今月の表紙

特定非営利活動法人神奈川県日本ユーラシア協会機関紙「日本とユーラシア」

2017年8月号 No.670

行事予定

夏休みのお知らせ

 8月6日(日)~20日(日)まで、夏季休業とさせていただきます。
 協会事務局も原則として閉まりますのでご注意ください。
 協会・教室・物販等に関する各種お問い合わせ・ご注文への対応は、休み明けの8月21日(月)以降に順次行います。
 皆様にはご不便をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

戦争と平和を考える 8・15企画 『カティンの森』DVD上映会

カティンの森  今年も「8・15」がやってきます。毎年、この日を迎える前後に戦争と平和を考える作品を上映してきました。今回は、『カティンの森』を選びました。『カティンの森』事件をご存知でしょうか。

 第二次世界大戦中の1943年、ソ連国内グニェズドヴォ近郊のカティンの森でポーランド軍将校約2万2千人がソ連軍に射殺された事件です。最初にこの事件を発表したのはソ連軍と戦っていたドイツ軍でした。ところが、そのラジオ放送を聞くやソ連軍はドイツ軍の仕業であると報道したのです。そして、その証拠として将校の死体に残っていたのはドイツ軍の拳銃弾であると発表したのです。国際赤十字も調査に乗り出しましたが、激戦の中、詳細な調査は困難でした。こうして、真相は不明のまま戦後約60年以上も過ぎてから、2007年にポーランド政府が4月13日をカティンの森事件被害者追悼の日であると決議したのです。そして、翌年ロシアのプーチン首相はポーランドのトゥスク首相と会談し、事件が「スターリンの犯罪」であると言うことで一致して、真相が明らかになったのです。このカティンの森で命を落としたポーランド軍将校の一人が、この映画の監督であるアンジェイ・ワイダ監督の実父なのです。

 この事件は当初から、ソ連軍の虐殺ではないかと疑われていました。将校の死体にはドイツ軍の拳銃弾が撃ち込まれていましたが、後ろ手に縛られたそのロープの結び方が「ロシア結び」であったというのです。隠蔽するために、苦心してドイツ軍の拳銃と弾丸を多数集めましたが、その捕虜を縛るのは普段のとおりの結び方だったのです。偽装や隠蔽は、必ず齟齬をきたすということでしょう。この事件により、第二次世界大戦終結後、独立国としてのポーランドを防衛する軍の幹部を全て失ったポーランド軍は命令指揮系統が確立できないことになりました。いわゆる「東側」の一国になるしかありませんでした。つまり、ポーランドはヒトラーに最初に攻撃され、次にスターリンの思惑に軍の柱を失うことになったのです。大国の政治によって、国を破壊され、占領されたのです。

 アンジェイ・ワイダ監督は映像によって、このソ連の蛮行を糾弾しているのです。父の無念を息子が晴らしたことになるのでしょうか。

 日本ユーラシア協会の友好相手の旧ソ連の汚点とも言える、この歴史的事実を映像を通じて、考える上映会にしたいと思います。

(関戸)

日時:8月20日(日)14:00~
会場:横浜平和と労働会館5F 当協会教室
参加費:300円(黒パン・お茶代)

お申し込み・お問い合わせ:
神奈川県日本ユーラシア協会事務局(※日曜祝日休、8/7~19夏休み)
Tel/Fax 045-201-3714
eurask2@hotmail.co.jp

大人のロシア映画鑑賞会(子どもも可)「フライト・クルー」9/23開催!

フライト・クルー  芸術の秋にふさわしく、秋分の日の夕方よりロシア映画鑑賞会を行います。
 ワンドリンクつき(アルコールあり)、おつまみ持込歓迎。ドリンク片手に2016年ロシア興行成績No.1のアクション・スペクタクル大作を楽しみませんか。

【映画情報】
 大噴火が起こった火山島から飛行機で脱出を図るパイロットの奮闘を描き、ロシアで大ヒットを記録したディザスターパニック大作。
 冒険あり、恋あり、ホームドラマあり。ツポレフ機、AH-12などメカ好きは必見。本紙2017年3月号にも映画評を掲載しました。

とき:9月23日(土・祝)18:00~
場所:横浜平和と労働会館5F教室
参加費:500円(ワンドリンクつき)
鑑賞作品:「フライト・クルー」(2016、ニコライ・レベデフ監督作品、123分、字幕付)
参加申込:準備のため、あらかじめ申込を協会事務局にお願いします。

お申し込み・お問い合わせ:
神奈川県日本ユーラシア協会事務局(※日曜祝日休、8/7~19夏休み)
Tel/Fax 045-201-3714
eurask2@hotmail.co.jp

よこはま国際フェスタ2017 ボランティア募集

よこはま国際フェスタ  神奈川最大級の国際協力・多文化共生イベント「よこはま国際フェスタ」(主催:よこはま国際協力・国際交流プラットフォーム運営委員会/よこはま国際フェスタ2017プロジェクト)。世界の料理や音楽・舞踊のステージやワークショップなど、様々な企画が楽しめます。今年は10月7日(土)・8日(日)、9日(月・祝)の3日間、10時30分から16時まで、昨年と同じくグランモール公園(横浜美術館前)で行われます。

よこはま国際フェスタ  神奈川県日本ユーラシア協会は7日のみ出店の予定です。食販ブースでロシア料理(ピロシキ、ボルシチ等)やジョージアワインを販売します。

 前日・当日には、調理や販売のボランティアスタッフも必要です。ご都合のつく方は担当できる日時や内容を協会事務局までお知らせください。皆様のご協力をお待ちしています!

当協会ボランティアお申し込み・お問い合わせ先:
神奈川県日本ユーラシア協会事務局(※日曜祝日休、8/7~19夏休み)
Tel/Fax 045-201-3714
eurask2@hotmail.co.jp

活動報告

湘南の海を前にゆっくり、大仏で瞑想
キルギス・カザフ代表団おもてなし

 協会創立60周年祝賀会の翌日(7月9日)、カザフスタンのアルマトィにお住いのお医者さんでセミパラチンスクの影響を調査して来られたバヒトゥクルさんとキルギスのビシケクにお住いでキルギス対外友好協力会連合会会長のカディベクさんを神奈川にご招待しました。

 朝10時に東新宿のホテルにお迎えし、太平洋と大仏を見て貰うためにJRで鎌倉へ。途中の横浜駅でキルギスからの留学生グーリャさんとジャヌィベクさんも加わり総勢7人です。

 鎌倉に着いてすぐに、昼食のためにご案内した八倉では、お二人は天ぷら御膳をチョイス。衣は小麦粉を使っているのですか?また紫の野菜が何か?と聞かれ、お店の人に尋ねて紫人参という、珍しい鎌倉野菜であることをお伝えしたら喜んでおられました。お二人ともお箸を上手に使われるので驚きました。食事も気に入られたようで良いお店を選んで下さったと言って頂きました。

 江ノ電が1902年にできたことをお話すると、もう100年以上も前に日本人は電車を作ったのですね…とカディベクさんが驚いておられました。駅に入って来た電車を見てジャヌィベクさんが「電車も古いのですか」と訊かれましたが、残念ながらそれは新しい車両でした。それで「古い車両もありますが、これは残念ながら新しいですね。でもその代わり、エアコンが効いています」と言いましたら「その方が良いですね」とニッコリ。

キルギス・カザフ代表団  湘南の海(太平洋)をお見せするべく、江ノ電で鎌倉高校前まで行ったのですが、なんと、その日はお祭りの日で安全確認のため電車が50分止まり、鎌倉高校前駅で50分待つことになりました。幸い海を眺められるベンチに座ることができ、ヨットの浮かぶ湘南らしい景色を見ながら、正にこれが湘南の海であることや江の島の成り立ち、稲村ケ崎の新田義貞の話などもお伝えしました。

 時間が十分あったので、面白い話も必要と思い、言葉遊びではない川柳もいくつか紹介すると、バヒトゥクルさんが「私たちのところにも同じような短い詩で、面白くて風刺のきいたчастушкаがありますよ」と教えて下さいました。50分も駅のベンチで過ごさなければいけなかったことをお詫びすると、気持ちの良い風に吹かれて、綺麗な海の景色を眺めて、ゆっくり休めて良かったと言って頂きました。

キルギス・カザフ代表団 キルギス・カザフ代表団

 高徳院で大仏様が1252年に作られたことをお話すると、カディベクさんが「ほおー、そんなに昔に作られたんですか」とびっくりされていました。大仏様のポーズが深い瞑想であることをお伝えするとバヒトゥクルさんが手の組み方を真似されて、ご主人に見せるために大仏様と一緒の写真を撮っておられました。また、バヒトゥクルさんは、お医者様でいらっしゃるからか、庭の松の木を見て、松は人のストレスを取ってくれるから、何かストレスを感じたり心配事があったら、松の幹を抱くといいのよと教えて下さいました。何につけ、バヒトゥクルさんは物事はポジティブに考えるのが一番だし、そのように努力しなければいけないと仰っていました。

キルギス・カザフ代表団 キルギス・カザフ代表団

 お二人もお疲れのようでしたが、横浜まで戻り、県協会の5階教室での小さな交流会に参加して下さいました。涼しい風が気持ち良い夕暮れ、広島支部の黒川さんに東新宿のホテルまで送っていただきました。お二人には、急に決まった鎌倉見学、交流会にご満足いただけたならば幸いです。

(おもてなし一同)

教室案内

横浜ロシア語教室 第126期生徒募集中!

 入門・初級・中級・上級・会話・日本案内の各クラス生徒募集中。中途編入も可能です。見学は3クラス・各30分まで無料です。詳細は教室ホームページをごらんください。

 受講お申し込み・お問い合わせは教室事務局まで。


ロシア語能力検定3級対策講座 9月開講!

 過去に出題された模擬問題を解きながら、文法知識を整理していきます。詳細は教室ホームページをごらんください。
【日時】9月9日(土)、16日(土)、23日(土)、30日(土)14:00~15:30、15:45~17:15(各日2コマ 計4日間)
【講師】小林淳子(横浜ロシア語教室講師、通訳案内士)
【受講料】1回当たり会員6,600円/一般7,600円

第127期体験講座 9/9開講!

日時:9月9日(土)
11:00-12:00「発音クリニック」
13:00-14:00「ロシア語入門」
講師:今井イリーナ(横浜ロシア語教室講師、第127期入門クラス担当予定)
会場:横浜平和と労働会館 5階教室
受講料:神奈川県日本ユーラシア協会会員 無料、一般 1,000円(税込)
定員:各講座10名(先着順)
お申し込み締切:9月7日(木)
詳細は教室ホームページをご参照ください。

学習動画シリーズ「おもてなしのロシア語」No.4 配信開始!

 神奈川県日本ユーラシア協会横浜ロシア語教室の講師・スタッフの企画・制作・出演による「おもてなしのロシア語」シリーズ、ご活用いただいていますでしょうか?

 この動画シリーズでは、ロシア語を学び始めた皆さんがロシアの人々を「おもてなし」する時のポイントを、さまざまなシーン別に描いています。

 No.1「アルファベット」、No.2「挨拶」、No.3「出迎える」に続くNo.4のテーマは、「知り合いになる」です。No.1、No.2、No.3の場面を復習しながら、今回のテーマを学習されることをお勧めします。

 No.4の舞台は「ヨールカ祭」です。聞きなれない祭の名前ですよね?これはロシアにおける「新年のお祭り」です。ロシアでは大晦日から元旦にかけて、家族や友人たちが集まって年越しを祝います。そしてこのヨールカ祭は、じつはロシアの「クリスマス」へと続くものでもあります。ロシアのクリスマスは、私たちにおなじみの12月25日(グレゴリオ暦)より2週間遅れの、1月7日です。これは、ロシア正教では古いユリウス暦を使っているためです。したがって「ヨールカ祭」について「ロシアにおけるクリスマスと新年を祝うお祭り」と紹介されることもあります。

 さて、「ヨールカ祭」のような「祭事」は、パーティーの席でいろいろな人と知り合うチャンスでもあります。こうした機会にロシアの人々と知り合いになれれば、楽しみが広がります。そこで、ここでは「知り合いになりましょう」と積極的に話しかけることから始めて、その後に続く「自己紹介」の仕方を学習するとともに、相手の名前や出身地、職業などの聞きかたを学びます。

おもてなしのロシア語  コミュニケーションの基本はまず「自分を知ってもらうこと」、そして次に「相手を知ること」。そこからさらに話題は広がっていきます。3年後の2020年 東京オリンピックは、大勢のロシア人と知り合えるチャンスです。自分をアピールして「おもてなしのロシア語」でぜひロシア人の知り合いを増やしてください。

脚本・出演:小林 淳子、オリガ・タラルイキナ(横浜ロシア語教室講師)
撮影:田中 豊造
編集:大山 麻稀子
監修:徳永 晴美
制作:NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会 横浜ロシア語教室

【視聴方法】 インターネットでYouTubeにアクセス
→「おもてなしのロシア語」または「神奈川県日本ユーラシア協会」で検索
※上の埋め込み画像をクリックすると直接見られます。また、横浜ロシア語教室HP、協会HP、Facebookからもリンクしています。

【シリーズ内容】
No.1 アルファベット
No.2 挨拶
No.3 出迎える
No.4 知り合いになる
No.5 許可を得る
No.6 店での買い物
No.7 通りで尋ねる
No.8 駅で尋ねる
No.9 レストランで

シリーズNo.5以下も鋭意制作中!

 No.5のテーマは「許可を得る」。空港で「煙草を吸う」、美術館で「写真を撮る」、芝生で「入る」など、様々な許可を求める表現をご紹介します。詳細は次号にて。どうぞご期待ください!

神奈川県日本ユーラシア協会のYouTubeチャンネルも併せてごらんください。
以前行われたロシア語公開講座の一部や、当協会講師でもある北川翔先生が出演するバラライカコンサートの模様もお楽しみいただけます。

木曜会話クラス バーベキューパーティー

バーベキューパーティー  木曜会話クラスは、シプコーワ先生の送別会も兼ねて、7月23日(日)に湘南茅ヶ崎海岸の砂浜でバーベキューパーティーを開きました。茅ヶ崎駅に午前10時に集合して、駅近くのスーパーでメインの牛肉や鶏肉、ビールなどを買い込み、さっそく、茅ヶ崎サザン海岸へ。

 当日は、海水浴にはちょっと物足りない曇り空でしたが、砂浜遊びにはちょうど良い日差しです。思いのほか、海岸は海風が強く、砂を直巻き上げる風を避けるために砂山の陰に陣取り、バーベキューコンロで火おこし。

 手始めは、ジャガイモ、南瓜、人参、なす、玉ねぎの野菜、肉は牛肉、豚肉、鶏肉の順に焼きました。ソースは、「焼肉のたれ」のほか、アジカ4種(アブハジア風、コーカサス風、グルジア風、無名)の食べ比べ。一番人気があったのは、アブハジア風でした。

バーベキューパーティー  お腹を満たした後は、このクラスの定番「クロコジル」(ジェスチャーゲーム)。課題を当てた人が、次にジェスチャーをします。最初は、近くに見える、海、波、灯台など。慣れてくるとウラジオストクの橋など固有名詞もでてきましたが、やさしい人が多いのでしょう、あまり難しい課題は出てきません。

 ゴミを運び、足を洗って、近くの自宅で、5時ごろまで、おしゃべり。クラス員6名(1人欠席)とシプコーワ先生との忘れられない楽しい日になりました。クラス員のほか、シプコーワ先生の旦那さんとお友達のMさん。そして、TOEICの試験を終えたOさんが自転車で駆け付け参加しました。

(文・木佐森/写真・木暮)

シプコーワ先生退任

 2014年10月から横浜ロシア語教室の講師を務めていたタチヤーナ・シプコーワ先生が、家庭の事情で急遽大阪に転居することになり、7月末をもって退任されました。
 外国人向けロシア語教授法の専門家として教室に貢献されていただけに、突然の退任は大変残念ですが、新しい土地でのさらなるご活躍をお祈りしたいと思います。

ロシア民族楽器 「バラライカ」「ドムラ」教室

レッスン予定日:2017年度前期(2017年4月~2017年9月)
前半:4月8日、4月22日、5月6日、5月20日、6月3日、6月17日
後半:7月1日、7月15日、8月5日、8月12日、9月2日、9月16日
生徒募集クラス:
17:00~17:45ドムラ中級
18:00~18:45バラライカ初級

講師:北川 翔(バラライカ奏者、北川記念ロシア民族楽器オーケストラ主宰)
会場:横浜平和と労働会館5階
会員受講料(1回45分×6回分):3~5名クラス:24,000円、2名クラス:36,000円、1名クラス:54,000円


みなとみらいマトリョミン教室 アンサンブル/グループレッスン

 都合により今期は休講となっていましたが、10月から開講します。
 これまで習っていた方も、まだこれからの方も是非お申し込みください!

日程:毎月1回、土曜日開講
2017年度後期日程:10/21、11/4、12/16
※11月は変更の可能性あり
※2018年1月以降のレッスン日は、決まり次第お知らせします。

◆グループレッスン:
Aクラス 13:00~14:00
Bクラス 14:10~15:10
◆アンサンブルクラス(90分):15:20~16:50(空席についてはお問い合わせ下さい)

講師:檜垣 紀子
会場:横浜平和と労働会館2階
神奈川音楽センターホール


お勧め商品

インスタントドライクワス 500円(税込)

インスタントドライクワス ライ麦麦芽を発酵させて作るクワスはロシアの夏の風物詩とも言えます。
発酵過程で生まれる自然な甘みがさわやかで、のどの渇きを癒してくれます。
クワス作りは時間がかかるものですが、クワスの素を使えば手軽に作ることができます。
インスタントと言いましても、発酵という工程は省けませんので、ゆっくりと熟成されていく様子を楽しみながら、ご家庭でクワス作りに挑戦してみていただければと思います。

内容量:217グラム
原産国:ロシア
原材料:ライ麦麦芽、砂糖、クエン酸、ドライイースト
賞味期限:2018年5月18日
保存方法:直射日光、高温多湿を避けて保存してください

ロシア語のメール・手紙の書き方 3,024円 (税込)

ロシア語のメール・手紙の書き方 大森雅子 著 / セルゲイ・チローノフ 校閲 研究社 刊
A5判 並製 334頁

ロシア語のメール・手紙はこれ一冊で!15の状況別にメッセージの書き方を紹介。依頼や要望を述べる際の丁寧で効果的な伝え方、SNSで使える短いフレーズから、愛の告白まで網羅。
辞書には載っていないメールやSNSの用語あり、フィギュアスケート選手へのファンレターにもそのまま使えそうな表現あり、出会いから別れまで(!)ロシア人との交際に役立つフレーズあり。
参考になる文例がぎっしり詰まった本書をお供に、ロシア語のメールや手紙を書いてみましょう!

バイカル湖のひまわり油&大豆油 各390円(税込)

ひまわり油&大豆油 バイカル湖畔で製造された天然ひまわり油と大豆油です。遺伝子組み換え原料不使用。
くせのない味なので、ロシア料理はもちろん、様々な料理に幅広く使えます。
手頃なサイズですので、協会事務所にお立ち寄りの際はぜひどうぞ。

内容量:500ml(460g)
原産国:ロシア(イルクーツク市)
賞味期限:2018年4月26日
保存方法:直射日光、高温多湿を避けて保存してください

※協会事務所でのみ販売中

文化・芸能

演劇・映画

第1回チェーホフフェスティバル

6月1日~30日 於:新宿サニーサイドシアター

 劇団「5町目の猫」を率いるこたとのぼる氏が、遊劇社ねこ印工務店をプロデュースに据えて挙行したチェーホフフェスティバル。1ヶ月にわたる演劇上演のほかにロシア関連イベントやワークショップを行い、チェーホフとその背景を遊びつくそうという贅沢な企画だ。今年は「5丁目の猫」の「ワーニャ伯父さん」(ルナティック演劇祭にも出場)を含む全国5劇団が週替わりで上演した。すでに来年の第2回実施を決定、出場劇団やグループを募集中である。各上演劇団の演目は以下のとおり。

● 劇団 獣の仕業「脱走者」

チェーホフフェスティバル  「照明」装置はなし。出演者全員がペンライトで自分と相対するものを照らしながら演技をする。母と病院にやってきた少年・パーシカ。道中で彼は母の話から自分が7歳であること、正式な名前や文盲であることを知る。待合室はすでに患者でいっぱい。母は付き添いが許されず、少年だけが取り残される。そして患者が一人死ぬのを目撃すると彼は病院を抜け出す。病気という長い「手続き」とは何かを追求したという物語は、光と影が互いを侵食しあうような不思議な舞台に結晶した。無表情の母親を演じたが雑賀玲衣が、ときに肉感的な菩薩にも見え、神秘的なイメージを放つ。

● 劇団 双身機関「三人姉妹」

チェーホフフェスティバル  椅子に腰を下ろし奇怪なポーズをとり続ける3人の女。後方の高台に座ってひたすら新聞を読む3人の男。これが双身機関「三人姉妹」の登場人物すべてである。紛れもない、オリガ、マーシャ、イリーナの三姉妹と彼らとかかわりの深いヴェルニーシン、トゥーゼンバフ、チェブトゥイキンの男三人。長女オリガの「生きていかなければ」、マーシャの「入り江のほとり、緑なす樫の木ありて」が呪文のように繰り替えされる。双身機関は名古屋をベースとする劇団で、神社や空きビルなどさまざまな空間で公演しているという。ベケット的フィルターを通したというチェーホフ劇は実験劇と呼ぶにふさわしい。アングラ演劇全盛時代を彷彿とさせ、筆者には懐かしさを感じさせるステージだった。

● 劇団 風蝕異人街「三人姉妹の憂鬱」

チェーホフフェスティバル  なぜ「三人姉妹」たちは憂鬱なのかを解き明かすべく、演劇「三人姉妹」を稽古する女優三人による劇中劇の構造をとる。登場人物の心情が女優たちの現実とシンクロする新たな物語は、ほとんどチェーホフへの挑戦といってもいいだろう。向かいのライバル劇団が「欲望という名の電車」で大入りと聞き、ますます憂鬱な気分で稽古を続ける女優たち。切符売りの少女だけが舞台に立つ夢を抱き続ける。風蝕異人街は札幌で活動する劇団。

● 楽園王「ワーニャ伯父さんMini」

チェーホフフェスティバル  登場人物はワーニャ、友人であり恋敵のアーストロフ医師、エレーナ、ソーニャ、そして亡くなった妹・ヴェーラそっくりのナース。おなじみ「ワーニャ伯父さん」のプロットを、老いたワーニャの回想という形で構成したダイジェスト版だ。オリジナルの「ワーニャ伯父さん」には出てこない妹ヴェーラの存在をフィーチャーしたおもしろい舞台だった。

●Platform×フルムーンリリー 泣いて、笑って、恋をして インプロ×チェーホフ「即ち、愛」

チェーホフフェスティバル  チェホンテ名義の代表喜劇「プロポーズ」と「熊」。まずは台本どおり演じられたあと、観客にどちらの続編が観たいか希望がとられた。今回は「プロポーズ」に決定。劇団Platformの目玉はコンセプトインプロ、いわゆる即興劇だが観客も創作に参加できる。原作にない新しい役柄として、日替わりゲストが演じる「妹」を設定。観客の自由な意見をまとめて、兄ローモフが好きでたまらない妹が新婚の兄夫婦の家を訪れるというシチュエーションで展開することになった。ささいなことで大口論の新婚夫婦に妹はどんな爆弾をかますのか。チェーホフの戯曲は完結しないのが定番なので、「続編」でなんとなくオチを得て観客は満足? チェーホフ作品という「素材」は、まだまだ料理する余地がありそうだ。

(文・滝沢 三佐子/写真・劇団提供)

チェーホフフェスTシャツプレゼント!

チェーホフフェスTシャツ  フェスティバル開催を記念して特製Tシャツが提供されました。本紙読者の方々に計3着をプレゼントします!

 生地(木綿)は白、右下のチェーホフ似顔絵は紫の濃淡、眼鏡部分と似顔絵の下の「チェーホフフェスティバル」の文字は黄色。男性用Mサイズ2着、Lサイズ1着。桜木町の神奈川県日本ユーラシア協会事務所へ取りに来ることが可能な方に、応募先着順で差し上げます。

 応募方法:氏名、連絡先電話番号、希望サイズ、来所希望日時を協会事務局までご連絡ください。(※日曜祝日休、8/7~19夏休み)

Tel/Fax 045-201-3714
E-mail eurask2@hotmail.co.jp

ユーラシア通信

文化交流と市民レベルの交流が重要
ロシア文化フェスティバル オープニングセレモニー

ロシア文化フェスティバル  ロマノフ王朝展(1月7日~4月9日)や大エルミタージュ美術館展(3月18日~6月18日)など、すでに開催されているプログラムもありますが、ロシア文化フェスティバル2017 in Japanのオープニングセレモニーが、7月7日(金)に都内の帝国ホテルで開催され、ロシア政府高官や日本側関係者など300人以上が集まりました。

 セレモニー2部構成の第1部は、ロシア人芸術家出演のガラ・コンサートで、モスクワノーヴァヤオペラ劇場ソリストのアンドレイ・プレイウスとボリショイ劇場ソリストのエレーナ・オコリシェワ、日本で活躍しているトランペットのトカレフさんの登場です。ロシアが誇る2人の声楽家は、それぞれオペラ歌曲など数曲づつを歌い、とりわけアンドレイのロシア歌曲は圧巻でした。最後は2人のデュエットで盛り上げましたが、フィナーレが「帰れソレントへ」だったので、2人の音声パートでは、ロシア歌曲で終わって欲しかったなあ…。

ロシア文化フェスティバル  第2部は、両国政府高官の挨拶が続きます。ロシア連邦第一副首相イーゴリ・シュヴァロフ氏、大統領文化特別代理ミハイル・シュビトコイ氏など、日本側からは高村自民党副総裁、上月豊久駐ロ大使などと続き、みなさん「両国の友好関係を促進するためには、文化交流と市民レベルの相互交流が大切だ」と強調していました。高村氏は「9月に安倍首相がシベリアを訪問する」とも。挨拶の最後は栗原小巻さんの乾杯で締めとなりました。

 これまでのオープニングセレモニーに比べ、今回は一段と豪華な催しになりました。ロシア文化を広く紹介する同フェスティバルは2021年まで継続することが約束されていますが、ロシアとの文化交流の定着化が期待されます。神奈川県日本ユーラシア協会からは、野口先生、シプコーワ先生、木佐森の3名が出席しました。

(木佐森)

ユーラシアスポーツ Vol.12が発行されました!

ユーラシアスポーツ Vol.12  当協会で独自に取材・発行しているスポーツ冊子です。機関紙別冊として12号目となりました。
 今回は体操好きな方に特にお勧めな内容です。興味をお持ちの方はぜひごらんください。
 全24ページ、メール便送料込 432円。

<掲載内容>
体操・第71回全日本体操個人総合選手権 (P2-6)
新体操・第15回全日本ユース/第8回男子新体操団体(P7)
シンクロナイズドスイミング・第93回日本選手権/ジャパンオープン(P8-9)
体操・第56回NHK杯(P10-12)
競泳・ジャパンオープン(P13)
フィギュアスケート・世界フィギュア国別対抗戦2017(P14-19)
卓球・LION卓球ジャパンオープン荻村杯(P20-21)
体操・第71回全日本体操種目別選手権大会(P22-23)
フィギュアスケート・Fantasy on Ice(P24)

投稿歓迎!

 「日本とユーラシア」神奈川県版は会員みんなで作る機関紙です。もっと面白くしたい方、新しい企画を思いついた方、協会や機関紙について感想や意見のある方は、読むだけでなくぜひ投稿してください。

 ユーラシア関連ネタなら文章でも写真でも絵でも、ジャンルを問わず何でもOK。

 ただし全てボランティアで、自分のオリジナル、または権利者の許可を得たもの、著作権法に触れないものをお願いします。ペンネームや注意事項があればそれも忘れずに。

 文章は1記事800字以内が目安で、長ければ編集・分割して掲載する場合もあります。

 原稿はメールやFAXや郵便で下記へ送ってください。締切は毎月末で、翌月15日頃に発行されます。投稿をお待ちしています!

(機関紙編集部)

歴史・社会