特定非営利活動法人神奈川県日本ユーラシア協会機関紙 「日本とユーラシア」
極東ロシアのアムールトラ

今月の表紙:極東ロシアのアムールトラ
写真提供・国際環境NGO FoE Japan
アムールトラねっと ~人・森・トラが共に生きること~


新年のご挨拶

副会長 大貫憲夫

 明けましておめでとうございます。

 神奈川県日本ユーラシア協会会員の皆様、支持者、関係者の皆様!
 協会を代表して新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年4月に中村会長が逝去され、当協会は大変な悲しみに包まれましたが、故会長のご遺志を引き継ぎ、新たな歩みを開始しました。

 11月には一昨年から3回に亘り澤田和彦埼玉大学教授のご指導により実施した横浜外国人墓地調査の成果を記者発表しました。横浜市の開港150周年記念事業のあり方に一石を投じたと考えております。引き続き更なる調査、研究を行い、出版を検討します。

 さらに、同月、ロシア人以外には優賞したことのなかった国際ロシア民族楽器コンクール「ベロゴーリエ杯」バラライカ部門で、第1位に輝いた世界第一級の奏者北川翔氏(うたごえ運動で知られた北川剛氏の孫)を迎え、「バラライカ・ドムラ」の新しい教室を再開しました。今後の発展が期待されます。

 この他、当協会が実施した語学、音楽、平和問題などのさまざまな教育事業や、多彩なイヴェントを通じて、ロシア、ユーラシア諸国民との相互理解、親善を進めることができました。これは偏に皆様のご協力の賜物であり、改めて厚く御礼申し上げます。

 昨年は国民が自公政権に見切りをつけ、民主党を中心とする連立政権を選択し政権を交代させました。アメリカでも国民はオバマ政権を選びました。中国、インドほか多くの発展途上国が躍進し、世界情勢は革新と平和の方向に大きく変わりつつあります。

 今年は隣国ロシアとの市民レベルの友好運動の前進、ロシア極東部を含む東アジアの平和と安定を目指す新たな潮流の強化が期待されます。ロシア極東・成田の直行便も開設されます。

 当協会も従来の諸活動を基礎に、春秋の文化・教育活動月間を設けるなど今日の情勢の発展に相応しい新しい企画を大胆に創造してゆく所存です。また、これに伴い新しい会員を多数迎えると同時に、会員各位が末永く協会活動に参加し続けてくださるように、専従者の配置を含む強力な体制を一刻も早く作らねばなりません。私自身は公務との関係で協会諸行事への参加もままならない状態ですが、理事長はじめスタッフ一同とともに協会の「相互理解、親善、世界平和」の旗のもと最善を尽くす所存でございます。

 2010年が皆様にとってよい年でありますように祈念すると共に、皆様方の変わらぬご支持、ご協力をお願い申し上げます。


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行事予定

ロシアの新年とクリスマスを祝う「ヨールカ祭」

ヨールカ祭

 新年と旧暦クリスマスを祝う会「ヨールカ(もみの木)祭」。 ロシアでは年越しに行われますが、当協会では例年1月末に開催しています。 会員やユーラシア諸国の方々と交流し、ロシアの音楽や料理を楽しみましょう。 子供たちにはロシアのサンタクロース「ジェッドマロース」からのプレゼントもあります。 是非親子でご参加下さい。

日時:2010年1月24日(日)13時~17時 会場:横浜平和と労働会館 2・3・5階 ※出演者・ボランティアスタッフ募集中! ※お問い合わせ・参加お申し込み(締切1月21日)は事務局まで。要予約。

日時:2010年1月24日(日)13時~17時
会場:横浜平和と労働会館 2・3・5階
参加費:一般2,500円、会員・ユーラシア諸国出身者・高校生2,000円、小中学生1,000円、未就学児童無料
内容:子供向けプログラム、マトリョミン、バラライカアンサンブル、ダンス、歌、ゲーム、ロシア物産ミニバザール等(予定変更の場合あり)
メニュー:ロシア料理(外套を着たニシン=酢漬けニシンと根菜の重ねサラダ、ボルシチ=ビーツと肉と野菜のスープ、ペリメニ=水餃子、ブリンチキ=具入りクレープ、カーシャ=そば粥)
※出演者・ボランティアスタッフ募集中!
※お問い合わせ・参加お申し込み(締切1月21日)は事務局まで。準備の都合上、必ず事前にご予約下さい。


NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会 第6回定期総会

2010年2月28日(日)13:00~17:00 横浜平和と労働会館3階(予定)
13:00~15:00 総会
15:10~16:00 講演
(講師:藤木伸三氏 日ソ経済交流史「初の延べ払いプラント輸出」)
16:00~16:50 マトリョミン演奏


全国総会

2010年3月20日(土)~21日(日) 静岡県
参加者募集中。参加費:19,000円(宿泊費・レセプション費用込み、交通費別途参加者負担)


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活動報告

望年会

  12/12(土) 台湾小皿料理「阿里山」にて

 日時や場所を事前に広くお知らせすることができなかったため、参加者7名と史上2番目に少ない人数で、こじんまりとした会でした。

 当初10名で予約をしていたのですが、「10人来なければ席を替わってくれ」と店の人に言われ、「まだ来ます」「これから来ます」と言い続けて広いテーブルを死守しました。


ロシアを楽しむサークル「サモワールスポット」

サモワールスポット

 12月12日(土)に第62回を開催しました。

 今日もまずはいろいろな決まった言い回しから。“Идите сюда!” “Идите туда!” “Ждите здесь!” “Ждите там!” 「こちらへ来て」 「あっちへ行って」 「ここで待って」 「あっちで待って」など。また、ロシアの女性に好まれる日本土産は、“кимоно”(キマノー)ですが、オビという言葉は一般的ではなく、ベルトと言う意味の“пояс”を用いるそうです。

 軽食はмачанка(豚肉のサワークリーム煮)、блины из гречневой муки(ソバのブリヌイ)、борщ(ボルシチ)、пряники(ロシア風ビスケット)、それにターニャ先生お手製のパプリカにご飯を詰めたдолма、メンバーの持ち寄りのケーキやおはぎでした。

 サモワールスポットは、ロシア語学習を基本に、ロシアを楽しむサークルです。詳しくお知りになりたい方は、協会事務局を通してご連絡ください。次回予定は1月16日(土)10時30分からです。

(前田)


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教室案内

第111期ロシア語教室 生徒募集中

 入門、初級、中級、会話、ビジネス 各種クラス生徒募集中。見学・入学をご希望の方は事前に事務局までお問い合わせ下さい。

入門速習クラス 2月開講!

お申し込み・お問い合わせ:
TEL/FAX 045-201-3714
メール yokohama-rosiago@hotmail.co.jp
教室ホームページ   教室ブログ


日本語教室 Курсы японского языка 生徒募集中!!

月曜~金曜、10:00~17:00の間、1コマ90分(受講生の都合により60分の場合もあり)。
基本的には個人レッスン、同レベルで同時期に始める場合はグループレッスンも可。
入学金5,250円(会員は無料)、受講料1回3,000円。
お問合せ先:045-201-3714 (事務局)


ロシア民族楽器「ドムラ」教室

 現在の生徒は3名。2名は初心者、1名は以前習ったことのある方です。

 先生は弦の押さえ方などの基本を言葉でわかりやすく説明してくれます。厳しくかつ楽しいレッスンで、進み方は早めです。今は短い曲「野に立つ白樺」「行商人」の二つを習っています。

 通常はトレモロで演奏するところ、一音を一回だけ弾いて、譜面を見ずに弾けるように練習中です。譜面を見ないで演奏するのは、ロシアの伝統的流儀だそうです。

 北川先生は生徒のレベルを急速に引き上げる力を持っていると評判で、4人目が入ろうかどうか迷っているところです。

2010年予定:
(前半期残り)1月9日、1月23日。
(後半期)2月6日、2月20日、3月6日、3月20日、4月10日、4月24日(土曜日)
時間:15:00~15:45
場所 横浜平和と労働会館
講師 北川 翔
受講料 各クラスとも(半期3ヶ月、6回分、1回45分)会員36,000円
受講者が2名の場合:会員54,000円
1名の場合:会員72,000円
お申し込み・お問い合わせ
balalaika_domra@yahoo.co.jp
TEL/FAX 045-201-3714

 詳しくは上記リンク先をごらんください。


ヨールカ祭にも出演! マトリョミン教室

 風邪などでお休みの方もいましたが、楽しくレッスンが行われています。

 第3回目の12月19日は、クリスマスにちなんだ曲を練習しました。

 アンサンブルクラスでは、今回1つの曲の中に他の曲を2曲ほどミックスされた「赤鼻のトナカイ」に挑戦。ヨールカ祭で披露する予定ですので、何の曲がミックスされているのかお楽しみに!

 今後のレッスンは1月、2月の2回ですが、個人クラスの方は見学・体験できますので、ご興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、お気軽に事務局HPまたは当教室世話人までお問い合わせください。
 minatomirai_matoryomin@yahoo.co.jp
(30分無料、引き続きレッスンも可能。その場合はレッスン料あり。)
 初めての方でも、楽器経験がなくても大丈夫! その方のレベルに合わせて、おひとりずつ丁寧に指導していただけます。

(世話人)


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組織・財政

組織状況 (2009年12月22日現在)

年初会員数:230名、入会者数:31名、退会者数:35名、11月22日現在会員数:225名。前月比0名減、年初比5名減。前年同期比26名減。残念ながら前年比5名減。


現在の財政・前年同期比6%減

 財政規模は前年同期比6%減。 損益は19.6万円の赤字。前年同期は26.1万円の黒字であったから45.7万円後退。しかし、物販事業の強化などで商品在庫もかなり増えているので、決算処理後黒字化の可能性も出てきた。

 現状は実質プラスマイナス零スレスレのところである。8月のどん底(139万円の赤字)から見れば急速な回復である。100年に一度といわれた大不況の中では善戦、奮闘したといえよう。

 此処11年間守り続けてきた黒字財政を堅持するため、最後の一瞬まで努力しよう。

(S)

NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会2009/12/22
単位:円
摘 要収 入支 出
一般会計1,834,0336,041,615
教育事業6,903,8353,244,850
一般事業2,446,9532,095,230
当期剰余金 ▲196,874
合 計11,184,82111,184,821
前年同期 (単位:円)2008/12/22
摘 要収 入支 出
一般会計2,222,1496,551,731
教育事業6,710,0883,249,706
一般事業2,992,2001,861,604
当期剰余金 261,396
合 計11,924,43711,924,437

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政治・経済

今月は都合により休載します。ご了承下さい。


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最近の日露関係

∇低価格ウオッカ、大幅値上げ
アルコール大量消費が社会問題となっているロシアの政府委員会は19日、ウオッカに最低販売価格を設定する政令を可決した。消費を押さえるのが狙いで、最低価格帯のウオッカは50%以上の値上げとなる見通し。 (11.21 Yomiuri)

∇特急脱線、25人死亡
ロシア西北部トベリ州ボロゴエ近くで27日夜(日本時間28日未明)、走行中のモスクワ発サンクトペテルブルク行き特急列車「ネフスキーエクスプレス」が脱線した。非常事態省によると、」少なくとも25人が死亡し、87人が負傷した。 (11.28 Y)

∇ロシア経済展望開けず
ロシアは世界的な金融危機以降、落ち込んだ実体経済が回復せず、中国やインドなど成長を維持する他の新興国経済との差は広がっている。モスクワ川沿いには、危機で資金が尽き、途中で建設が止まったビルが目につく。 (11.30 Asahi)

∇プーチン首相、大統領選出馬か
プーチン首相は3日、国営TVの特別番組に出演し、2012年の大統領選立候補の可能性について「考えてみる。時間は十分ある」と、出馬に前向きととれる発言をした。(12.4 Y)

∇バチカンと国交樹立へ
メドベージェフ大統領は3日、バチカン市国でローマ法王ベネディクト16世と会談した。冷戦後に対立が続いたロシア正教会とカトリック教会は1990年から外交関係を保っているが、今回正式な外交関係が樹立、相互に大使館を設置する。 (12.4 Y)

∇ナイトクラブで火災、101人死亡
ロシア中部、ウラル地方ペルミのナイトクラブで5日未明(日本時間同)爆発と火災が起こり、101人が死亡、140人が負傷した。当局は、「店内で使用されていた花火が爆発の原因」との見方を示し、テロの可能性は否定している。 (12.5 Y)

∇エゴール・ガイダル氏死去
元ロシア首相代行のガイダル氏が16日、モスクワ近郊の自宅で死去した。53歳。死因は動脈血栓症。エリツィン政権でショック療法と呼ばれた価格自由化政策を主導し、急激なインフレと経済混乱を招いた。 (12.17 Y)

(渡辺)


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文化&スポーツ

我らがダーチャは日本人の憧れ(後編)

ダーチャ訪問ツアー

文・写真/アレクサンドル・サフチェンコ
訳・括弧内注釈/豊田菜穂子
ハバロフスク「太平洋の星」新聞
2009年8月22日(土)

 「愛情をもって育てられたものには、よいエネルギーがしみこんでいます。このポジティブなエネルギーが人にも伝わるのです」と語る菜穂子氏(??)。彼女は日本でベストセラー(??)になった本『ロシアのダーチャ』の著者である。ハバロフスク訪問は四度目だという。

 「野菜栽培のためにロシアの土地賃貸を求める日本人からの届出が10件あります」と語るユーリ・ウスチノフ氏。(注:第一回ダーチャツアーで参加者が書き残した住所録のことらしい)「問題はありません。ここには空いている土地がたくさんありますし、所有ではなく一定期間であれば、ロシアの法律上、外国人にも土地を貸せるのです」。用地の所定手続きならびに分与地の提供は、氏によれば日本人にとって問題になるようなことはないという。問題があるとすればささいなこと。生まれたてのダーチャ住民が新しい場所に慣れるよう手助けすることだ。

 このアグロツアーを運営するハバロフスクの旅行会社アイリス・ツアー責任者エレーナ・マラホワさんいわく、今日の日本では、日出ずる国の住人たちが美術館や史跡のかわりに、当地の「600平方メートル(ダーチャ)」を訪ねるツアーが引っ張りだことのこと。世界的な金融危機のなか、ロシアのダーチャこそが、癒しのために土の上で働く、という日本人の理想とする休息のイメージに最も当てはまるものであったのだ。

 驚くべきことに、日本では農業志望者の多くが若者たちだという。これはどういうことなのか? 技術一辺倒の世界に対する“社会的反抗”の表れだ。

 「私どもではごくごく普通のダーチャを選んでいます。大切なのは人あたりのいいホストであること、そして本物の庭と菜園があることです」とエレーナ・マラホワさんは総括した。

 なんとダーチャのカラオケで、日本人一行がロシアの歌を歌っている。よほど気に入ったとみえる!

当協会「ダーチャ」サイトもごらん下さい。


新聞社がダーチャ関連取材・今夏の旅行企画も募集中

 先日、産経新聞の記者から「ダーチャについて取材したい」と申し出があり、柴田理事長が自宅で取材を受けました。記事は掲載されたら当方にも送ってもらえるとのことです。

 現在、ダーチャは社会運動になり始めています。グーグルで「ダーチャ」を検索すると84,200件(12月26日現在)の記事が表示されます。

 来年の訪問ツアーについて、案があればお寄せ下さい。
 例年の夏の旅行についても、行き先や内容などの企画を募集中です。


横浜国立大学民謡研究会(みんけん)合唱団 第50回発表会

 1952年、うたごえ運動の高揚の中で発足した同合唱団の第50回発表会が神奈川県教育委員会、神奈川新聞社、TVK, FMyokohama84.7の後援を得て12月20日、神奈川県立音楽堂で開かれ、会場は満席の盛況、舞台は若者たちの日ごろの研鑽により洗練された合唱、和太鼓、集団舞踊などで熱気に満ちました。

 日本と世界の民謡が歌われ、合唱ステージでは75名の団員による百万本のバラ、現役・OB・OG合同ステージでは百数十人による定番のアムール河の波の素晴らしい大合唱がありました。

 「みんけん」は老人ホーム、幼稚園、小学校、商店街等々でもステージを行なっています。

 ステージのご依頼等ございましたらHP(http://minkenhomepage.jimdo.com/ , 「横浜国立大学民謡研究会合唱団」で検索も出来ます。)のメールフォームからご連絡ください。

(柴田)


映画「アンナへの手紙」チェチェン連絡会議が上映権を獲得

詳細についてのお問い合わせは下記へ。
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-21 静和ビル1-A
ピースネットニュース気付
チェチェン連絡会議
clc@chechennews.org


NHK大河ドラマ「坂の上の雲」について

 09/12/31現在、「坂の上の雲」のGoogle検索結果は299万件。日露戦争103万件、北方領土76万件件に対しても突出している。

 09/7/18京都新聞は“NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」を考える”市民シンポジューム実行委員会のNHKにたいする「公開質問書」を、09/11/26共同通信は「『坂の上の雲』放送を考える全国ネットワーク」の共同申し入れ書を報道している。

 NHKはこの企画意図を「『坂の上の雲』は、国民ひとりひとりが少年のような希望を持って国の近代化に取り組みそして存亡をかけて日露戦争を戦った『少年の国・明治』の物語です。・・・中略・・・この作品に込められたメッセージは、日本がこれから向かうべき道を考える上で大きなヒントを与えてくれるに違いありません。」としている。

 上記質問書、申し入れ書は疑問点として、

(1)著者本人が生前この作品の映像化を「迂闊に映像に翻訳すると、ミリタリズムを鼓吹するように誤解されるおそれがあります」として強く拒み続けた(例えば1986年教育テレビでの対談)のに、本人の意思に反してまで何故大河ドラマとして放送するのか?

(2)本人が認め、訂正文まで出している事実関係の「重大な誤り」すなわち『日露戦争はロシアからは侵略戦争、日本からは祖国防衛戦争であった』とする歴史認識の誤りについてNHKはどう対応するのか?

(3)日露戦争は中国東北部と韓国における利権をめぐる日露両帝国間の争いであった。NHKの番組「Japanデビュー」における戦前日本の台湾統冶でその歴史認識が内外で論議を引き起こし、本年『韓国併合』100周年を迎えるこの時期に何故『坂の上の雲』なのか?

(4)職業軍人である主人公のような人物のほか同時代に与謝野晶子、内村鑑三、堺利彦、幸徳秋水など日露戦争に反対した若者も少なからずいたがこのことについても正確に伝えるのか?などを挙げている。

 本紙としても次号以下で当時と現在の内外情勢なども念頭に、事実関係を解明したいと考える。

(S)


映画レビュー

「カティンの森」

アンジェイ・ワイダ監督作品(2007年ポーランド)

 「カティンの森事件」は、1939-40年に約1万5千人のポーランド将校らが連行され虐殺された事件で、長くナチスドイツによるものとされてきた。ソ連が崩壊するまでポーランドの人々は真実を探ることも、事件について語ることも許されなかった。

 検閲との戦いを経た86歳の巨匠・ワイダ監督は、自身の父もカティンの森で殺害されており、銃後に残された家族の物語としてこの作品を制作したという。ラストシーンは虐殺の様子が再現され、かなりショッキング。

 しかしこの映画は単なる告発で終わらない。どの国の為政者も都合の悪いことを隠したがり、真実を捻じ曲げたがる。日本も例外ではない。その意味では「カティンの森」はきわめて普遍的な内容だといえよう。

 なお、スターリンへの再評価が高まる昨今、ロシア国内での上映は難しいであろう。

(※岩波ホールで2月19日まで上映)


「ピリペンコさんの手作り潜水艦」

ヒンリック/ハルダー監督作品(2006年ドイツ)

 この映画のキャッチコピー「ちゃんと、いいかげんに生きる」というのは、あたっていない。

 ダーチャ村のようなウクライナの小さな村に住むピリペンコさんは、黒海で自ら作った潜水艦を運航させたいと日夜製作に励む年金生活者。拾ってきた部品も使うが、メインエンジンには年金をつぎ込み、妻もどうすることもできない。 地元の池での試験運行を終え、ついに黒海へ。彼の極めて真摯な行動に(だから「いいかげんに」は当てはまらないのである)村の人々もあきれつつもピリペンコさんを応援するしかない。

 「キン・ザ・ザ」以来、ロシアやCIS圏のテクノロジーものは「スーパー手作り」「超アナログ」というイメージが強いが、この映画はドキュメンタリー。こういう生き方が許されるウクライナは驚異の国だ。

(滝沢)


ユーラシア芸能

t.A.T.u.情報

みんな大好き♪ロシア発世界のスーパーアイドル「t.A.T.u.」関係の情報です。(^^) ・「White Robe」のPVが、ブラジルMTVで№1ヒット!(続きはブログへ)


ロシア・トップテン

С Новым Годом! 新年明けましておめでとうございます。既に2010年ですが、昨年12月第3週のチャートを紹介します。昨月の停滞気味を一掃、12月は10曲中7曲が元気に初登場!

続きはブログをご覧下さい


ポリーナ・シェレペン

スポーツ

ISUフィギュアスケートグランプリファイナル

 2009年12月3日~6日 日本・東京代々木体育館

 今大会で2度目となるジュニア・シニア同時開催のグランプリファイナルが4年ぶりに東京に戻ってきた。

モンコ/ハリャービン組

 ジュニア大会ではアメリカとロシア勢はどの種目においても多数の選手が参加しており、それぞれの国の力の入れ具合が垣間見られた。特に2014年にソチ五輪を控えているロシアは「フィギュア王国ロシア」の復活を願っているに違いない。その代表格として挙げられるのが、Jr女子でシニア男子でも難しいとされるコンビネーションジャンプを今大会初めて成功させたポリーナ・シェレペンとJrアイスダンスで1位のモンコ/ハリャービン組、2位のイリニフ/カツァラポフ組であろう。

イリニフ/カツァラポフ組

 シニア大会では残念ながら浅田真央が不在の中、女子は韓国のユナ・キムの独壇場になるかと思われていたが、安藤美姫と鈴木明子が2、3位と大健闘した。最近力を付けてきたロシアのアリョーナ・レオノワはショートでは絶好調であったが、フリーでは惜しくも崩れ最下位となってしまった。

 男子では現世界チャンピオンのライサチェックが無難にまとめ優勝をした。またペアは川口/スミルノフ組とムホルトワ/トランコフ組がそれぞれの持ち味を活かした演技を披露したものの中国のシェン/ツァオ組、パン/トン組のダイナミックな演技には及ばなかった。そしてアイスダンスではNHK杯でも優勝をした若手のデービス/ホワイト組がその実力を見せ付けた。

(記事:宗和 美幸、写真:森 美和)

写真満載・協会スポーツサイト「ユーラシアスポーツ」リニューアルオープン!


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催し物情報

国際文化理解講座「世界の文化をダンスで学ぼう!」

第4回にマリーナ・ルザエヴァさんが「ロシア舞踊」を指導。
2月9日(火) 参加費1000円
予約申し込み必要。先着50名。
詳しくは、川崎市国際交流センター(044-435-7000)へ。


魅惑の音楽紀行「ロシアへの旅」

出演:ラリーサ・ゾロトワ(バラライカ)、ワレンチナ・パンチェンコ(ソプラノ)、エレーナ・クリシェワ(ピアノ)、ユーリア・スメタンキナ(フルート)
在日ロシア人アーティストによる、ロシア人作曲家によるクラシック作品や民謡など。
2月27日(土) 14:00~ 国際交流センターホール
入場料1500円 申し込みが必要。先着230名。
詳しくは、川崎市国際交流センター(044-435-7000)へ。


タルコフスキー映画祭2010

2月6日(土)~3月12日(金) シアター・イメージフォーラムにて。
ロシアが生んだ20世紀最大の映像詩人・タルコフスキーの黙示録。
「殺し屋」「ローラーとバイオリン」「僕の村は戦場だった」「アンドレイ・ルブリョフ」「惑星ソラリス」「鏡」「ストーカー」「ノスタルジア」「サクリファイス」の全9作品。


ビクトル古賀先生をかこんでゆかいなひと時を!

ロシアの格闘技「サンボ」の達人、ビクトル古賀を迎えて、ハイラルの大草原で育った先生の子供時代、コサックやユーラシア大陸への思い、馬と人とのかかわりなどを語っていただきます。コサックの伝統と乗馬技術の映像の鑑賞(14時~)も。 2010年1月31日(日)15:00~ 横浜文化体育館 平沼記念レストハウス 第2会議室 参加費1000円。主催「ゆかいな馬」  お問い合わせ:小林京子 080-6602-4733 kyoko0314@hotmail.com


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何でも掲示板

Курсы японской кухни

ロシア・ユーラシア出身者のための日本料理教室


応援してください!「アムールトラねっと」

アムールトラねっとは、多くの人たちにアムールトラを知ってもらい、保護活動への参加を呼びかけているキャンペーンです。
野生のアムールトラとその生息地についてわかりやすく紹介します。
また、動物園などでのみなさんのアムールトラとの出会いを、野生のトラと生息地の保護活動へとつなげていきます。
アムールトラに関する情報提供・啓発活動、環境教育活動へのご支援・ご協力をお願いいたします。

お問い合わせは下記まで。
TEL: 03-6907-7217
amutora@foejapan.org
国際環境NGO FoE Japan(担当:佐々木、柳井)
http://www.foejapan.org/siberia/amutora/index.html


投稿歓迎!

ユーラシア関連の催し物案内、体験記、旅行記、当協会へのご意見・ご要望、会員への一行連絡、その他何でも歓迎します。
字数は読み物なら400字程度(長ければ連載で)、案内なら1行~200字以内でお願いします。
締切は毎月末土曜日の理事会の1週間前。
1月号の締切は12月19日(土)です。
郵便・FAX・Eメールの宛先は下記の通り。

NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会 機関紙編集部
〒231-0062 横浜市中区桜木町3-9 横浜平和と労働会館5階
Fax 045‐201-3714
E-mail eurask2@hotmail.co.jp


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お勧め商品

マトリョーシカ セミョーノフのジェットマロース 4個組 会員2,457円


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ティーポットカバー各種

●取扱商品の詳細は協会事務所、または協会主催オンラインショップ「うにべるま~ぐ」でごらん下さい。

●2009年4月~協会事務所販売商品 会員は全品消費税分OFF!


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中世ロシア興亡史講義

第45回 イーゴリ公の排斥

協会サイト内 ロシア興亡史のページ をごらん下さい。

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特定非営利活動法人 神奈川県日本ユーラシア協会
НПО Канагавское общество "Япония-страны Евразии"

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