9月5日(日)横浜平和と労働会館4階
久しぶりの文化企画として、『ソ連歌謡』の著者・蒲生昌明さんをお迎えし、貴重な映像を見ながらソ連時代の歌番組や社会背景などについてお話をうかがいました。17名が参加しました。
第1部は「ソ連の歌番組を見よう」と題して、日本の紅白歌合戦に当たる国民的年越し歌番組と、世相を反映する歌番組を鑑賞。ガガーリンの新年挨拶、ラリーサ・モンドルス、エレーナ・カムブロワ、珍しいカザフスタンのバンド・ドスムカサン、絶大な人気を誇ったアンサンブル・サマツヴェートイ、ムスリム・マゴマエフ、アーラ・プガチョワ、ロタール&エフレーモヴィッチ、トルクメニスタンのジャズバンド、バム鉄道建設に従事する学生たちの楽曲を楽しみました。
クイズを挟んだ第2部では、「知られざるソ連映画の中の音楽」として、日本未公開作品を含む映画の中のヒット曲を、見どころの解説付きで鑑賞しました。途中、映像と講話の音量バランスに不手際がありましたが、おおむね楽しんでいただけたと思います。以下、アンケートから参加者の感想を紹介します。
●知らなかった世界に触れることができた。新鮮な感じがした。
●当時の音楽番組や映画の音楽の動画が見られ、その時代背景や演者に関するちょいネタがとても興味深く面白かったです。TVが情報の中心だった時代のソ連社会の一側面を垣間見ることができた。
●当時モスクワ放送にいましたが、観ていない映像も多く久しぶりに青春のモスクワを堪能させていただきました。
●ソ連時代の歌をテーマとしたレクチャーは初めてだったのでとても懐かしく、よい企画でした。楽しめました。
●予告の時にアーラ・プガチョワの名前が出ておりぜひ行きたいと思い参加しました。たくさんの音楽を聴けたこと、また大好きなソフィヤ・ロタール、アンドレイ・ミローノフの曲もあり、とてもよかったです。特に映画に興味を持ちました。調べてインターネットで視聴しようと思います。
新型コロナ感染症対策のため、交流会をもつことができませんでしたが、講師の蒲生さんから、終了後にメッセージをいただきました。
●1960~80年代のソ連にもあった「シャボン玉ホリデー」や「紅白」を彷彿とさせる歌番組。そして、日本で公開履歴のないあの時代のソ連の娯楽映画。それらから厳選し、来場されたお客様には貴重な映像と音楽でソ連時代にタイムスリップ。私が案内役を務めさせて頂きました。拙著『ソ連歌謡』(パブリブ刊、税込2530円)もよろしくお願いします。
今後もコロナ禍に負けないちょっと珍しい企画を打ち出していきますので、請うご期待!
(文・滝沢/会場写真・五十嵐)
9月26日(日)18時(現地時間13時)から、ロシア・ヴォルガ川沿岸の都市ウリヤノフスクで日本語を学んでいる学生さんとのZoomによるオンライン交流会が開かれました。
そもそもの始まりは、東京の協会城東支部の柴田洋二さんが3年前にウリヤノフスクに滞在して、露日協会ウリヤノフスク支部と個人的に親しくなったことから始まります。
露日協会ウリヤノフスク支部は日本との貿易に携わった人や日本アニメなどに興味がある若者が中心で、日本アニメが好きな若者は、同市にある日本センターで日本語を習っています。講師はリューバ先生で、6年間日本語をロシア国内で学び、日本センターで2年前から日本語を教えているそうです。
しかし、日本語を母国語にしている人(いわゆる日本人)がいないので、「生の日本語」に触れたいと、現地で知り合った柴田洋二さんに声をかけて来たというわけです。
そこで、横浜ロシア語センターでロシア語を学んで知るみなさんに、交流会への参加を呼び掛けました。横浜ロシア語センターからは、計13名が参加し、ウリヤノフスクからは10名が参加しました。ウリヤノフスクの参加者は20代がほとんどで、一番若い人は13才でした。
まず日本側参加者から「この夏の思い出」を、最初にロシア語で続いて日本語で3分以内で話します。13人もいるので時間がかかりました。
ウリヤノフスク側は、テーマを自由にしたため、みなさん「なぜ日本語に興味を持ったか」に終始しました。また、ウリヤノフスクの日本センターの会議室にみなさんが集まってのZoomだったので、ひとりひとりがカメラから遠くなり、顔の表情が良く見えなかったきらいありました。最後に、リューバさんから、これからもこの交流会を続けて行こうという提起があり、今後の交流の発展が期待されます。
交流会の数日後、リューバさんから感想アンケートの用紙が送られてきたので、日本側参加者にメール添付し、回答を求めたところ、5日現在3通の回答がありました。アンケート結果については、ウリヤノフスク側も含めて来月号で報告します。
(木佐森)