ロシア人墓地慰霊祭

〜日露修好に尽くされたロシア使節ムラビヨフ艦隊乗組士官
 ロマン・モフェトとイワン・ソコロフを偲んで〜

日時:2006年11月5日(日) 14:00〜15:15
場所:横浜外国人墓地22区 ロシア軍人墓所(横浜市中区山手町96番地)
   (最寄り駅:みなとみらい線元町中華街駅、JR石川町駅)
集合:元町通用門(22区近く)

当日の写真はこちら!



当会では今秋、ロシア文化フェスティバル2006 IN JAPANの一環として、ロシア人墓地慰霊祭を行いました。
この行事を契機にロシア人埋葬者の研究などを行い、その成果の上に来年秋、
当会と正教会が協力し横浜における日ロ交流史などの研究発表会をしては如何かと思います。

また、再来年の横浜開港150年に当たっては、ペリーに代表されるアメリカとの軍艦・大砲外交ばかりでなく、
ロシアとの平和的な和親条約交渉があったことも周知せねばなりません。

ロシア人墓地の修復を完成させた上で盛大に慰霊祭を行い
市民、県民に日ロ交流の史実を知らせたいと願っています。


式次第:
主催者挨拶 中村平八会長
来賓挨拶 ロシア連邦大使館代表(ザクレフスキー二等書記官)
       横浜市議会議長・伊波洋之助(メッセージ朗読)

1.横浜ハリストス正教会 長司祭イオシフ大窪望師によるパニヒダ(永眠者の記憶の祈り)
  及び 聖歌隊による聖歌合唱(教会スラブ語の聖歌を含む)
2.参列者による献花
3.糖飯(※)の振舞い

主催:NPO法人・神奈川県日本ユーラシア協会
後援:ロシア連邦大使館、横浜ハリストス正教会、その他

※中世紀の教会では、パニヒダの時に献じた糖飯(小麦またはもちごめで調理したもの)を
貧しい人々に施すことにより、死者の記憶(供養)になる行為とみなされた。

※当日は300円以上のご献金をお願いいたします。
この墓は下記の説明の通り、大幅な改修が必要な状態です。
永眠者の供養の為にも、多くの方々のご参列とご献金を賜りたく存じます。

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去る5月19日、柴田理事長は、ロシア文化フェスティバル2006の打合せに
ロシア連邦共和国大使館を訪問した本部長塚事務局長他2氏と同行、
一等書記官、文化担当(ロシア国際文化科学協力センター駐日代表兼務)のレオニード・ガムザ氏に
下記の要望書を手交、説明を行いました。同氏は大使と協議する旨回答しました。

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横浜外国人墓地は日本最古、最大規模の外国人墓地であります。
横浜開港後の1859年,攘夷派の武士によって本町で殺害されたと見られる
ロシア使節ムラビヨフ艦隊乗り組み士官ロマン・モフェトとイワン・ソコロフの2人がここに埋葬されています。
2人の墓は外国人墓地として諸外国に貸与された最初の墓区にあります。



2人の墓の全景です。コンクリートの土台がかなりひび割れ、猫の遊び場になっています。
これは2005年に日本人有志によって改修された現在の墓です。
ロシア正教を知らない人たちはローマン・カトリックの十字架を建てました。
改修前の十字架は木製で腐朽し、地震の時に倒壊してしまいました。
それはロシア正教の十字架でした。頭頂部にはクーポルがついていました。



ロシア太平洋艦隊から贈られた銘板には埋葬者の名前も日付もありません。
その上、日本語の翻訳文は間違っています。「に」が「味」になっており、「。」が下でなく中央にあります。
そのため、墓地の管理者はマスコミその他の写真撮影者にこの銘板を接写させないように気をつかっています。



墓の基礎部分です。石もコンクリートもかなり傷んでおります。

横浜外国人墓地は横浜市の有名な観光スポットで、休日、祝祭日には内外の観光客も多数訪れます。
再来年、2008年は横浜の開港150周年にあたり、この墓地でも盛大に各種行事がおこなわれます。
それまでに、この墓がきちんと改修されることを強く願っています。
因みにこの墓地は明治以来諸外国公館(各国領事団)に貸与されたものです。


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