今月の表紙

特定非営利活動法人神奈川県日本ユーラシア協会機関紙「日本とユーラシア」

2015年9月号 No.647

行事予定

よこはま国際フェスタ2015 ボランティアスタッフ募集!

よこはま国際フェスタ よこはま国際フェスタ

 10月10日(土)・11日(日)、象の鼻パークにて、世界の料理、民芸品、踊りや音楽、ボランティア活動が楽しめるお祭り「よこはま国際フェスタ2015」(主催:よこはま国際協力・国際交流プラットフォーム運営委員会/よこはま国際フェスタ2015プロジェクト)が行われます。

 神奈川県日本ユーラシア協会も、食販ブースでロシア料理(ピロシキ、ボルシチ、モルス)やジョージア(グルジア)ワインを販売します。ぜひご来場を!

 前日・当日の当協会ボランティアスタッフも募集しています。一部だけでも、会員以外の方もお気軽にご参加ください。延べ3万人来場見込みの大規模なイベントですので、多くの方々のご協力をお待ちしています。

よこはま国際フェスタ よこはま国際フェスタ

●ボランティア日程
◆10月9日(金) 12:30~21:00の間
【内容】食材買い出し・ロシア料理(ピロシキ、ボルシチ、モルス)の調理、運搬、翌日準備
【調理の場所】「ふりーふらっと野毛山」2階料理室(JR・市営地下鉄 桜木町駅下車 徒歩約15分、京浜急行日ノ出町駅下車 徒歩約10分、TEL:045-241-0673)

◆10月10日(土)、11日(日) 9:00~21:45の間
※フェスタは10:30~16:00開催
【内容】会場準備・調理・運搬・販売・撤収
【会場】 象の鼻パーク 食販ブース(みなとみらい線日本大通り駅より徒歩5分、JR関内駅より徒歩15分)
【調理の場所・時間】「ふりーふらっと野毛山」2階料理室
10月10日(土)9:00~21:45の間
10月11日(日)9:00~11:00(会場・時間変更の場合あり)

◆ いずれか1日のみ、都合のつく時間のみの参加でも可。終日参加なら尚可。
◆ 車で運搬できる方歓迎! ◆ 参加できる日時や内容を当協会事務局までご連絡ください。

【お問い合わせ・お申し込み先】
NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会事務局
〒231-0062 横浜市中区桜木町3-9 横浜平和と労働会館1階
Tel/Fax: 045-201-3714
E-mail: eurask2@hotmail.co.jp

第66回ロシア語能力検定試験 10月開催

 東京ロシア語学院主催の2015年度(第66回)ロシア語能力検定試験が10月10日(土)、11日(日)に行われます。
 横浜会場は横浜平和と労働会館の4階会議室。合格発表は11月20日です。

●4級 10月10日(土)
筆記(文法、露文和訳、和文露訳)14:00~15:30
テクストの朗読 ※録音 15:30~

●3級 10月11日(日)
筆記(文法、露文和訳、和文露訳)13:30~15:30
聴取 15:30~15:45
テクストの朗読 ※録音 15:50~

●2級 10月10日(土)
筆記(文法、露文和訳、和文露訳)10:00~12:00
聴取 12:00~12:25
会話(口頭作文)※録音 12:30~

●1級 10月11日(日)
筆記(文法、露文和訳、和文露訳)10:00~12:00
聴取 12:00~12:25
会話(口頭作文)※録音 12:30~

※試験の詳細については東京ロシア語学院の検定試験ページにてごらんください。

第2回 ロシア語講師のためのミニシンポジウム

 今秋、横浜ロシア語教室は、ロシア語教育に携わる方々を対象に、知識と経験を共有するミニシンポジウムを開催いたします。

 当教室講師シプコーワ先生の1年間当教室で教えた経験に基づく報告の後、徳永晴美先生からコメントをいただき、続いて質疑応答、その後参加者意見交換会を行います。

 当教室講師優先ですが、外部の講師や受講生でも教授法に関心のある方は参加できます。会場の都合で人数制限がありますので、お早目にご予約ください。

【日時】2015年10月3日(土)14:00-17:00
【会場】横浜平和と労働会館5階教室
【参加費】一般1,500円、会員1,000円、横浜ロシア語教室講師500円
【定員】15名(当教室講師優先)
【お申し込み締め切り】10月1日(木)
【参加申込先】横浜ロシア語教室事務局
Tel/Fax 045-201-3714
E-mail: yokohama@rosiago.org

DVD上映会『戦艦ポチョムキン』

戦艦ポチョムキン  6月に企画した上映会ですが、不手際で実施できませんでした。そのため、今回再度の企画をしました。ぜひ、ご参加ください。

 期日は11月8日(日)です。この前日の11月7日(ユリウス暦=ロシア暦10月25日)は、1917年にレーニン率いるボルシェビキによる社会主義革命が起こった日です。ポチョムキンの反乱は日露戦争下。11月革命(ロシア暦では10月革命)は第一次世界大戦下。ともに戦争の中での革命でした。戦争という過酷な状況、全世界からの干渉・妨害の中、きわめて困難な国家建設を強いられたのが旧ソ連なのです。ちなみにこの革命に干渉・妨害したシベリヤ出兵で、最大の兵力を送り、最も長く駐留したのが日本だったのです。

 ポチョムキンの反乱の背景は以前の記事に掲載してあります。今回は社会主義革命の視点での上映会にしたいと思います。

【映画情報】 1925年/ソ連/74分/モノクロ/サイレント作品(ロシア語)/監督: セルゲイ・エイゼンシュテイン/出演: アレクサンドル・アントーノフ、 グレゴリー・アレクサンドロフ、 ウラジーミル・バルスキー他/音楽:ニコライ・クリューコフ/撮影:エドゥアルド・ティッセ/製作会社:ゴスキノ第一工場

【日時】 2015年11月8日(日)午後2時~
【会場】 横浜平和と労働会館5階
【参加費】 300円(黒パン・紅茶代)
【お申し込み】
NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会事務局
Tel/Fax 045-201-3714
eurask2@hotmail.co.jp

活動報告

ハバロフスクで民間団体によるロシア初の原爆展開く

原爆展  当会では昨年夏、第二次世界大戦終結70周年を念頭にハバロフスク対外友好協会に「広島・長崎原爆展」を本年開催することを提案し快諾を得、これに基づき広島県連の協力で広島平和文化センターの原爆写真ポスターが、世田谷支部の協力と虫プロの好意でアニメ「アンゼラスの鐘」DVDが昨年末友好協会に送られ、本年4月24日から30日まで州立第3ギムナジウム(中・高一貫校)で第1回展示会が開かれました。1,418人の生徒たちが写真展を参観、上級生のためには悲劇の歴史についてオープン授業が会場で9回行われました。次いで8月6日から26日までグロデコフ名称ハバロフスク郷土誌博物館の大会議室で第2回原爆展が開催されました。
(挨拶する柴田会長、手前はロシア極東開発大臣顧問で友好協会会長のクチューク氏)

原爆展  開会式ではクリュコフ・И・В博物館学術担当副館長の開会あいさつに続き、友好協会理事長ロイトマン・З・Пさんが主催者を代表して経緯・趣旨を説明し、この中で彼女は出席者に千羽鶴を折りながら12歳で亡くなった被爆者佐々木禎子さんの話を紹介、すずらんクラブのメンバー、第3、第4ギムナジュームの青年たち、ハバロフスク市立第一幼稚園の園児たちが貞子さんの志を継いで千羽鶴を折ったのでそれを広島に届けて頂きたいと同席した広島県連の藤井副会長に依頼しました。

原爆展  クチューク・В・В友好協会会長は原爆投下によって40万人以上の無辜の市民が犠牲になった事、国際社会には米国の原爆投下を肯定的に評価する人たちがいるがこの様な残虐な無差別大量殺人は到底許すことが出来ず国際軍事裁判にかけるべきだ、この提訴は必ず国際的支持が得られるであろうと述べました。同会長はまた今回の原爆展は素晴らしい第一歩であり、今後も過去を忘れず、被爆の実態を広く知らせ、核兵器廃絶に向かって実りある成果を挙げて行きたいと抱負を語りました。

原爆展  当会柴田会長は広島、長崎で起こった悲惨な事実を広く世界中の人々に知らせ、二度と再びこの様なことが起きないようにしたい、本日ロシアでは初の民間団体による原爆展が開かれたことについてハバロフスク市民の皆様に深く感謝し高く評価している、この展示会は小さな第一歩であるがそれは核兵器のない平和な世界を築く大きな道に通じている、展示会の様子は日本に広く紹介し、ロシアと日本の国民の友情と連帯を一層強めたいと挨拶しました。展示会には一般市民の他、日本からの留学生などの姿も見えました。

(柴田)

「2000万の特攻を出せば勝てます」DVD上映会報告

 今年は戦後70年。戦後は8月15日の玉音放送から始まります。その8月15日に焦点を絞ったドキュメンタリータッチの映画「日本のいちばん長い日」の上映会を8月16日(日)に行いました。お盆のせいか、参加者は小新さんだけでしたが初めてご覧になったとのこと。70年前に思いを馳せて鑑賞しました。

 その映画の中での衝撃的なシーンです。原爆投下とソ連参戦に、閣議でポツダム宣言受諾しかないという結論に至りました。その閣議終了後、海軍軍令部次長の大西滝次郎中将(神風特攻隊の創始者)が外相東郷茂徳に詰め寄るのです。その時の言葉が冒頭のものです。狂気としか思えません。大西中将は続けて言うのです。「日本の男子の半分を特攻に出せば、日本は必ず勝てます。外相、今一度お考えを」。日本の男の半分を死なせたら、確かに無条件降伏はしなかったかもしれません。しかし、戦後の日本はどうなっていたのでしょうか。この記事を読んでくださっている方々のご両親がもし、本土決戦で死んでいたらどうなっていたのでしょうか。関戸の母は陸軍病院の看護師でした。当然、軍とともに死んでいたでしょう。関戸もこの世には生まれてこなかったはずです。そして、戦後の復興もなかったでしょう。国を支える働き手がいないのですから。

 映画の後で、小新さんが仰いました。「たとえそのようなことをいう人でも、家庭に戻ればよき夫であり、よき父親なのですよね」。まさにその通りです。よき夫であり、よき父親が、戦争という国家の至上命令の際には狂気と化すのです。戦争が人に害悪しか与えないということがよくわかります。

 また、憤りに絶えなかったシーンもありました。終戦の詔書すなわち玉音放送の原稿です。有名な「耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び」の一節があります。その詔書を閣議の席で喧々諤々の時間の浪費がありました。陸軍大臣曰く「戦局必ずしも好転せず」に対し、海軍大臣は「負けは負けだ、これ以上国民をだますのはいかん」というのです。たかが、字句ひとつで延々の議論を交わしました。何と、その最中に埼玉県児玉の基地からは特攻隊が出撃していったのです。こんな無意味な死があるでしょうか。今の関戸の半分も生きないで出撃していったのです。もっと早く受諾すれば多くの命が救われたのです。改めて、平和の尊さとその平和を守ることの困難さを知る上映会でした。

(関戸)

教室案内

ロシア語体験講座 9月26日(土)開講!

 ロシア語教室第123期開講に先立ち、9月26日(土)に新講座担当講師による体験講座を行います。
 受講を考えている方も、試しに覗いてみたい方も歓迎。この機会にロシア語の魅力を様々な方面から体感し、味わってみてください。
 詳しくは講座のページをご参照ください。

【日程】2015年9月26日(土)

● わくわくロシア語体験
【時間】11:00~12:00
第1部 歌で覚えるロシア語アルファベット 講師:竪山 洋子
第2部 ロシア語と日本語の意外なつながり 講師:織田 桂子
【対象】初めてロシア語を学ぶ方
【参加費】会員無料、一般1,000円
【定員】12名(先着順)

● 徳永ゼミ
『講読からアクティヴコミュニケーションへ、テキストからディスカッションへ』
【時間】14:00~15:30
【講師】徳永 晴美(元上智大学教授)
【対象】中級レベル修了以上の方
【参加費】会員1,000円、一般2,000円
【定員】12名(先着順)

横浜ロシア語教室 第123期 10月開講

 来期の授業は10月14日(水)より順次開講予定。

 初めてロシア語を学ぶ方のための「入門」クラスを水曜夜(竪山洋子先生担当)と土曜午前(織田桂子先生担当)に、ロシア語通訳界の大御所・徳永晴美先生の本格的ロシア語ゼミ「徳永ゼミ 講読からアクティヴコミュニケーションへ、テキストからディスカッションへ」を水曜夜に、全10回コースで開講します。ぜひお申し込み下さい!

 見学3クラス・各30分以内まで無料。受講お申し込み・お問い合わせは教室事務局まで。


ロシア民族楽器 「バラライカ」「ドムラ」教室

 毎月2回、土曜日に開講します。魅力的なロシアのメロディーを、ご自分の手で体感してみませんか?初めての方でも歓迎、楽器レンタルもご相談に応じます。

2015年度前期(後半)今月の予定:9/12, 9/26

生徒募集クラス
17:00~17:45 ドムラ初級
18:00~18:45 バラライカ初級

講師:北川 翔(バラライカ奏者、北川記念ロシア民族楽器オーケストラ主宰)
会場:横浜平和と労働会館5階
会員受講料(1回45分×6回分):3~5名クラス:24,000円、2名クラス:36,000円、1名クラス:54,000円


みなとみらいマトリョミン教室

 マトリョミンは他のどんな楽器とも違う、触らないで弾くという不思議な奏法がとても面白い楽器です。
 ワンフレーズ弾くぐらいなら触れたその日からでもOK。
 可愛さ、不思議さ、ロシアっぽさなどもさることながら、楽器としてのポテンシャルも非常に高く、弾く人の内面を如実に映し出します。
 会社や友人同士の集まりに持って行くと、話題性もパフォーマンス性も抜群で、注目の的です。
 一度、教室に遊びにいらっしゃいませんか。見学、体験も大歓迎です。

日程:毎月1回、土曜日開講

2015年度前期予定:4/11, 5/16, 6/20, 7/18, 8/22, 9/19
2015年度後期予定:10/24, 11/21, 12/19, 1/16, 2/20, 3/19

※レッスン日に見学随時可能です。発表会、協会行事等で演奏の機会もあります。是非お気軽にご参加ください!

◆アンサンブルクラス(90分)  13:00~14:30 (満席)
◆グループレッスン
 Aクラス 14:45~15:45 (空席1)
 Bクラス 15:55~16:55 (空席1)

入学金:3,000円(継続の方、休学1年以内の方、当協会会員は免除)
受講料:アンサンブル3,600円×6回=21,600円、グループレッスン3,085円×6回=18,510円
会場:横浜平和と労働会館2階 神奈川音楽センター 音楽ホール
講師:平野 麻里(マトリョミン演奏家、指導者)

組織・財政

組織状況

(2015年8月29日現在)

 今年度年初会員数219名、入会者累計19名、退会者累計30名、休会者1名、8月末会員数208名。総会で決定した拡大目標年間70名の純増に対し現状は逆に10名の純減。ここ数年減少傾向。このままでは200人割れは時間の問題。具体的な打開策を立てねばなりません。県民の要求に基づく多種多様な活動を大胆に広め、組織を拡大し、時代の要請に応えましょう。

(柴田)

財政状況

NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会2015/8/29
単位:円
摘 要本年度収入前年同期収入対前年同期増減
一般会計1,088,6431,303,166-214,523
教育事業5,224,0104,954,377269,633
一般事業1,509,7021,832,743-323,041
合 計7,822,3558,090,286-267,931
前年同期(単位:円)2014/8/29
摘 要本年度支出前年度支出対前年同期増減
一般会計4,536,6155,898,254-1,361,639
教育事業2,291,7282,419,557-127,829
一般事業832,1431,303,561-471,418
支出合計7,660,4869,621,372-1,960,886
当期剰余金161,869-1,531,0861,692,955
合 計7,822,3558,090,286-267,931

貸借対照表 (2015/8/29)
科 目本年8月末残高前年同期残高対前年同期増減
流動資産5,835,2173,976,9361,858,281
固定資産9,604,7759,604,7750
資産合計15,439,99213,581,7111,858,281
流動負債1229,159-9,037
固定負債000
負債合計1229,159-9,037
純資産15,439,87013,572,5521,867,318

 財政は協会活動を反映し一般会計16%マイナス、一般事業18%マイナスとなっています。この分野の後退の原因を明らかにし前進への具体策を講ずることが必要です。教育事業は5%増と健闘、協会財政の67%を占めています。

(柴田)

会費納入のお願い

 今月は会費請求月に当たりますので、2015年12月までの請求書を該当の方に送付させていただきました。ご納入方法は請求書記載の通りです。郵便振替の場合は同封の振替用紙をご利用ください。納め忘れ防止に便利な自動振替のお申し込みも受付中です。事務局までお申し出ください。

 自動振替でご納入の方は、9月中旬に10月~12月分がご指定の口座から引き落としになりますのでご確認ください。

 会員の種類が変更になった場合は、会費の額も変わるため、こちらのページの一覧表をご覧の上、新しく当てはまる会員の種類を事務局にお申し出ください。改めて金額をお知らせします。

 また、協会を退会される場合はその旨を事務局にご連絡の上、会費未納分がある方は速やかにご納入ください。

 会員がロシア語教室を退学する場合、協会も自動退会にはなりません。ご連絡のない場合は会員のみ継続の扱いになりますので、協会を退会される場合は必ずお申し出ください。

 会費のご納入や退会のお申し出と請求書送付が入れ違いになりました場合は何卒ご容赦ください。

 皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

(事務局)

お勧め商品

バラライカ・プリマ弦セット 1,080円 (税込)

バラライカ・プリマ弦セット  バラライカ・プリマ(ソプラノ音域)用の弦3本セット。
 当協会ではしばらく品薄状態が続いていましたが、今夏、ロシアでの買い付けに成功しました。バラライカを演奏される方、今のうちにお買い求めください!

ラ弦(鋼製、太さ0.30mm)、
ミ弦(ナイロン製、太さ1.04mm)、
ミ弦(ナイロン製、太さ1.04mm)各1本

ジョージア(グルジア)ワインあります

ジョージア(グルジア)ワイン 現在計4種類を協会事務所1階で販売中。
銘柄と価格は次の通りです。
● ツィナンダリ(白・辛口 1,400円)
● アラザニ(白・甘口 1,200円)
● アラヴェルジ(赤・やや辛口 1,200円)
● アラザニ(赤・甘口 1,200円)
※取り扱う銘柄は随時変更される場合があります。売り切れの際はご容赦ください。
※現在発送は承っておりません。当面は店頭販売のみとさせていただきます。

文化・芸能

ユーラシア音楽芸能情報

Русская Десятка ロシア・トップ10

ロシア・トップ10  新学期・初就職の秋を迎えたロシアから、8月第4週のRussia Airplay Chart TOP10をお送りします。10曲中2曲が新曲。4曲がTOP10に返り咲き!

 6位にビラーンが5月下旬に初ラジオローテした新曲«Не молчи»(黙らないで)が入りました。最近はロシアを始めユーラシア諸国を巡るコンサートツアー真っ最中。2位に露歌謡界の重鎮、レプスの新曲«Выбрось из головы»(頭から捨てろ)。5月に行われたRUTVの音楽祭典プレミア2015で「ロコモチヴ・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。最近は8月下旬に新曲«Бабосы Боссам!»のPVを公開したばかり。1位は、«Мама»(お母さん)«Улибайся»(微笑んで)でお馴染み、ベラルーシ出身の超人気グループ、アイオワです。この曲は今年6月に初チャートインしましたが、イイ曲なのでチャート返り咲き、そして首位GET…何て凄すぎ。おめでとうございまーす!:-)

(チャート詳細と全文はこちらから。準備中の場合は数日お待ちください)

(Tophit.ru, Russia Airplay Chart 2015年8月17~23日/MOPA)

画像はアイオワ、レプス、ビラーン公式サイトより

映画・演劇

重力/Note 「イワーノフ」

8月9日 於:東京・中野 テルプシコール

「イワーノフ」  かつて社会変革の理想に燃えていた青年イワーノフは、ユダヤ人女性アンナと熱烈な恋愛を経て結婚した。妻アンナは改宗し親も捨て、持参金なしで嫁いできた。ところが彼女は病に冒され、イワーノフは夢も破れて借金だけが積みあがる。ギクシャクした二人の間に立ち現れたのは、幼いころからイワーノフを慕う領主の娘サーシャ。イワーノフはサーシャの求愛にかつての情熱を思い出す。しかしアンナとの破局はイワーノフの精神を追い詰め、破滅への道をたどる。

 旗揚げ公演が「かもめ」だったという重力/Noteの「イワーノフ」は、登場人物を渦中の数人に絞り、場面も主要なものにそぎ落とした。「イワーノフ」のエッセンスを濃縮した舞台は上演時間1時間。登場人物のせりふは、対話ではなくモノローグの積み重ねのように発せられる。決してプロットを踏み外すことはなく話は進んでいくのだが、各人のせりふがまるで自分の現状についての「言い訳」である。ある時はそれがシリアスに、ある時はそれがとても滑稽に聞こえる。ただのメロドラマで終わりそうなこの作品だが、いろいろな料理法で個性的な舞台となるのが演出家にとって大きな魅力だろう。

「イワーノフ」  舞台装置も独特だ。妻アンナが座っているのは、家を模した箱のような置物。彼女は家に入ることなく、延々とイワーノフの帰りを箱家の屋根で待ち続ける。室内と戸外が一つの空間に繋がったような背景、登場人物たちが出入りする高所にしつらえた小窓が、内と外が入り組んだメビウスの輪を思わせる。直前にサーシャがピストルを手にして登場するも、イワーノフは本物のトマトを手で握りつぶすという動作で自殺を表現。飛び散ったトマトの汁は、血のシンボルだとわかっていてもなんだか痛ましい。

 イワーノフの死がアンナの死同様悼まれたのかどうかわからないが、金の亡者ボールキンの発する「僕が死んだら、君、残念がってくれる?」という台詞がイワーノフの本心かもしれないと思うと、サーシャに対して強がった態度を取り続けた彼に憐憫を感じた。

(文:滝沢 三佐子/撮影・青木 祐輔)


ユーラシア通信

「靖国は何も語らず七十年」8・15靖国神社訪問記

 毎年8月15日の靖国神社は話題になります。歴代首相や閣僚の参拝はその都度、中国や韓国からの批判にさらされます。今年は戦後70年。自分の目で靖国を見てみようと思い、足を運びました。

 車で行ったのですが、都内に入って間もなく渋滞にはまりました。靖国周辺のあちこちにバリケードが張られていました。そのための渋滞でした。靖国神社の周りは右翼の街宣車でいっぱい。駐車場に入るのに苦労しました。境内はこんなに混むのかというぐらいの人出です。その中にはコスプレまがいに軍服姿の若者がいました。わかっていてやっているのでしょうか。参拝所に行くまではかなりの時間がかかりました。参拝はせずに、関戸は「遊就館」見学に。

 入ると一階には実戦で使われていたゼロ戦や大砲の展示。2階の展示室の入り口には歴代陸軍大将の名前が連ねてありました。ところが、その中に記載されていない大将が一人いました。見間違いかな?と思って、何度も繰り返して見ました。係員にも聞いてみました。すると「間違いありません。ここに記載されているだけです」とのこと。その記載されていない一人とは、会津藩出身で唯一、陸軍大将となった柴五郎です。会津藩は戊辰戦争で最大の朝敵(天皇に反抗した敵)となった藩です。つまり、靖国神社は天皇に弓を引いた者は合祀を認めていないのです。たとえ陸軍大将であっても。そして、展示のあちこちに「支那」という表現が見られます。「那」とは日本のことです。すなわち、「支那」という言葉の意味は日本の一部ということです。21世紀の現在、中華人民共和国という存在を無視し、日本の属国であるかのような表現をしています。

 また、ドキュメンタリーの中で「太平洋戦争は自存自衛のための戦争であった」としつこいぐらい繰り返しています。「日本国民の安全と生命を守るため」と言い、集団的自衛権を法律として通そうとしている現在と重なっているように思うのは関戸だけでしょうか。「アメリカが石油輸出を禁止したからやむなく起った」という説明がありましたが、日本が南部仏印に進駐したことは一言も説明がありませんでした。原因については何も言わず、結果だけを強調しているのです。

 さらに、そのドキュメンタリーの中に「靖国の遺族」が登場していました。「今の日本に私の兄のように、国に命を捧げる若者がいるのか」と言っていました。しかし、国とは何でしょうか。国のためと言っても、関戸は国からは何も恩恵は受けていません。もし、国にこれだけの恩があるという人がいたら教えていただきたいと思います。関戸の父がシベリヤから帰ってきたとき、その両親(関戸にとっては祖父母)は「おまえ、生きてたのか」と言って、わあわあ泣いたそうです。父は「父親が声をあげて泣くのを初めて見た」と言っていました。父は「戦争、負けたのに、俺が生きて帰ってきたのがそんなにいいのか」と聞いたそうです。両親は「戦争に負けたって、おまえが生きていたならそれでいいんだ」「戦争に負けたって、わしらはこうして生きてる」と口々に言ったそうです。

 靖国に合祀された人たちは何も語りません。私たちはその声なき声を考えなければなりません。靖国に祀られた人たちは「ここに来るのは私たちだけでいい」と語っているのではないでしょうか。再び、この靖国に合祀されるような人があってはなりません。靖国に合祀された人たちの、その多くの命と引き換えに、私たちは日本国憲法を得たのですから。

(関戸)

Eurasia Gallery

第17回 大河アムール・ハバロフスク市民交流の旅 (撮影・藤井)

ハバロフスクのパノラマ
ハバロフスクのパノラマ

ハバロフスク 郷土史博物館 ハバロフスク旅行参加者一同
(左)原爆展が行われた郷土史博物館 (右)アムール河を臨んで 参加者一同

投稿歓迎!

 ユーラシア関連記事、写真、本紙に関するご意見・ご感想など歓迎します。記事は1記事800字以内を目安にお願いします。紙面の都合により若干編集する場合、分割して掲載する場合がありますがご了承ください。ペンネームでの掲載・肩書をご希望の場合はお書き添えください。特に記載のない場合はフルネーム(WEB版では苗字のみ)で掲載させていただきます。締切は毎月末になります。投稿はEメール・郵便・FAXのいずれかで。宛先は下記の通りです。

(機関紙編集部)

歴史・社会

日露領土問題の歴史(27)

«Кантокуэн» — «Барбаросса» по-японски (左図)«Кантокуэн» — «Барбаросса» по-японски. Почему Япония не напала на СССР. Кошкин Анатолий. Военные тайны XX века. 2011 г.

<外務省の主張>1855年の日魯通好条約は、当時自然に成立していた択捉島とウルップ島の間の国境をそのまま確認するものでした。しかし、第二次大戦末期の1945年8月9日、ソ連は、当時まだ有効であった日ソ中立条約に違反して対日参戦し、日本がポツダム宣言を受諾した後の同年8月28日から9月5日までの間に北方四島のすべてを占領しました。当時四島にはソ連人は一人もおらず、日本人は四島全体で約1万7千人が住んでいましたが、ソ連は1946年に四島を一方的に自国領に「編入」し、1948年までにすべての日本人を強制退去させました。それ以降、今日に至るまでソ連、ロシアによる不法占拠が続いています。

<柴田>日ソ中立条約は1941年(昭和16年)調印、正式名称は「大日本帝国及びソヴイエト社会主義共和国連邦間中立条約」であり、僅か四条の短い条約です。

 第一条 両締約国は 両国間に平和及友好の関係を維持し 且 相互に他方締約国の領土の保全及不可侵を 尊重すべきことを約す
 第二条 締約国の一方が 一又は二以上の第三国よりの軍事行動の対象と為る場合には 他方締約国は該紛争の全期間中 中立を守るべし
 第三条、第四条 (有効期限に関する条文、期限は5年間)

 ソ連の対日参戦を日ソ中立条約違反とする主張の根拠には、大別して次の3つがあります。
 ①第一条違反とするもの、あるいは第一条前段違反とするもの
 ②第一条前段を訓示規定とみなして、第一条後段違反とするもの
 ③第二条違反とするもの

関東軍  ①の主張は、東京裁判判決では、完全に否定されています。74万以上の大兵力をソ満国境に動員しソ連軍を極東にくぎ付けした関東軍特別大演習をみれば、「両国間に平和及友好の関係を維持し」に日本が違反していたことは明白です。

 ②の主張は、①の主張が否定されたために考え出されたものです。
「締約国の領土」とありますが、締約国の領土とは、ソ連から見たら日本の領土であることは自明です。満州は含まれません。このため、満州関東軍相手の戦闘が第一条後段違反との主張は誤りです。

 ③の主張は成り立ちません。「第三国よりの軍事行動の対象と為る場合」とあるので、他国から侵略を受けた場合のことを言っているのです。真珠湾攻撃のように積極的に他国を侵略した場合は、第二条の適用範囲外です。

(柴田)