります。)

 財政は本年度も1997年以来、連続16年の黒字となる見込みです。前年度比で事業収入が大幅に落ち込んでいるのが残念ですが、教育事業の前進でこれを補っています。専従者不在という不正常、困難な状況下では非常に立派な成績です。年間の総収入目標1,579万円には203万円ほど及びませんでしたが、総支出も1,419万円に対して1,311万円と108万円下回っていますので本決算でも若干の黒字を確保できる見込みです。

 来年度は専従者を確保し、活動を盛んにし、組織、財政の更なる前進を計りましょう。

NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会2013/12/28
単位:円
摘 要収 入支 出
一般会計1,882,1306,451,239
教育事業8,916,8653,904,690
一般事業2,970,4702,755,330
当期剰余金 658,206
合 計13,769,46513,769,465
前年同期(単位:円)2012/12/28
摘 要収 入支 出
一般会計2,077,4216,972,551
教育事業7,856,5363,883,133
一般事業4,549,7723,005,623
当期剰余金 622,422
合 計14,483,72914,483,729

貸借対照表 (2013/12/28)
科 目本年12月末残高前年同期残高対前年同期増減
流動資産5,833,8765,175,670658,206
固定資産1,884,7751,884,7750
資産合計7,718,6517,060,445658,206
流動負債000
固定負債000
負債合計000
純資産7,718,6517,060,445658,206

(柴田)


お勧め商品

ユーラシアブックレットNo.189
ロシア・フィギュアスケートのたのしみ  840円(税込)

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 かつて圧倒的な強さを誇ったロシアのフィギュアスケート。ソ連崩壊を経て低迷したが、2014年ソチ五輪での王座奪還はあるのか。ロシア・フィギュアならではの見どころを紹介し、五輪観戦にもぴったりの一冊。

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文化・芸能

ユーラシア音楽芸能情報

Русская Десятка ロシア・トップ10

ロシア・トップ10
 年末年始で賑やかなロシアから、12月第4週のRussia Airplay Chart TOP10をお送りします。10曲中4 曲が初登場、ピッツアが返り咲き、先月チャートインしていた&ヴァレリア、ア・ストゥディオ、ニューシャ、テキーラが一気に圏外!

 9位は露ショウビズ界の帝王、キルコーロフのРадость моя。4位に実力派歌手ヨールカの25作目シングルЛети, Лиза(Вышеから変更)。2位にロシアの漢達を中心に大人気、グラードスィのРадио-дождь。第1位に輝いたのは、露芸能界のスーパースター・ビラーンのМалыш。これで2ヶ月連続首位達成。おめでとうございます!:-)

(チャート詳細と全文はこちらから)

(Tophit.ru, Russia Airplay Chart、12月16~22日/MOPA)

映画・演劇

Pカンパニー「どん底JAPAN 1953」

12月11日 於:池袋シアター・グリーン Box in Box THEATER

「どん底JAPAN  1953」
 ゴーリキーの代表作「どん底」を1953年の日本の東京・山谷に置き換えた翻案劇。

 やり手の夫婦によって営まれている簡易宿泊所「日の出荘」には、元々の身分や職業を戦争で奪われた人間たちが澱むように住んでいる。肺病の妻をかかえる元鋼職人、全盛期のことが忘れられない元役者、戦争の傷が癒えない男、女たらしの元男爵、男に媚びる空想好きの女、日の出荘の女主人とただならぬ関係の不良少年、女主人の清純な妹などが喧噪の毎日を送る中、一人の男が転がり込む。

「どん底JAPAN  1953」
 彼はすさんだ生活を送る住人達に、新しい自分に生まれ変わる希望を与える。だが警察に追われているらしく、人目を避けて風のように去って行った。彼に感化された住人達は、日の出荘を抜け出そうと努力し始める。

 しかし、一度どん底に陥った人間が立ち直ることは極めて難しい。生まれ変わろうとする者に対して、現実はさらに厳しい試練を課す。

「どん底JAPAN  1953」
 1953年は有名な「バカヤロー解散」が起こった年。ユーラシア関係者にとってはスターリンが死去し、フルシチョフが登場した年として記憶されているだろう。

 ゴーリキーの時代は演劇を、社会の問題をあぶりだして人々を啓蒙する手段とした。現代は実社会の方がむしろ演劇的で不条理に満ち溢れている。そこへあえて60年前の日本を舞台に「どん底」を演じたPカンパニーは、今の日本が60年前とさほど変わらないことを見せつける。

「どん底JAPAN  1953」
 「~ね」で終わる方言のようなニュアンスを帯びた特異な文末、畳み掛けるようなセリフ、そして下町の猥雑な迫力が充満する。

 かつて日本が体験した貧しさの記憶は遠いものではなく、決して忘れてはならないということを改めて感じさせてくれた。

(文・滝沢/写真・劇団提供)

映画レビュー「遥かなる勝利へ~太陽に灼かれて 第3部」

(ニキータ・ミハルコフ監督・主演、2011)

 大作「太陽に灼かれて」の完結編。ますます激しさを増す独ソ戦のさなか、かつての革命英雄コトフ大佐はスターリンの粛清を逃れ、歩兵として最前線へ。彼の愛娘ナージャも悲惨な戦闘状況の中、口がきけなくなるが、それでも従軍看護師として戦場で働いていた。そこへコトフを付け狙う秘密警察ディミトリがやって来る。

 ディミトリはコトフを妻・マルーシャの元へ連れて行き、粛清の真実が明らかに。マルーシャはコトフを愛しながらも、家族の「安全と食糧のため」新しい夫と共にコトフの元を去るのだった。

 粛清を解かれたコトフは、酩酊した上官の命令で敵陣への形勢不利な正面攻撃を命じられる。その激戦地で、コトフはナージャと衝撃的な再会を果たすのだった。

 独ソ戦とスターリン粛清という混乱の中で生き抜く作品を、長きにわたって撮り続けたミハルコフ監督に脱帽。オレグ・メンシコフら、ミハルコフ監督の盟友陣もいぶし銀の魅力を放つ。また、映画の中で実の娘ナージャも魅力的な女優に成長した。第3部の副題は「цитадель」(城塞、砦)。

(滝沢)

ロシアの国民的俳優 ヤコヴレフ氏逝く

ヤコヴレフ氏
 露演劇界を代表する俳優ヤコヴレフ・ユーリー氏(写真)が、2013年11月30日に逝去しました。享年85歳。死因は心筋梗塞か肺水腫とみられます。

 代表作は「Иван Васильевич меняет профессию(イワン・ワシーリエヴィッチの転職)」「Ирония судьбы, или С лёгким паром!(運命の皮肉)」「Кин-дза-дза(不思議惑星キン・ザ・ザ)」など多数。いずれも露演劇ファンが知るものばかり。ご冥福をお祈りします。

(MOPA)

催し物情報

北川翔プレゼンツ ロシア民族音楽の祭典

 注目のバラライカ奏者で当協会教室講師も務める北川翔先生と、合唱団白樺、北川記念ロシア民族楽器オーケストラがいざなうロシア民族音楽の世界。
【日時】2014年2月16日(日) 14:30開場 15:00開演
【会場】ティアラこうとう大ホール(地下鉄都営新宿線・東京メトロ半蔵門線「住吉駅」徒歩4分)
【料金】指定S席4,000円、指定A席3,000円、2階自由席2,000円
【主催・予約・問合せ】東京労音03-3204-9933

ユーラシア通信

中央アジア見聞録 キルギス編(1)キルギスとモンゴルの遊牧民文化

 先月キルギス大使交流会を企画しましたが、大使館の方々とお話しし、キルギス文化に触れるうちに、どんどんキルギスにはまってしまいました。12月初旬に一週間ほど休暇をとり、弾丸でキルギスを旅してきました。現地ではたくさんの感動、驚きがありましたので、勝手ながら経験記を語りたいと思います。

 私は去年、モンゴルに行ってモンゴル語でゲルという移動式テントにホームステイしました。今回のキルギスもモンゴル同様に遊牧民の国ですが、とても興味深い事実を発見することができました。先日の交流会の時に大使館のボロットさんから、「モンゴルのゲルとキルギスのユルタ(キルギス語の移動式テント)は造りが違う」というお話を聞きました。モンゴルは地形的に草原で風が吹くため屋根は低いけれど、キルギスは山が多く風をよけられるため、屋根が高いというのです。

モンゴルのゲル キルギスのユルタ

 それを聞いて、早速見てみよう、と思いキルギスでユルタを探しに行きました。レストランになっているユルタ、博物館でのユルタ、ブラナの塔に併設されたユルタ…今回は実際に人が住んでいるユルタこそ見なかったものの、あちこちでユルタを発見しました。ライオンの絵の扉の写真(左)がモンゴルのゲル、もう一つの(右)がキルギスのユルタです。確かに、屋根の高さが違いますね。

 中はどうなっているのでしょうか?いくつかユルタの中を実際見てみましたが、民族模様の絨毯、布団等で敷き詰められていて、とても美しかったです。この民族模様も、キルギス独特のものでした。

やぎのくるぶしの骨

 もう一つの発見は、どちらでもやぎのくるぶしの骨を遊び道具として使っているということです。モンゴルでは、ステイ先のお父さん、お母さんと一緒に骨をおはじきのように弾いて遊んだのですが、キルギスの博物館でも同じものを発見し、思わず声をあげてしまいそうになりました。同じ遊牧民の文化でも、地域によって同じだったり若干の違いがあったり、現地に行って見ることで、様々な発見をすることができました。

(高橋)

Eurasia Gallery キルギスの風景

キルギスの風景

キルギスの風景 キルギスの風景 キルギスの風景

(撮影:高橋 今日子)

ロシアを楽しむ会「サモワールスポット」、100回を以て終了

 藤沢の片隅で2003年4月からほぼ毎月開催し続けてきましたロシアを楽しむ会「サモワールスポット」。いろんな角度からロシア語を教えてくださるターニャ先生を中心に、メンバーがそれぞれに頑張って(самовар!!)きましたが、世話人の引越しのため、2013年12月をもって終了いたしました。

 ご家庭の事情や体調などいろいろありながら、初回からずっと参加されてきた方も途中やむなく退会された方もおられましたが、人生の先輩方が頑張って(失礼! !)おられるのを拝見し、私も頑張ろう、と思いました。特に途中夫が急逝した時には陰に陽に励ましていただき本当に助かりました。

 残念ながら努力不足のため私のロシア語はまったく上達しませんでしたが、毎回ターニャ先生の美しいロシア語を聞くことに癒されていました。

 難しいことは未だにわかりませんが、特に印象に残っているのは、人に頼む時などに意外と(またまた失礼! !)日本語同様にロシア語も婉曲な表現をするということです。一般の人よりロシアに親しんでいる私ですがロシア人ってもっと直接的に言うのだろうと思っていました。ぜひ多くの人にも「ロシアとの共通性」を知って欲しいものです。

 また、趣味であるロシア料理を作って、ターニャ先生に講評していただくのも励みになりました。長年会を支えてきてくださったメンバーと協会のみなさま、特に木佐森元理事長に深く感謝いたします。

(前田)

投稿歓迎!

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(機関紙編集部)

歴史・社会

ロシア外務省、安倍首相の靖国参拝に「遺憾の念」

ルカシェビッチ情報局長
 安倍晋三首相が26日に靖国神社に参拝したことは世界的に波紋を広げ、中国(台湾も含む)、韓国、北朝鮮はもとより、ロシアや欧州連合(EU)、米国、英国、さらには国連からも批判や懸念の声が相次いだ。

 ロシア外務省公式代表のルカシェビッチ情報局長は26日、 安倍晋三首相の靖国神社参拝について「遺憾の意を呼び起こさざるをえない」とのコメントを発表した。コメントは、「靖国参拝が第二次世界大戦で日本の侵略を受けた国々の国民に深刻に受け止められることを、東京は知り尽くしていた筈だ」と指摘。「世界が共有している第二次世界大戦の結果に関する評価と異なる日本社会の傾向性を拡張しようとする一部の勢力の試みが加速していることが背景にあるため、日本の首相のこうした行為は憂慮を呼ばざるを得ない。」と述べている。

 声明はまた、参拝の背景について「過去の歴史を正しく理解することは、今日、日本と近隣諸国が関係をつくる上で重要な基礎となっている」と指摘。その上で「第2次世界大戦の結果を巡り、世界で受け入れられている評価から日本社会を離れさせようとする試みが強まっている」とした。

 ロシアは、北方領土問題を巡っても「第2次大戦の結果、領有権はソ連に移った」との立場を表明してきた。

 日本政府も1956年の日ソ国交回復宣言第9条において、「ソヴィエト社会主義共和国連邦は、日本国の要望にこたえかつ日本国の利益を考慮して、歯舞群島及び色丹島を日本国に引き渡すことに同意する。ただし、これらの諸島は、日本国とソヴィエト社会主義共和国連邦との間の平和条約が締結された後に現実に引き渡されるものとする。」と、いわゆる「北方領土」がソ連の領有下にあることを認め、この宣言に鳩山一郎(総理)、河野一郎(農相)、松本俊一(駐ソ大使)が署名している。参拝問題はその帰趨によっては領土交渉にも影響する可能性がある。

(柴田)