ボーカルトリオ「レリクト」公演中止のお知らせ

先日、日本ユーラシア協会本部からの通達があり、
2004年11月12日(金)に馬車道「サモアール」で行われる予定だった
ボーカルトリオ「レリクト」の公演が、事情により中止されることになりました。
神奈川県日ユ協会も開催に向けて着実に準備を進めていただけに大変残念です。
本公演を楽しみにしておられた方々には心よりお詫び申し上げます。(2004.7.29)



ロシアにかつて存在し、ソビエト時代に忘れ去られ、または
消し去られたものを復活するためにこのボーカルトリオは結成されました。
ロシア民謡、ロシアロマンスを中心とするプログラムを
19世紀のサロン風コンサートを模して行う、はずだったのですが……

 特定非営利活動法人 神奈川県日本ユーラシア協会 事務局
 〒231-0062 神奈川県横浜市中区桜木町3-9 横浜平和と労働会館5階
 TEL/FAX:045-201-3714  E-MAIL:eurask@yahoo.co.jp


プログラム(中止)

人生に出会いは一度だけ(フォミン)
鐘の音は単調に鳴り響く(ロシア民謡)
オペラ「サトコ」よりインド人の歌(リムスキー=コルサコフ)
落ち葉よ(ロシア民謡)
黒いカラス(ロシア民謡)
御者よ馬を急かさないで(フェルドマン)
黒い瞳(シャリャーピン版)
長い道を(フォミン)
イエスタデイ(マッカートニー) 他


ボーカルトリオ「レリクト」について

アレクサンドル・ニケロフ(テノール) ロシア功労芸術家
アレクセイ・コンドラトフ(テノール) ロシア功労芸術家
ビャチェスラフ・モユノフ(バリトン) ロシア功労芸術家

コンドラトフ(前)、モユノフ(中)、ニケロフ(後)  コンドラトフ(前)、ニケロフ(左)、モユノフ(右)

ボーカルトリオ・レリクトは、1986年にロシア国立グネーシン音楽大学の同級生であった
3人によって結成された。レリクトは「軽い」とか「深刻な」という形容詞にこだわらず、
音楽に身を捧げる、驚くべきミクロ楽団である。レリクトは、自らをロシア音楽の伝道者と考えている。

レリクトには、「ロシア風の歌唱法」という素晴らしい特質があり、言葉の意味と美しさを細やかに伝える。
洗練された声が強く美しく響く。3人の声は正三角形のようにバランスをとっている。
多くの歌をアカペラ(無伴奏)で歌う。レリクトは民族文化に対し愛情と尊敬をもって接する。
また、ギターを用いることで、レパートリーは拡がった。ロシア民謡、古いロマンス、クラシック作品、
賛美歌から世界の歌、オリジナル曲まで。彼らの大学の恩師であり、ロシアでも珍しい
声のアレンジャーでもあるボリス・シュリャフテルが編曲を行っている。

レリクトは2003年9月のモスクワ市創立記念日コンサート(救世主キリスト教会ホール)など、
モスクワとロシアの各地で出演し、好評を得ている。テレビにも頻繁に出演。
またポーランド、イスラエル、中国、アルジェリアなどの音楽祭に参加。世界40カ国以上で公演している。

レリクト(RELIKT)という言葉は生物学で「残存生物、遺存種」という意味である。
ロシア音楽の良き伝統を引き継ごうという意欲をあらわしている。


「私たちはなぜ背広で歌う?」



私たちは自分たちに特別なイメージは与えていない。
私たちの背景にはクラシックがあり、私たちは歌に対して、プロフェッショナルな音楽家として接する。
私たちはいつも背広を着て演奏する。そうしないと自分をうまく表現できない。
19世紀のサロンで歌う情景を想像していただきたい。そこに目新しさはない。
私たちはロシアにかつて存在し、ソビエト時代に忘れ去られ、または消し去られたものを復活したいだけだ。
思い起こしてみよう、ロシアではシャリャーピンやソビノフといった歌手が、
全くルバシカを着ることもなく、ロシア民謡をオペラの声で歌っていたことを。


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