● 事前交流会
2015年7月26日(日)13:30~
横浜平和と労働会館5階 当協会教室
参加費:無料
内容:旅行参加者のための具体的説明、打ち合わせ、親睦と交流
※説明会・交流会参加のお申し込みは、前日までに当協会事務局へ。
参加お申し込み先:NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会事務局
Tel/Fax 045-201-3714
eurask2@hotmail.co.jp
日程:2015年8月5日(水)~10日(月) 5泊6日
ホテル・ホームステイコース/ダーチャ生活体験コース 各コース総額230,000円(燃油サーチャージ込、オプション除く)
ルート:アシアナ航空便にて羽田空港~仁川(韓国)経由~ハバロフスク空港
コース:ホームステイ(民家に1泊)、ダーチャ(ダーチャに2泊)
詳細は同封のチラシをごらんください。
詳しくはチラシ画像をクリックしてPDFファイルでごらんください。
児童サマーキャンプ「オケアン」で子どもたちの歓迎を受ける一行
「オケアン」手工芸コーナーで、もの作りを楽しむ子どもたちと指導員
(撮影:柴田 順吉/2014年8月)
70年前の7月26日、何があったかご存知ですか? この日「ポツダム宣言」が全世界に向かって放送されました。もちろん、日本政府もこの放送を受信しました。「カイロ宣言」よりもゆるくなったその内容に外務省は和平交渉への期待を持ちました。
ところが、当時日本国内では、この放送は民間レベルでは受信できなかったのです。神奈川県連の柴田会長の家では短波ラジオを持っていましたが、一般の家庭には短波ラジオの所持は禁止されていたのです。理由は、本当のことを国民が知ったら戦争の継続が不可能だからです。本当のことを知れば、国民が戦争をやめさせたでしょう。
短波ラジオがないから、一般の国民は「ポツダム宣言」を知りませんでした。この「ポツダム宣言」を受信したのは日本政府のほかにもう一つありました。それは海外に展開している270万人の軍隊だったのです。軍隊は作戦遂行のために命令を迅速に伝えなければなりません。そのために、優秀な通信機器を通信隊に設置していたのです。何と、前線の軍隊から「ポツダム宣言」の問い合わせがあり、やむなく新聞に発表したのです。
つまり、国民は全く無視された状態だったのです。国民に真実を知らせるマスコミは何をしていたのでしょうか。その実情を描いた「軍閥」をその7月26日に上映します。旅の「事前交流会」後、同じ場所で15:15から行います。真実を知ること知らせること、このことをしっかり考えましょう。
【映画情報】
1970年/日本映画(東宝)/133分/カラー シネマスコープ/監督:堀川弘通/製作:藤本真澄、針生宏/脚本:笠原良三/音楽:真鍋理一郎/撮影:山田一夫/出演:中村又五郎、小林桂樹、中谷一郎ほか
日時:2015年7月26日(日)15:15~
会場:横浜平和と労働会館5階 当協会教室
参加費:300円(黒パン・紅茶代)
お申し込み:神奈川県日本ユーラシア協会事務局
Tel/Fax 045-201-3714
eurask2@hotmail.co.jp
今年は戦後70年。70年前の8月15日正午に玉音放送が流れ、日本国民は敗戦を知らされました。
しかし、その24時間前からさまざまなことが起こっていたのです。終戦の詔勅の語句の取扱い、天皇の録音、そしてその録音盤を奪取しクーデターを起こそうとした事実。
これらのことをあますことなくドキュメントタッチで描かれているのが、今回上映する『日本のいちばん長い日』です。
戦後は実にここから始まります。その一番重要で一番長い日を映画で感じて見ましょう。
【映画情報】
1967年/日本映画(東宝)/157分/白黒 東宝スコープ/監督:岡本喜八/製作:藤本真澄、田中友幸/脚本:橋本忍/原作:大宅壮一『日本のいちばん長い日』/音楽:佐藤勝/撮影:村井博/編集:黒岩義民/出演:三船敏郎、加山雄三、黒沢年男ほか
日時:2015年8月16日(日)14:00~
会場:横浜平和と労働会館5F(神奈川県日本ユーラシア協会教室)
参加費:300円(黒パン・お茶代)
お申し込み:神奈川県日本ユーラシア協会事務局
Tel/Fax 045-201-3714
eurask2@hotmail.co.jp
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第66回ロシア語能力検定試験
去る5月31日(日)、協会事務所近くの健康福祉会館で、ロシア語検定試験が行われました。今回は3級と4級のみの試験で、それぞれ15人および19人が受験しました。
試験監督には、関戸さん、斯波さんと私田中の3人が当たりました。
会場としては2部屋確保され、1部屋は試験会場、もう1部屋は控室です。試験会場の部屋は平労会館よりも一回り大きな部屋で、受験者数に対して余裕のある部屋でした。
午前中が4級、午後から3級の試験が行われました。試験内容は例年通り、筆記試験、ロシア語聞き取り試験、ロシア語文朗読でした。
筆記試験、聞き取り試験についてはトラブルはありませんでしたが、朗読については、毎回のことですが、今回もトラブルがありました。カセットデッキを使用したことがないことから、操作を誤って録音されなかったことのほかに、テープがピンチローラに巻き付いて、送られずに録音できなかった例が何件もありました。テープの交換またはデッキの交換で対処しましたが、原因は、操作の不慣れだけではなく、ピンチローラなどの清掃が十分でない疑いがあります。以前より言われていることですが、もうカセットデッキの使用はやめ、ICレコーダ等への移行を早急に行う必要があると思われます。
例年通り受験者からアンケートをとりました。特徴点なことは以下の通りです。
どこでロシア語を学習しているかについて、約半数の人が大学、高校、専門学校で学習しており、次に独習が続きます。
試験についてどこで知ったかについては、半数近くがホームページ、次いで学校、先生から勧められたからでした。
ロシア語をどのように活かしたいかについては、約2/3が仕事・ビジネスで、次いで個人的な趣味でした。海外旅行、ロシア人との交流もそれぞれ1/4強あります。
横浜ロシア語教室については、2/3が知っていませんでした。
ユーラシア協会についても、約半数の人が知らなかったと答えました。
協会、教室について、知ってもらうためのさらなる改善が必要と思われます。
(田中)
DVD上映会報告
まず、お詫びからです。この日は『戦艦ポチョムキン』上映となっておりました。ところが、手違いでDVDがなく、急遽作品を変更し、『シベリヤ物語』の上映を行いました。
参加者には大変なご迷惑をおかけしました。
参加者のお三方は『シベリヤ物語』初見ということなので、作品そのものにはご満足いただけました。日本の歌声運動・歌声喫茶の発祥となったこと、誰しもが口ずさむ「バイカル湖のほとり」のメロディー、ピアニストにとって命である手の負傷から立ち直る主人公の姿は心にしみとおりました。上映の後、参加者からは「このDVD、借りたいです」とのうれしい言葉もいただきました。
急な変更で、楽しみにしておられた方にはご迷惑をかけました。『戦艦ポチョムキン』については、11月に再度の企画を致します。
(関戸)
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組織状況
(2015年6月30日現在)
今年度年初会員数219名、入会者累計16名、退会者累計28名、6月末会員数207名。 6月末の会員数は2013年240名、2014年233名、2015年207名とジリジリ後退を続けています。2年間で14%という大幅な減少です。この傾向が続けば来年度には200名を割る重大な事態になります。事態の正確な分析と抜本的かつ、具体的な対策を早急に講じなければなりません。内外の情勢は我が協会の着実な発展を必要としているのです。
(柴田)
会費自動振替の方の退会手続きについて
先月の会費ご請求に対し、早速多くの方からご納入いただきました。心より御礼申し上げます。
また、残念ながら退会された方もおられましたが、今後やむなく退会される場合のお願いがございます。
自動振替で会費をご納入の方が退会される場合、なるべく3月、6月、9月、12月の10日頃までに、いつから退会されるかをお申し出ください。
自動振替の場合、会費は3月、6月、9月、12月中旬に、翌月からの3か月分ずつが各会員の口座から引き落とされます。(例:6月中旬に7~9月分を引き落とし)
引き落とし日の前に「○月から退会します」とご連絡いただいた場合は、次回の振替停止、または1~2か月分のみの振替も可能です。
ご連絡が振替月の引き落とし日を過ぎていた場合は、既に3か月分まとめて引き落とされているため、実際の退会は会費をお納めいただいた月の翌月からとさせていただきます。(例:7月から退会をご希望でも、退会のご連絡が6月の引き落とし日を過ぎていた場合は、7月~9月までの会費が既に納入済みとなるため、10月からの退会となります。)
協会規約第3章12条において「既納の入会金、会費及びその他の拠出金品は、返還しない。」としておりますので、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。(規約は当協会ウェブサイト「協会案内」ページからごらんいただけます。)
また、会費は数か月後の分まで納入済みでも毎月の機関紙発送が不要になった場合は、事務局までご一報ください。
(事務局)
財政状況
NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会 2015/6/30
単位:円
摘 要 本年度収入 前年同期収入 対前年同期増減
一般会計 878,129 987,854 -109,725
教育事業 4,273,150 4,323,164 -50,014
一般事業 1,211,546 1,629,286 -417,740
合 計 6,362,825 6,940,304 -577,479
前年同期(単位:円) 2014/6/30
摘 要 本年度支出 前年度支出 対前年同期増減
一般会計 3,748,900 4,613,875 -872,375
教育事業 1,703,608 1,872,503 -168,895
一般事業 772,495 1,140,957 -361,062
支出合計 6,225,003 7,627,335 -1,402,332
当期剰余金 137,822 -687,031 824,853
合 計 6,362,825 6,940,304 -577,479
貸借対照表 (2015/6/30)
科 目 本年6月末残高 前年同期残高 対前年同期増減
流動資産 5,811,170 4,895,020 916,150
固定資産 9,604,775 9,604,775 0
資産合計 15,415,945 14,499,795 916,150
流動負債 122 83,188 -83,066
固定負債 0 0 0
負債合計 122 83,188 -83,066
純資産 15,415,823 14,416,607 999,216
財政は堅実に運営されていますが、組織状況を反映して縮小均衡の状態になっています。
組織、財政とも会の総力を挙げ、2015年度の総会決定を完遂、発展させることが強く求められます。
(柴田)
投稿歓迎!
ユーラシア関連記事、写真、本紙に関するご意見・ご感想など歓迎します。記事は1記事800字以内を目安にお願いします。紙面の都合により若干編集する場合、分割して掲載する場合がありますがご了承ください。ペンネームでの掲載・肩書をご希望の場合はお書き添えください。特に記載のない場合はフルネーム(WEB版では苗字のみ)で掲載させていただきます。締切は毎月末になります。投稿はEメール・郵便・FAXのいずれかで。宛先は下記の通りです。
NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会 機関紙編集部
〒231-0062 横浜市中区桜木町3-9 横浜平和と労働会館1階
Fax 045‐201-3714
E-mail eurask2@hotmail.co.jp
(機関紙編集部)
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ユーラシア音楽芸能情報
夏真っ盛り、ソチで土砂降り洪水で大騒ぎになっているロシアから、6月第3週のRussia Airplay Chart TOP10をお送りします。10曲中4曲が新曲の嵐!
10位にロシアで一番男の色気があるとされるアーティスト、V・メラーゼの新曲«Белые птицы»(白い鳥たち)が来ました。9位に彗星の如く現れた男性2人組ユニット、バジリの«Ай-яй-яй»(アイ・ヤイ・ヤイ)がチャートイン。7位にウクライナの女性歌手ポヴァリーの«Твоих рук родные объятия»(私のドレスは貴方の手の温かい抱擁)。5位に、DJ Smashが英国の新鋭アーティストStephen Ridleyと共演した新作«The Night Is Young»(夜は若い)が入りました。
いまロシアで超人気。甘いフェイスのHIPHOPシンガー、クリードの«Невеста»(花嫁)が、ブリトーを2位に落として首位GETしました。おめでとうございまーす!:-)
(チャート詳細と全文はこちらから。準備中の場合は数日お待ちください)
(Tophit.ru, Russia Airplay Chart 2015年6月15~21日/MOPA)
画像(C)(左上から時計回りに)Music Library, wannasing.ru, musical-video,バジリ公式SNS,russianshowbiz.ru
昨年2月に機関紙上で「ジャンナ・フリスケ 重篤」という特集を組んだのを覚えていらっしゃるだろうか。多くの声援と多額の寄付金を受け、感謝のメッセージを公開した。しかし今月号では、その努力甲斐空しく逝去したことを皆様にお伝えしなければならない。
2015年6月15日10時頃、モスクワ郊外のバラシハにある自宅で逝去した。翌日17日、モスクワ中心にあるクロッカス・シティ・ホールで葬儀がしめやかに執り行われた。葬儀には3000人を超える弔問客が訪れ、涙の海・花の海。またこの葬儀の影響でMKAD環状道路は終日大渋滞になったそうだ。そしてその翌日の18日に、モスクワ西部イズマイロヴォ公園の西5km程にあるニコロ・アルハンゲリスコエ墓地に近親者やファンらにより手厚く葬られた。
…全文を読む(準備中の場合は数日お待ちください)
(MOPA)
音 楽
コンサートレポート「MAX LUXURY」
東京で結成されたロシア人女性3人によるグループのデビュー・コンサート。
作詞家・売野雅勇がプロデューサーということもあって、彼女たちの楽曲は70年代~90年代のJ.ポップや欧米のポップス、ロシアの愛唱歌やジャズナンバーに至るまで多岐にわたる。
そのほとんどがコーラスアレンジされ、単に3人集まって歌うような日本のアイドルグループとは大きく一線を隔している。
日本語学校に通っていたというセンター(?)のアレシアは流暢な日本語でジョークも飛ばす。まだ日本語がたどたどしいラーナは豊かな声量でバックバンドを圧倒、オスロでジャズシンガーとして活動していたオリガは、日本語こそしゃべれないが抜群の歌唱力でハーモニーの中核を担う。
チェッカーズやアン・ルイスのヒット曲が出てきたときは、カラオケ大会のような気分に陥ったが、エンターテイナーとしての実力は確かなものだった。
日本発ロシア人グループとして唯一無二な彼女たちの快進撃を祈る。
(文・滝沢/写真・ロシア文化フェスティバル日本組織委員会提供)
~催し物情報~ 川口市総合文化センター・リリア「国際交流2015」
今年のテーマはロシアということで、バラライカアンサンブル 『アンサンブル・スコモロヒー』を招き、交流コンサートやワークショップが行われます。
関連イベントとして、展示ホールにてロシア民芸品の販売やマトリョミンアンサンブル・MMMも出演します。
日時:7月25日(土) 10:30-17:00
場所:川口市総合文化センター・リリア 展示ホール
出演:オーソドックス合唱団、山之内重美、三味線バラライカアンサンブル、ロシア民族舞踊マトリョーシカ、マトリョミンアンサンブル・MMM
『アンサンブル・スコモロヒー』交流コンサートの詳細はこちら
~催し物情報~ 第3回 北川翔 バラライカリサイタル
当協会講師でもあるバラライカ奏者北川翔氏の、日本では7年ぶりとなる渾身のリサイタルが10月に開催されます。ぜひ足をお運びください。
日時:2015年10月18日(日)13:30開場 14:00開演
会場:トッパンホール(地下鉄有楽町線江戸川橋駅(4番出口)より徒歩約8分
料金:全席指定5,000円(税込)
出演:北川翔(バラライカ)、浜野与志男(ピアノ)
曲目:ソナタNo.1(クシャコフ)、スペイン舞曲(ファリャ)、せわしき流れの河(ロシア民謡)、ルーマニアの歌とチャルダッシュ(アンドレーエフ) ほか
チケットご予約・お問い合わせ:
● 北川翔オフィシャルファンクラブ(主催)
TEL: 080-8742-6530
shokitagawafanclub@gmail.com
● トッパンホールチケットセンター
TEL: 03-5840-2222
http://www.toppanhall.com
映画・演劇
B.シューキン記念演劇大学劇団日本公演
チェーホフ作「イワーノフ」
6月2日 於:シアターχ(両国)
モスクワのアルバート通りを散策された方なら、通りに面したパルテノンのような劇場を目にしたことがあるかもしれない。これはマールィ劇場、モスクワ芸術座と並ぶ名門・エフゲーニー・ヴァフタンゴフ記念劇場で、ボリス・シューキン記念演劇大学はヴァフタンゴフ劇場の属演劇学校である。昨年創立100を迎えたこの大学への入学は、モスクワ大学の競争率を越える超難関といわれ、卒業も簡単ではないらしい。2015年ロシア文化フェスティバル2015 in Japanの中で演劇部門の目玉ともいえる本公演は、そうした名門校の学生たちによる日本公演である。
社会変革への理想に燃えていたイワーノフは、様々な困難にぶつかって財産を使い果たす。病身のユダヤ人妻アンナとは、改宗させてまで結婚したのだが、彼女は親から勘当されたため持参金はゼロだった。借金の支払いに追われるイワーノフは次第に妻への愛情を失い、地主の娘サーシャの求愛に心が揺れはじめる。
学生にしてはやや年齢が高そうな俳優もいるが、総じて学生とは思えないプロフェッショナルな演技に舌を巻く。鬱々としたイワーノフと対照的に、登場人物たちのゴシップやたわいないおしゃべりはロシア的な喧噪と皮肉にあふれ、観客を舞台に引き込む。特にイワーノフとサーシャの逢引きを目撃してしまったアンナが自暴自棄になり、幸せなはずのサーシャがイワーノフとの婚礼を前に恐怖を感じる場面など、女性心理の描写が巧み。
ラストシーンは十字架型のライトでイワーノフの死を象徴する。病で死んだアンナが影のようにそこを横切るのだが、それが日本の幽霊奇談を連想させる。チェーホフは短編でホラーものも書いているので、そうした演出もアリなのだと思った。
(文:滝沢/撮影者:丸山 英樹)
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日露領土問題の歴史(25)
余談:明石大佐は日露戦争中に、帝政ロシアの内乱を拡大するために、当時の国家予算が約2億3,000万円くらいであった中、山縣有朋の決断で参謀本部から100万円(今の通貨に換算すれば400億円以上)を工作資金として支給された。これにより内乱は拡大し、ニコライ皇帝は日露戦争に兵力を集中することが出来ず、陸軍参謀本部次長・長岡外史は、「明石の活躍は陸軍10個師団に相当する」と評し、ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世は、「明石元二郎一人で、満州の日本軍20万人に匹敵する戦果を上げている。」と絶賛した。当時日本のマスコミがレーニンを「冷忍」(冷酷・残忍)などと訳している中、明石はロシア革命を良く研究し、レーニンを「礼仁」(礼儀正しく、仁義の厚い人)と表記していた。
さて、以下の記述では日本外務省の見解と私の調査結果を対比しながら歴史を検証することとする。
<外務省>
日本はロシアより早く、北方四島(択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島)の存在を知り、多くの日本人がこの地域に渡航するとともに、徐々にこれらの島々の統治を確立しました。それ以前も、ロシアの勢力がウルップ島より南にまで及んだことは一度もありませんでした。1855年、日本とロシアとの間で全く平和的、友好的な形で調印された日魯通好条約(下田条約)は、当時自然に成立していた択捉島とウルップ島の間の国境をそのまま確認するものでした。それ以降も、北方四島が外国の領土となったことはありません。
<柴田>
外務省のこの見解は私の今までの記述をお読みになれば全く事実と異なる事が判る。世界の常識からも全く外れたものである。英語のWikipediaの記述 では以下のようになっている。
「住民の歴史:17世紀以前の記録は少ないが、アイヌはクリル列島の先住民である。…中略…ロシア帝国は18世紀初めにクリル列島に進出した。…中略…日本当局は江戸時代に松前藩の主張の形で列島の名目的支配権を主張した。それによれば日本人は北方諸島を360年前に知っていたというのである。徳川幕府によって1644年に作られた正保御国絵図(※右)には知床半島と納沙布岬の北東に39の大小の島が示されている。ロシア帝国は18世紀初めにクリル列島に進出した。ロシア人たちは研究の為にしばしば探検隊を送ったり、ラッコの猟をしたりしたが、彼らはウルップ島より南には決して行かなかった。18世紀になると彼らの居住区はエトロフ島まで広がった。島の一部分、エトロフ南部は徳川幕府の守備隊によって占拠されていた。」
[註]正保御国絵図は松前藩が自藩の勢力範囲を誇示するためにアイヌからの伝聞で想像により書かれたものである。図を見るとかなり出鱈目なものであることがわかる。
1745年 サンクトペテルブルク 帝国科学アカデミーの地図
(柴田)
協会サイト内 中世ロシア興亡史のページ をごらん下さい。
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