今月の表紙:ヨールカ祭 2014

特定非営利活動法人神奈川県日本ユーラシア協会機関紙「日本とユーラシア」

2014年2月号 No.628

行事予定

NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会
第10回定期総会・記念講演会・コンサート

第10回定期総会記念行事
【日時】2014年2月23日(日)13:00
【会場】横浜平和と労働会館3階(予定)
【内容】
● 定期総会13:00~14:15
(事業計画、決算、予算、役員案承認、質疑応答他)

● 講演会『ソチ五輪から見えた今日のロシア』
14:30~16:00
(14:30~15:30 講演、15:30~16:00 質疑応答)
講師:坂本博氏(東京外国語大学ロシヤ語科卒業、一橋大学社会学研究科博士課程単位修得満期退学、元富山国際大学人文社会学部教授、ロシア思想史専攻)
参加費:一般700円、日本ユーラシア協会会員500円
定員:40名(お申し込み先着順、要予約)

● みなとみらいマトリョミン教室アンサンブル「MMM」コンサート
16:00~16:30
手を触れずに演奏する世界最古の電子楽器「テルミン」がロシアの民芸品マトリョーシカの中に入った「マトリョミン」のコンサート。ロシア民謡、ジャズ、ポップスなど幅広いジャンルの曲を演奏します。
参加費:無料

※講演会とコンサートは会員以外の方もご参加いただけます。

【お問い合わせ】
神奈川県日本ユーラシア協会事務局
Tel/Fax: 045-201-3714
E-mail: eurask2@hotmail.co.jp


会員の皆様 総会出欠席と委任の回答をご提出ください

 機関紙2014年2月号に定期総会の議案書を同封しますので、ご一読の上、総会への出欠席の回答をお願いします。
 また、ご欠席の方は委任の回答を合わせてご提出ください。同封の葉書、FAX用紙、事務所にて直接提出のいずれかの方法で受け付けます。
 総会は会員の過半数の出席または委任を以て成立します。期限は2月22日(土)必着とします。
 皆様の速やかなご協力をお願い申し上げます。

日本ユーラシア協会全国総会 横浜で4月開催

【日時】2014年4月12日(土)、13日(日)
【会場】横浜市健康福祉センター、横浜平和と労働会館(JR桜木町駅より徒歩)

 4月12日(土)・4月13日(日)に日本ユーラシア協会第54回全国総会が地元横浜で開催されます。前回2006年に横浜で開催された時には神奈川県連からは約50人の参加がありました。
 今回も地元からの参加者を多く募ります。また、準備や当日の運営などにも手伝ってくださる方を募集します。ご参加いただける方は参加費の半額を県連で補助します。
 詳細は3月号にて。

ミニ上映会のお知らせ「シベリヤ物語」

 戦争によって、ピアニストにとって命である手を負傷し音楽への夢をあきらめた青年が再起するまでを描いた音楽映画の最高峰。
 うたごえ運動の中で忘れることのできない「バイカル湖のほとり」の合唱はもとより、21世紀の現在も変わらないシベリヤの大自然の描写や、旧ソ連時代にカットされた14ヶ所、合計13分が復元された完全版を上映します。
 当日は神奈川合唱団有志が「バイカル湖のほとり」をロシア語で歌うアトラクションもあります。ぜひご来場ください。

監督・原作:イワン・プィリエフ
製作:1947年・モスフィルム(ソ連)
上映時間:1時間40分

【日時】2014年3月23日(日)14:00
【会場】横浜平和と労働会館5F
【参加費】200円(紅茶・黒パンつき)
【お申し込み・お問い合わせ先】
神奈川県日本ユーラシア協会事務局
Tel/Fax: 045-201-3714
E-mail: eurask2@hotmail.co.jp

活動報告

最大、そして最高のヨールカ祭

2014年1月19日(日) 横浜市従会館4階ホール

ヨールカ祭2014
 今年最初の大きな行事、一年の始まりを祝うヨールカ祭が1月19日(日)に開催されました。

 関戸がユーラシア協会の役員として携わったのは15年になりますが、その中で最大の人数が集まり、盛り沢山の最高の内容となりました。

 例年、一月の最終日曜に横浜平労会館で開催していましたが、今年は会場を横浜市従会館にし、一つのフロアで会食も懇談もアトラクションも行うようにしました。

 当初、昨年とほぼ同じ規模と思い、100人程度を想定していましたが当日は何と154人が参加。当然のことながら用意した量では食事は足りず、座席の確保も困難でした。「いったいどこからこんなに大勢?」といううれしい悲鳴を上げました。この日は柴田会長が都合で不参加でしたので、田中理事長のあいさつで開会。柴田会長にこの盛大な様子を見てもらいたかったです。

ヨールカ祭2014
 開会の後はしばし会食と懇談。前述したとおり、予想以上の人出なので焼くのに時間のかかるシャシリックは長蛇の列。前夜10時まで準備した「外套を着たニシン」、「サラダ」、「ペリメニ」、「ボルシチ」などに舌鼓を打ちました。その後は例年通りのアトラクション。

 ジェッドマローズとスネグーラチカの登場の後、子供たちが前へ出てプレゼントをもらい、歌と踊り。ラシンカはおなじみの「赤ずきん」のロシア語劇。バーブシカは高橋さんが演じていました。

 昨年も行った梶谷さんの紙切りは新たに小学生のアシスタントが登場。来年も期待しましょう。そのあとは初登場となるオーソドックス合唱団。ロシア聖歌の荘厳な歌声が会場に響きました。バラライカと同じ三本弦の楽器、田辺さんの沖縄三線の演奏と毎年の出演となる樋口さんのドムラと歌。語学教室からは、ロシアのアネクドートと「大きなカブ」・「カラボーク」の芝居。そして、ユーリ・イリンさんのピアノとナターリヤさんのヴィオラの素晴らしい音色は聞く人を魅了しました。アトラクションの最後はおなじみのマトリョミン。驚いたのはロシア国歌の演奏の際に会場のロシア人女性がすっと起立し耳を傾けていた姿です。

ヨールカ祭2014 ヨールカ祭2014
ヨールカ祭2014 ヨールカ祭2014
ヨールカ祭2014 ヨールカ祭2014
ヨールカ祭2014 ヨールカ祭2014

 楽しい時間はあっという間に過ぎて閉会となりました。後片付けは多くの人が手伝ってくれたのでスムーズにできました。例年だと、残り物でご苦労さん会をするのですが今年は残り物もないぐらい。本当に盛大だったと思います。

 けれども、参加者の把握や料理の準備、当日の運営など新たな課題も出てきました。来年はこれらの課題を解決し、さらに良いものにしたいと思います。

(文・関戸/写真・桜井)

教室案内

横浜ロシア語教室 第119期生徒募集

 月曜~土曜、入門・初級・中級・上級・会話クラス開講。3クラス・各30分まで見学無料。時間割・内容・料金(会員割引有)等の詳細はホームページをごらんください。受講お申し込み・お問い合わせ先は次の通りです。


「ロシア語寺子屋」補習授業

 次回は2月16日(日)13:30~15:30の予定です。

寺子屋主催 第2回ロシア語教室・日本語教室合同ピクニック
野毛山動物園見学

野毛山動物園
 共通テーマ:「私が好きな動物」
 この機会を利用して会話力を上達させましょう。童心に返り動物園で楽しみながら動物たちの名前を憶えましょう。動物たちの鳴き声を日本語とロシア語でどう違うか比べてみましょう。
日本語で犬はワンワンと吠えるけど、ロシア語では?
 きっと面白くて楽しい遠足になることでしょう。

集合日時:3月16日(日)11:00
集合場所:横浜平和と労働会館5階
横浜ロシア語・日本語教室
行先:野毛山動物園
参加費:1,000円(おにぎりまたはサンドイッチ、ソフトドリンク付)
Tel/Fax: 045-201-3714
E-mail: yokohama-rosiago@hotmail.co.jp

日本語教室 生徒募集中 Курсы японского языка

 月曜~金曜、10:00~17:00の間で応相談。1コマ90分。同レベル・同時期開始の場合はグループレッスンも可。
 入学金5,250円(会員無料)、受講料1回3,000円。お申し込みは事務局まで。

ロシア民族楽器 「バラライカ」「ドムラ」教室

2013年度後期予定:
(後半)1/11, 1/25, 2/1, 2/15, 3/1, 3/15
生徒募集クラス
17:00~17:45 ドムラ初級
18:00~18:45 バラライカ初級

講師:北川 翔(バラライカ奏者、北川記念ロシア民族楽器オーケストラ主宰)
会場:横浜平和と労働会館5階
会員受講料(1回45分×6回分):3~5名クラス:24,000円、2名クラス:36,000円、1名クラス:54,000円


みなとみらいマトリョミン教室

 マトリョミンは他のどんな楽器とも違う、触らないで弾くという不思議な奏法がとても面白い楽器です。
 ワンフレーズ弾くぐらいなら触れたその日からでもOK。
 可愛さ、不思議さ、ロシアっぽさなどもさることながら、楽器としてのポテンシャルも非常に高く、弾く人の内面を如実に映し出します。
 会社や友人同士の集まりに持って行くと、話題性もパフォーマンス性も抜群で、注目の的です。
 一度、教室に遊びにいらっしゃいませんか。見学、体験も大歓迎です。

日程:毎月1回、土曜日開講

2013年度後期予定:10/19, 11/16, 12/21, 1/18, 2/15, 3/15
◆アンサンブルクラス(90分)
13:00~14:30 (満席)
◆グループレッスン
Aクラス 14:45~15:45 (空席1)
Bクラス 15:55~16:55 (空席3)
入学金:3,000円(継続の方、休学1年以内の方、当協会会員は免除)
受講料:アンサンブル3,500円×6回=21,000円、グループレッスン3,000円×6回=18,000円
会場:横浜平和と労働会館2階 神奈川音楽センター 音楽ホール
講師:平野 麻里(マトリョミン演奏家、指導者)

組織・財政

組織状況

(2014年1月31日現在)

 会員動向 1月1日~1月31日
 今年度年初会員数243名、今月入会者数1名、退会者数5名(休会1名)。1月末会員数239名(休会1名)。
 退会処理は事務的に行わず、理事会において個別に理由、慰留の可能性などについて討議、確認する必要があります。

(柴田)

財政状況

NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会2014/1/31
単位:円
摘 要収 入支 出
一般会計152,813656,424
教育事業144,496234,510
一般事業295,368178,273
当期剰余金476,530 
合 計1,069,2071,069,207
前年同期(単位:円)2013/1/31
摘 要収 入支 出
一般会計141,800618,635
教育事業335,650289,510
一般事業373,191233,423
当期剰余金290,927 
合 計1,141,5681,141,568

貸借対照表 (2014/1/31)
科 目本年1月末残高前年同期残高対前年同期増減
流動資産5,385,1964,884,743500,453
固定資産1,884,7751,884,7750
資産合計7,269,9716,769,518500,453
流動負債000
固定負債000
負債合計000
純資産7,269,976,769,518500,453

(柴田)


お勧め商品

ボルシチの素 525円(税込)

ボルシチの素
本格的な伝統ウクライナボルシチ2リットル(5-6人前)が手軽に作れます!
内容量:210グラム
原産国:ウクライナ
原材料:乾燥テーブルビート、乾燥玉ねぎ、乾燥にんじん、トマトペースト、乾燥にんにく、塩、砂糖、ひまわり油、コーンスターチ、乾燥パースニップの根、乾燥ディル、乾燥パセリ、黒こしょう、クエン酸、調味料(核酸)

文化・芸能

ユーラシア音楽芸能情報

Русская Десятка ロシア・トップ10

ロシア・トップ10
 年末年始で賑やかなロシアから、1月第2週のRussia Airplay Chart TOP 10をお送りします。10曲中3曲が初登場!
 10位はНетで超ロングヒットしたことで知られる、ファーブリカズビョーズド出身の歌姫P・ガガーリナの新曲。9位は、ロシア公営TVピェールヴィ・カナールで昨年12月から放映されている連続ドラマОттепельの主題歌。8位にI・アレーグロヴァとスラーヴァのハスキーデュエットПервая любовь - любовь последняяが入りました。第1位に輝いたのは、露芸能界のスーパースター・ビラーンのМалыш。3ヶ月連続首位キープ。おめでとうございます!:-)

(チャート詳細と全文はこちらから)

(Tophit.ru, Russia Airplay Chart、1月6~12日/MOPA)

ジャンナ・フリスケ、重篤 ~脳腫瘍で闘病 ファンから募金集まる~

ジャンナ・フリスケ
 ジャンナ・フリスケをご存知だろうか。'00年代にセクシーボーカルユニット「ブレスチャーシエ」で活躍、'04年と'06年にロシア中を魅了したダークファンタジー映画「Ночной дозор(邦題:ナイト・ウォッチ)」では闇チームのボスの妻を好演したことで人気急上昇、現在は彼女のプロデューサーである内縁夫のD・シェペレフ氏と愛息と共に米国のマイアミに住居を構える。そんなサクセスストーリーを築き上げたジャンナに、突如大きな不幸が襲いかかった。

 2013年の出産後大きな頭痛に悩まされたため診断した結果、脳腫瘍の一種で膠芽腫(こうがしゅ)と診断された。wikipediaによれば、「脳腫瘍の中では最も悪く、すべての悪性腫瘍と比べても最悪の部類に入る。1年生存率は51.6%、3年生存率は13.1%、5年生存率は7.8%」とある。状況はとても深刻である。

 これを受け、ロシア公営テレビピェールヴィ・カナールはSMSによる寄付を募り、896,375人から1,016,020通のSMSが届き、その額は66,447,800ルーブル(日本円にして199,343,400円)にまで上った。また、彼女のファン550人がロシア援助基金に寄付し、1,307,615ルーブル(日本円にして3,922,845円)。総計67,755,415ルーブル(日本円にして203,266,245円)。この多額の寄付に協力してくれた皆に対しジャンナは ロシア援助基金のサイト上でこう深謝した。

「ありがとうございます!僅かな期間にこれだけ多くの方々から返事が寄せられ、言葉と祈りと寄付で支えられてるなんて、私にとっても家族にとっても想像できませんでした。皆様の配慮と心遣いに御礼を申し上げます。力づけられました。皆様のヒューマニティーに感謝します。思いやりがあり、慈悲深く、愛する方々のお蔭です。
 膨大な額が寄せられました。これは治療額を大きく上回ります。剰余分は私と同様重篤な病気を患っている子供達の為に、ロシア援助基金に送ります。 ロシア援助基金とピエールヴィ・カナールの番組”Пусть говорят(私に言わせて)”のご援助とご親切に感謝しますが、何よりも先ず第一に、慈悲深く援助の手を差し伸べてくれた皆様に深く感謝します。」

 全治を願いたい。またメディアに復帰して欲しい。彼女にも神のご加護を。

 ジャンナ・フリスケ公式HP
 ロシア援助基金公式HP内のジャンナの記事

(MOPA)

映画・演劇

劇団東京乾電池「チェーホフの かもめ」

1月12日 於:ザ・スズナリ(東京・下北沢)

「チェーホフの かもめ」
 柄本明ら人気俳優が所属する劇団東京乾電池。今回は22年前にアルカージナを演じた角替和枝が演出に挑戦、「俳優の方がなんぼか楽」と本音を明かしている。たしかに主人公たるトレープレフがWキャストなので、演出家にとって負担が倍増。だが、観客にとって主人公のWキャストは1本の作品で2度美味しいお得感がある。

「チェーホフの かもめ」
 さて、この日のトレープレフ役は川崎勇人。メガネをかけ、おタク的なイメージを醸し出す気弱そうなトレープレフだ。彼は“大女優”である母・アルカージナの存在に圧倒され、作家トリゴーリンの出現による恋人ニーナの変心にひたすら気をもむ気の毒な文学青年。念願の作家デビューを果たすも、女優の夢をかなえトレープレフに会いに来たニーナが、結局トリゴーリンへの愛を捨てなかったのに絶望しピストル自殺をする。Wキャストのもう一方である岡部尚がトレープレフを演じた場合、彼のちょっとかっこいいルックスからして、この悲劇的な最期は別のニュアンスをもったと思われる。

「チェーホフの かもめ」
 さらにこの舞台の特色は、ラストシーンにある。チェーホフの戯曲では、医師のドールンが発砲の音を「エーテルの瓶が爆発した」と偽り、アルカージナのそばにいたトリゴーリンにのみ「トレープレフ君が自殺した。アルカージナさんをどこかに連れ出してください」と告げて終わる。あまりにも唐突なラストで、観客は梯子をいきなりはずされたような心境に突き落とされるのだが、この舞台ではトリゴーリンがアルカージナの傍に駆けよる“アクションによるその後”が演じられる。アルカージナとトリゴーリンの間だけに流れる数秒の時間が、観客にその後の展開を想像させる余裕を与える。多くの劇団で演じられている「かもめ」だけに、こうした演出家の創意工夫は今後増えていくだろう。

(滝沢)

催し物情報

北川翔プレゼンツ ロシア民族音楽の祭典

 注目のバラライカ奏者で当協会教室講師も務める北川翔先生と、合唱団白樺、北川記念ロシア民族楽器オーケストラがいざなうロシア民族音楽の世界。
【日時】2014年2月16日(日) 14:30開場 15:00開演
【会場】ティアラこうとう大ホール(地下鉄都営新宿線・東京メトロ半蔵門線「住吉駅」徒歩4分)
【料金】指定S席4,000円、指定A席3,000円、2階自由席2,000円
【主催・予約・問合せ】東京労音03-3204-9933

劇団銅鑼公演「女三人のシベリア鉄道」

とき:3月12日(水) ~ 18日(火)
会場:俳優座劇場(六本木)
料金全席指定席 一般5,000円、25歳以下と学生3,500円
3月12日19:00&3月17日19:00割引きデー 一般4,000円
問合せはこちら
※14日14時&15日14時 視覚障がい者向けイヤホンガイド付き公演。要予約。付き添い1名様ご招待。

東京オペラの森2014イベントより 東京春祭のストラヴィンスキーVol.3
「兵士の物語」~兵士と悪魔―語り、奏でる音楽劇の最高峰

3月16日(日)15:00 東京文化会館小ホール(JR上野駅)
料金:S 5000円、A 4000円、U-25 1500円

ピアノ音楽紀行~ロシア

アレッシオ・バックス(ピアノ演奏)
曲目:ラフマニノフ「前奏曲 嬰ハ短調 op.3-2」、ムソルグスキー「展覧会の絵」ほか
とき:3月16日(日)14:00
ところ:東京都美術館講堂(JR上野駅)料金:全席自由 3000円

ユーラシア通信

中央アジア見聞録 キルギス編(2)~キルギスでの女子会~

キルギスでの女子会
 今回の旅行では、知り合いの日本人の方にJICAに勤めているキルギス人の女性を紹介していただきました。3日目の夜は、紹介していただいたキルギス人たち2名と、タジキスタン人1人と私でキルギス料理を食べに行きました。全員、同年代の女性ということで、その名の通りキルギスでの女子会。とても盛り上がりました。

 女子会の話題といえば、全世界共通で、“恋バナ”です。もちろん今回もその話題でもちきりでした。恋愛観、結婚観にもかなり文化の違いがあり、驚かされました。

 まずびっくりしたのは、タジキスタンでは未だに恋愛結婚はマイナーで、日本でいうお見合いのような形で、両親の紹介による結婚が多いそうです。知り合いになった方は、お父さんがタジク人、お母さんはロシア人で、当時にしては珍しく恋愛結婚でした。ソ連時代はこうしたケースも少なくなかったそうです。ご自身の場合はご両親の紹介で結婚されたとのことですが、その場合男性が女性を対面する前に予め選ぶことができるそうですが、女性はできないそうです。両親の紹介で結婚する前は基本的に自由に恋愛する文化はなく、恋愛についてかなり厳しい社会のようです。

 キルギスでは、もう少し自由な雰囲気があるように感じました。ただ、日本よりは少しコンサバなイメージです。例えば、日本の場合女性が年上の恋愛・結婚もありですが、キルギスでは聞いたことがないそうです。キルギス人の男性は年下の女性を好むらしいです。そういえば、キルギスでは年齢を聞かれたことが多かった気がします、笑。また日本では女性からアタックするのもアリですが、キルギスでは男性が積極的、いわゆる肉食な分、女性からのアタックはあまりないようです。あとはどこの社会でも女性の敵、プレイボーイはいるようですね。そんなこんなで普段の女子会となんら変わらず、私たちはおしゃべりするうちにずっと前から知っていたように仲良しになりました。

 ちなみにキルギスに伝わるアラ・カチューという伝統をご存じの方もいると思います。男性が女性を誘拐して自分の妻にしてしまう、そんな言い伝えです。キルギスに行く前は、自分が誘拐されたらどうしようと恐れていたため、キルギス人の人に聞いてみました。すると今でも起こりうる事だけれどビシュケクではなく田舎でしかないよ、とのことでした。しかも誘拐されてしまった女性が訴えることもできるし、誘拐者を罰することもできるそうです。それを聞いて安心しました。もちろん、旅中に誘拐されることもなく、無事に帰国することができたのですが。

(高橋)

ロシア極北・ムルマンスク市在住の福島さん、テレビ朝日に出演!

こんなところに日本人
 1月24日(金)TV朝日系列で放映された「世界の村で発見!こんなところに日本人3時間SP」に神奈川県日本ユーラシア協会理事の福島留美さんが登場しました。

 極北の地ムルマンスクに住む唯一の日本人で、当地の語学学校に勤務する福島さんを、女優の池上季実子さんが苦心して探し、訪ね当てる様子や、現地でのインタビューを放映。

 福島さんのブログ「ムルマンスク便り」もごらんください!

ソチ五輪にちなんで当協会もメディアに登場!

■ その1:ナショナルジオグラフィック

 同月刊誌Web版の特集「世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅」第18回「ボルシチ上手は良妻の証!」にて、ボルシチや「外套を着たニシン」が取り上げられました。

 当協会のヨールカ祭を前日の調理段階から取材、雪娘役で料理教室主宰のタチヤーナさんをはじめとするロシアやウクライナ出身の参加者の話と写真も織り交ぜてまとめられています。

■ その2:NHK 首都圏ネットワーク

 2月7日(金)18:10~19:00の同番組の中で、当協会横浜ロシア語教室が登場。木曜夜の会話クラスを取材し、授業風景や担当のサーシャ先生・生徒達へのインタビューから、ソチ五輪への旅行者向けに作られたWebロシア語講座「ソチで困らない!ロシア語!」の一部分までしっかり紹介されていました。

■ その3:NHK あなたが主役50ボイスSP「ソチ五輪応援ボイス」

 同じく2月7日(金)22:00~、五輪に関わる様々な50人の声を紹介した番組で、昨年の当協会望年会の模様や、オクサーナ先生がソチの街やおもてなしについて語る場面も映し出されました。

投稿歓迎!

 ユーラシア関連記事、写真、本紙に関するご意見・ご感想など歓迎します。記事は1記事800字以内を目安にお願いします。紙面の都合により若干編集する場合、分割して掲載する場合がありますがご了承ください。ペンネームでの掲載・肩書をご希望の場合はお書き添えください。特に記載のない場合はフルネーム(WEB版では苗字のみ)で掲載させていただきます。締切は毎月末になります。投稿はEメール・郵便・FAXのいずれかで。宛先は下記の通りです。

(機関紙編集部)

歴史・社会

日露領土問題の歴史(9)

ヴァシーリー・ポヤルコフ エロフェイ・ハバロフ
 1689年ロシアは清国とネルチンスク条約を締結した。

 7世紀中頃から登山家ヴァシーリー・ポヤルコフ(図左)やハバロフスクと言う地名の元となったエロフェイ・ハバロフ(商人・探検家。アムール川流域を探検、植民地化を図った。図中)などロシア人の探検隊が黒竜江・アルグン川より南下するようになり、黒竜江沿いにはアルバジンの要塞が築かれた。

 このため清と李氏朝鮮の連合軍がたびたび清露国境紛争と呼ばれている討伐を行った。清は逃亡者の引き渡し、ロシア人の撤退を求めた。しかし、ロシア側はこれを拒否した。これに対し清が討伐のため大軍を向かわせたため、ロシアの摂政ソフィア・アレクセーエヴナと顧問のヴァシーリー・ゴリツィンはフョードル・ゴロヴィンを特使として派遣し、1689年にネルチンスクで清の索額図と交渉を開始した。ロシアは清との交易を望み、清は第1次オイラト・満州戦争(1687年-1697年)の最中でありモンゴルのジュンガルを孤立させることを望んだため、利害関係が一致し、交渉が成立した。内容は、次の通りである。

 国境をアルグン川・ゴルビツァ川とスタノヴォイ山脈の線に定める。ウダ川とスタノヴォイ山脈の間は未確定部分とする。アルグン川以南からロシア人は退去する。不法越境を禁止する。旅券をもつものは交易を許される。

 この条約ではロシア側は念願の太平洋への不凍港を獲得できなかった。清は、ロシア関係の事務をモンゴルや内陸アジアの朝貢を扱う理藩院で行うなど、ロシアを朝貢国と見做していた。その後、1858年のアイグン条約で黒竜江が両国の境界線となり、1860年の北京条約でネルチンスク条約は廃棄された。

 1695年シベリアのコサック、アトラーソフがカムチャツカを探検、クリル列島を紹介し、1700年1月の報告では「クリル」の名称が使われている。1697年アトラーソフにより日本人漂着者「伝兵衛」が保護された。このころ、カムチャツカはロシアの支配下に置かれた。1697年アトラーソフはカムチャツカから北千島を望見している。

(柴田)