芸 能
ロシアと近隣諸国の音楽を中心とした芸能情報を紹介するコーナー「ユーラシア音楽芸能情報」を発信中!
今回は勝手ながらお休みさせていただきます。M(_ _)M
大統領選で盛り上がっているロシアから、2月最終週のMTVTOP10をお送りします。2月は総集編の続きで、今回は過去数年におけるヒットチャートを紹介しています。ちょっと懐かしい楽曲もありますよ!
10位・9位・8位・6位には'11年にヒットした、メグ&コクス、ビラーン、ガガーリナ、カスタが続いています。皆さんの記憶の中にも比較的新しく残っていることでしょう。
7位はこのチャートでは初登場ですね、ウクライナ発の才能豊かなイワン・ドルンがロシアデビューを飾り「Северное сияние」が7位に輝きました!彼の生い立ちはちょっと複雑。'88年生まれ。'90年チェルノブイリ原発で働く父の仕事の関係でスラヴチチへ。イワンが小学校2年に上がる時、イワンの母の考えで母親姓(ドルン)を名乗ったそうです。スポーツ万能でセイリングスポーツのマスター称号を持ち、幼少から音楽学校に通い溢れる音楽の才能を磨いてウクライナのデュオ、パーラ・ノルマリヌィフのメンバーに。そして'11年にソロ活動を開始、ロシアデビューを決め制覇しました。今後が楽しみなアーティストです。
'09年10月に彗星のごとく現れロングヒットを続けた ファイヴェスタ・ファミリー&23:45の「Я буду」が5位につけました。
'11年後半にブレイクしたヨールカ。彼女はもともと'05年から歌手活動していたのですが、「プロヴァンス」の欧州ヒットから彼女の人生が大きく変化。今月も彼女の新譜「Около тебя」が4位にランクイン。
アンチ豪華絢爛という独自のグループコンセプトにティーンが共鳴した、超人気のクエストピストルズが3位に食い込みました。
2位にはヴィアグラ出身でここ数年旬のセクシータレント・ブレジネワと、「マイアヒ~♪」で世界中にたちまちヒットしたモルドヴァのスーパースター・バランのデュオ曲「Лепестками слез」。
総集編で第1位に輝いたのは意外や意外、グループ・トキオのVo・ヤロスラフがソロで活動しているマチェテの「Нежность」でした。ヤロスラフの低音の囁きと共演している女の子の屈託ない優しい笑顔が、なんだか切ないナンバーです。おめでとうございます!:-)
詳細は協会ブログ「ユーラシア芸能」カテゴリー で。
(MOPA)
ムルマンスク便り ~民族友好祭2012の内幕(下)~
ロシア極北ムルマンスク市で毎年開かれる「民族友好祭」。筆者MOPAさんが設立した団体「ムルマンスクの中の日本」は2010年から参加。今年も正月明けに申込用紙を提出しに行くと、突然「日本は祭に参加してはならない」と断られる。打ち上げだけなら参加可能と言われ、会場に赴いたが…
結局当日来てくれたのは歌い手2人と、応援に来た3人の合計5人。歌い手はもっと来てくれるはずだったが、心を折られたよう。トップバッターで「さくらさくら」を披露し、昨年の大震災におけるロシアの温かい支援に感謝して、宮殿を後にした。
実は暴言の後日本語生徒たちに事情を話したところ、宮殿関係者と知り合いである生徒が件について既に知っていて、理由をゆっくりと話し始めた。
「先にあったロシア大統領と旧ソ連邦国との間で会談があり、これまでの関係を改善強化することが決定され、それを体現するようムルマンスク行政にことづけした。」
「ムルマンスク行政も中央政府から自州の改善と資金的援助を願うため、これをことづかった。」
「国立文化宮殿開催の国際行事に出場するグループ選抜にムルマンスク行政が関与、示唆した。(宮殿側は国際行事を行なう際、何も決めることはできないそう。)」
「民族友好祭の催行時間は固く決められていて、延長はできない。」
上編で書いたように、実際出場したのは旧ソ連の国々(連邦国内共和国を含む)とイスラエルとドイツ計21グループ)。出場条件が「協会登録」「その民族がいること」だったが、3~4名といった人数が少ない出場グループもいくつかあり、「協会」登録しているとは思えない様子だった。
またその生徒は、「日本が排除されたのは北方領土問題未解決による」との考えを示した。民族友好祭の開催は今年1月29日。前日には日露会談があり、祭の1週間後は北方領土の日だった。
文化行事への政治介入―ソ連時代を長く経験していて未だ旧制度が随所に残るかの国では大いにありえそうな話である。だとしたら、いやはや怖い国である。自由って当たり前じゃないんだ、とひしひし思う毎日である。翌年にはムルマンスク初の日本文化週間を開催しようとしているところへ、場所代だけではすまない問題が大きく立ちはだかりそうだ。
~おわり~
(MOPA/ムルマンスク)
BS-TBS「地球絶景紀行」極夜のムルマンスク
録画された方はいませんか?
3月2日(金)21:00~22:00、BS-TBS「地球絶景紀行」でムルマンスクが特集されました。サンクトペテルブルグから寝台列車で北上し、オネガ湖のほとりペトロザヴォーツクで途中下車後、北極圏のムルマンスクへ。日本語学校の授業風景、日本語を学ぶサーシャさん宅訪問、そしてムルマンスク港の夜景を堪能、という内容。
【お願い】現地で撮影に協力したMOPAさんですが、肝心の番組が見られないそうです。録画された方、その映像をご提供いただける方がいらっしゃいましたら、協会事務局を通してご一報ください。
和蘭に於ける一考察
2011年からオランダ・アムステルダムに居を移した当協会元ロシア語講師・ロシア経済講演会講師のスレイマンさんより、オランダについての報告をお寄せいただきました。
1.オランダの教育
『Your future is bright!』。あるオランダの町、ある大学の廊下にこういうポスターが張ってある。大きく書かれた文字の下に、笑顔の若者達がそれぞれ何らかの作業に夢中になっている様子。就職活動の学生に向けたポスター。これをたまたま見かけた私は最初、十数年前から剥がし忘れられた紙屑にしか思えなかった・・・
移動や旅行等が苦手な自分だが、この頃トラベリングが多く、それゆえに色々な所との色々な違いに自然に気がつく。それと同時に共通点も目立ってくる。違いが多いのは無理ないことであろう。文化、経済、地理的な在地等、それなりの影響で社会に影響を与え社会を作り出したら、変えたりしている。とても多くの国は、かつて珍しかったはずの「学級崩壊」、「授業さぼり」は、ここ十数年前から普通のこととなった。特に都会等では、平日の昼間に商店街、行楽地、ゲームセンター等を楽しくぶらつく中高校生達の姿は欠かせない光景になってしまった。
しかしオランダという国ではそういった現象がないことに気づき不思議に思う。以前オランダも学級崩壊や勉強への無関心といった問題で悩まされていたが、有効的な対策の結果、比較的に短い期間で生徒の関心を外遊びから校内や学校関連の活動に持たせるのに成功した。規律や規則の改善より、子供自身への注目とアプローチが重要な鍵となった。入学するときから生徒の興味、希望、個性に注意を配り、適切な指導と教育プログラムが組まれる。普通では私立学校でないとなかなか織り込まれ難いパターンと思われそうだが、オランダの圧倒的な小中高学校は公立施設で、高く評価すべきである。
最初段階から勉強への関心築きに並び、教育の質も重要視され続けてきていて、依然として高い首位順で保たれている。大学費用は国で負担されていることは、欧州等ではオランダに限らないのだが、比較的に大学進学率の低位そして更に大学卒業率の低い水準がオランダの特徴である。それらの現象の裏には大学生に求められている高い専門知識とコンペテンスがある。それを通じて国の数多い戦略的な分野で高い競争力が保たれ続けており、特に欧州雇用情勢が益々深刻化を増している今でさえ、オランダでは得た専門知識を適切な職場で生かすのが当然なことである。大学の廊下で張られているポスターは意外と現実的だ。
(ジャブライロフ・スレイマン/アムステルダム)
Tashkentで考えたこと~国際経営人類学入門~
蘇るIbn Sino(Avicenna)の息吹
JICAの「世界HOTアングル」で紹介したイブン・シナと飛行船ビジネス創成の件がUZのある要人の目にとまり、小生が急遽、「国際イブン・シノ・ファンデーション」の理事との会談に参加した。
これまでも、イブン・シノ関係の学会などは時折開催されていた。しかし、2011年の大統領令により、イブン・シノ(アビシナ)の偉業を世界中の人々に伝える使命のもとに本格的は基金がスタートしたとのことである。
すでに、2011年の11月には、イブン・シノの生まれ故郷のブハラで、フランス、ドイツ、イラン、トルコ、インド、ロシアなどのイブン・シノの研究者が集い、彼の偉業である『医学大全』などのコンテンツを西洋近代医学にも生かすため融合的医学や、新医薬品の改善、老人医療改革などへの真摯な医科学議論が行われたそうである。
今年からは、日本とアメリカにも「国際イブン・シノ・ファンデーション支部」を作りたいのでぜひ一緒に同基金開設への活動支援をして欲しいとのことである。
筆者とイブン・シナの関係は、小生のバイオリンの先生(通称ジーマ)からイブン・シナと音楽療法の偉業を知った3年ほど前からのことであった。その先生とは、『ウズベキスタンの音楽』の連載記事を執筆されているDimitry・オフチンニコフ氏であり、ジーマ先生のことである。今でも時折、『音楽療法メソッド理論』や、『Musical-Mindのビジネス創成』の私的研究会をおこなっている。
西洋医学分析中心のバイオ・メデイソンの限界が問われているが、その行方は混沌している。イブン・シノの研究をする価値は一般人も望んでいることでもある。まさに、Tashkentでの生活そのものがイブン・シノの『医学の歌』(翻訳:志田 信男)にあったように、「人が生きていることとはこんなにも楽しくなるチャレンジへの探索」が身近な人間関係の中から誕生している様を目の当たりにして、まさに「国際経営人類学~入門編」であると感じている次第である。
(新規ビジネス創成コンサルタント 在Tashkent 萩原孝信)
中央アジア見聞録(2)
~ナザルバエフ大学にみられる国際化の波~
アスタナ2日目は友人が働いているナザルバエフ大学の見学に行ってきました。ナザルバエフ大学はその名の通り、ナザルバエフ大統領の名のもとに2010年に創立された新しい大学です。文系から理系まで様々な学部のある総合大学で、現在は約1,000人の学生が勉強しています。
早速入ってみると、とても大学とは思えない風景に驚きます。噴水やヤシの木、中央にはセレモニーが行われるステージがあり、ホテルやスポーツクラブのロビーのようでした。
次に目につくのが、入り口付近に掲げられている日本の国旗です。聞くところによるとこの大学の学長は日本人で、日本からの教授も何人も受け入れているそうです。またしても意外なところに、日本とカザフスタンのつながりを発見しました。
ナザルバエフ大学の一番の特徴は、外国から多くの教授を招き入れており、授業が全て英語で行われることです。大学助手である友人は、ナザルバエフ大学は国際的なレベルの大学となることを目指していて、卒業生は外国の大学の修士課程に入学できる能力を備えていることが必要とされるからだと話していました。日本でも英語で教育を行う大学や公用語を英語とする企業が増えてきました。国際化の波が日本だけでなくカザフスタンにも波及しているのだと実感し、世界はますます狭くなっていくのだと感じました。
(高橋)
当協会元スタッフ小野寺さん、ウクライナで旅行会社を設立
当協会の元事務局スタッフ、小野寺茜さんがウクライナで旅行会社「トラベル=ウクライナ」を設立されました。
空港の出迎えから、ゲストハウス宿泊サービス、語学&芸術留学のサポート、知られざる観光スポットまで、お客様の要望に合わせた手配が可能とのことです。
特に今年は、6月にキエフでユーロサッカーの開催が予定されていますし、ウクライナへの旅行も魅力的ですね。詳しくは下記ホームページをご覧ください。
※協会会員の方は、宿泊代、車での移動代(ツアー代)の特別割引があります。
トラベル=ウクライナ
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