2025年12月24日(水)から2026年1月6日(火)まで、協会事務所・各種教室・物販事業等は休業いたします。
毎年恒例の新年会「ヨールカ(もみの木)祭」、2026年も昨年同様、リアル会場とオンラインの併用で開催します。
民族舞踊、ロシア語劇、詩の朗読、海外からのご挨拶やパフォーマンスなど、様々な出し物や懇親会がお楽しみいただけます。
詳細はリンク先のチラシをごらんの上、奮ってお申し込み・ご参加ください。
日時:2025年1月25日(日)14:00~17:00(日本時間)
会場:横浜平和と労働会館2・3・4階&Zoomミーティングルームにて
参加費:会場・一般2,500円、会員2,000 円、オンライン無料
定員:会場50名、オンライン100名(先着順、要予約)
参加申込締切:2026年1月19日(月)
出演申込締切:2025年12月15日(月)
会員・受講生・講師の皆様には今年も大変お世話になりました。
来る12月21日には慰労を兼ねて「望年会」を開催いたします。
普段会うことの少ない方々とも交流しながら、楽しい会にしましょう。
会場の都合上、お申し込み先着20名までとさせていただきます。お早目にご予約ください。
日時:12月21日(日)14:00~
会場:横浜平和と労働会館5階教室
参加費:無料(一品持ち寄り、特に飲み物歓迎!)
定員:20名(会員・教室受講生・講師限定/先着順、要予約)
11月9日(日)横浜平和と労働会館4階会議室
経験豊かな通訳で、私たちの横浜ロシア語センターの優秀な講師でもある竪山洋子先生が書かれた『1か月で復習するロシア語基本のフレーズ』の出版お披露目会が11月9日に開催された。織田桂子先生の司会で、出席者数は23人。
まずは竪山先生のお話から始まった。この参考書はネイティブが日常的によく使う300の表現を1か月かけて学習すると、ロシア語の復習ができ、ロシア旅行も楽しめそう、という有難い本である。この本が生まれるにあたって、どのような産みの苦しみがあったか、について先生は爽やかに、ユーモアを交えて、それでいて実感を込めて話してくださった。
語学の参考書はほんの少しの間違いも許されない。ネイティブのチェックは不可欠だけれど、オリガ・タラリキナ先生の「おめでた」のために本の出版は遅れざるをえなかった。変化し続ける語尾変化、めまぐるしいアクセントの移動、豊かな言い回しがあるロシア語を一字一句間違えず、しかも自然で適切な表現にするのは、いくらロシア語をよく知っていても至難の業だ。織田先生、語研の西山さん、後輩の通訳3人にチェックしてもらった、という竪山先生の慎重で真摯な姿勢に、頭が下がる。後輩の通訳たちの間で論争が起こる場面もあったとか。それも大いに頷ける。ロシア語は規則も不規則も多く、奥が深いので、ロシア人同士の間でもロシア語をめぐって論争が起こるぐらいなのだ。
カタカナで読み方も示さなければならない。これがけっこう面倒なのだ。ロシア語の場合、前置詞とそれに続く名詞はひとつの単語のように続けて読まなければならないので、竪山先生がそれをひとまとまりで表記されたというお話に私はなるほど、と思った。そういう細かい気配りがとても大切だと思う。
また、別れるときの表現 На связи!(連絡し合おうね)が古い、とロシア人の先生に言われて削除した、というお話にも感心した。とにかく、先生は想像を絶する大変な作業を経て、完成度の高い参考書を上梓なさったのだ。
貴重なお話の後は、虫食いクイズ。答がすぐにわかっても奥ゆかしい日本のみなさんは一瞬、沈黙。でも竪山先生に指名された人たちが次々と正解を出していった。
その後は寸劇。竪山先生、大山先生、アナスタシヤ先生、そして私がまずやってみた。私は、結婚が決まったばかりの友人を祝福するという役回り。アナスタシヤ先生の反応が素晴らしく、先生自身、結婚の申し込みを受けたばかりなのか、と一瞬、思えたほどだった。
そしていよいよ、参加者のみなさんが近くにすわっている人と寸劇を実際にやってみることになった。とても楽しそうに、生き生きとロシア語を話しているのが感じられた。
こんなふうにロシア語を愛する人たちの輪が拡がっていけばいいなあ、という想いと共に充実したお披露目会はお開きとなった。
(安達)
10月に開講した第143期も学期半ばとなりました。各クラスへの編入も随時歓迎。見学も3クラスまで可能です。受講を検討されている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
講座の詳細は横浜ロシア語センターのホームページでごらんいただけます。
Всех желающих изучать японский язык мы приглашаем на индивидуальные курсы японского языка при обществе ≪Япония-Евразия≫ префектуры Канагава.
Наши курсы ориентированы в первую очередь на русскоговорящих, проживающих в Японии, поэтому большинство наших преподавателей владеют русским языком на высоком уровне. Возможны аудиторные и онлайн-уроки. Мы внимательно выслушаем Ваши пожелания и подберём оптимальную учебную программу.
За справкой обращайтесь по электронному адресу eurask2@hotmail.co.jp или в офис общества ≪Япония-Евразия≫ префектуры Канагава (просьба заранее сообщить о своём визите по электронной почте).
当協会の日本語教室は、主にユーラシア(旧ソ連)諸国出身のロシア語を母語とする方を対象としています。
日本での生活に必要な日常会話や日本語能力検定試験対策など、それぞれの目的やレベルに合わせて個人レッスンで丁寧にお教えします。
ロシア語版ホームページもありますので、学習希望者にぜひご紹介ください。
毎月原則2回、横浜平和と労働会館6階会議室で土曜日に開講中。
奏法の基本から音楽理論や高度な内容まで学べます。初心者から中・上級者まで歓迎!
2025年度後期前半残りのレッスン日は12月20日、来年の日程は1月10日、1月31日、2月14日、2月28日、3月14日、3月28日の予定です。
お問い合わせは神奈川県日本ユーラシア協会事務局まで。
時間:14:00~18:45の間、各45分
講師:北川 翔(バラライカ奏者、北川記念ロシア民族楽器オーケストラ主宰)
会場:横浜平和と労働会館6階会議室
11月から新たに「個人レッスン」授業を始めたお一人が入会されました。その一方、オリガ先生がアメリカサンノゼに移住されたことと、お一人からロシア語非継続で退会の連絡がありましたので、11月の退会者は2名となっています。11月末の会員数は、差し引き1名減の189人となりました。
(木佐森)
| NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会 | 2025/11/1~11/30 | ||
|---|---|---|---|
| 単位:円 | |||
| 摘 要 | 本年度当該月収入 | 前年度当該月収入 | 対前年度増減 |
| 一般会計 | 96,100 | 39,700 | 56,400 |
| 教育事業 | 376,721 | 319,700 | 57,021 |
| 一般事業 | 86,212 | 23,237 | 62,975 |
| 合 計 | 559,033 | 382,637 | 176,396 |
| 摘 要 | 本年度当該月支出 | 前年度当該月支出 | 対前年度増減 |
| 一般会計 | 577,714 | 461,418 | 116,296 |
| 教育事業 | 535,139 | 404,376 | 130,763 |
| 一般事業 | 86,976 | 19,619 | 67,357 |
| 支出合計 | 1,199,829 | 885,413 | 314,416 |
| 当該月収支 | -640,796 | -502,776 | -138,020 |
| 累計収支計 | 727,501 | 1,823,472 | -1,095,971 |
11月の収入はみなさまの頑張りで昨年より17万円多くなりましたが、支出もその分多くなっています。一般会計支出が昨年に比べ116,296円多くなっているのは、5階教室の「パイプ椅子」を16脚新調した分の6万7千円が影響したためです。1月からの収支が残り72万円と昨年に比べ100万円少なくなっています。あとひと月赤字にならないよう願うばかりです。
(木佐森)
アルメニアの都市エレヴァンに敬意を表して作られた、5年熟成のブランデーです。
アララト盆地で栽培される、アルメニア土着のカングン、ジョージア土着のルカツィテリといった品種を中心に使用しています。
アルコール度数 : 40%
酸味の強いロシア産のりんごをベースに、卵白やベリーを加えて焼いた、ロシア・ベリョフ市発祥の伝統的なリンゴ菓子。もっちりしたケーキのような食感です。
イチゴ、ブルーベリー、洋梨のロールタイプ3種入り。
賞味期限2026/9/16
一口チョコ「砂漠のキャラバン」2個、「ベーロチカ」1個セット
現在、諸事情により当協会通販サイト「うにべるま~ぐ」に出品していない商品が多数ありますが、協会事務所では原則として平日・土曜の12時~18時に購入可能です。営業時間内に事務局員が外出する場合がありますので、来所の際に確実を期する場合は事前にご一報ください。
露大企業の2/3の債務が返済困難、バイコヌール宇宙基地でISSへのロケット打上げの際発射施設が倒壊し有人ミッション継続が危ぶまれるロシアからTOP10をお送りします。今月はМУЗ-ТВの ≪Русский чарт≫です。前回発表から2ヶ月経過しただけなのに、9曲が新曲の大嵐!
10位にモヤ・ミシェルの≪ИНОГДА≫(ときどき)。
ハビブの新曲≪Шаганэ≫(シャガネ)が9位にランクイン。露の叙情詩人セルゲイ・エセーニン氏による女性への愛情と祖国への愛というモチーフが織り交ぜられた詩≪Шаганэ, ты моя Шаганэ!≫からきています。
ヨールカの新曲≪ПОНЕДЕЛЬНИК ≫(月曜日)が8位に。
7位にカラウロワの新曲≪Сто Сердец≫(100の心)。
様々なキャリアを持つ売れっ子芸能人コカの新曲≪Ты Достоин≫(君がふさわしい)が6位にランクイン。
5位にチェボチナの新曲≪Каблук≫(ハイヒール)がランクイン。
7月24日にリリースされたフィラトフ&カラスの新曲≪Party≫(パーティー)が3位にランクイン。
アルティク&アスティの新曲≪Модный Поп≫(流行のポップ)が2位にランクイン。ウクライナ・ザポリージャ出身のアルティクは露で巨万の富を稼いで外国に不動産を買ったことで、芸能界から去るのではないかという情報が丁度昨年流れました。ウクライナ情勢に関連して、徴兵逃れで海外に逃亡した10人強のアーティストの中にアルティクも含まれていて、捜索令状を発付したと報じられたそう。8月15日にリリースされ、現在のYouTube再生回数は3,298,000回。
今回首位を奪取したのは、ズィヴェルトの新曲≪Гудбай≫(グッドバイ)でした!昨年は過密スケジュールによる過労でダウンしていましたが、今年末に1TVで放映される音楽映画≪Хозяйка Нейросети≫(ニューラルネットワークの女性所有者)で、その主役を演ずることになりました。この映画には他に今をときめくアーティスト達が出演します。8月28日にリリースされ、現在のYouTube再生回数は5,514,400回。おめでとうございまーす!:-)
(МУЗ-ТВ/11月25日発表/MOPA)
画像は VK,Wiki,news.ru,dzen.ru,SHOT,rg.ru より
※全文、チャート、PV視聴はユーラシア芸能ブログでどうぞ。
これまで芸能記事を掲載していたgooブログが2025年11月に終了したため、7月よりアメブロに移転しました。過去記事も読めます。
11月3日(月) 代々木のHakuju Hallで田中正也のリサイタルを聴きました。
会場は比較的新しいホールで、内部は超モダンな斬新的なデザインで、演奏者なら是非とも使ってみたいと思うホールではないでしょうか。
しかし、新しいホールの共通の特徴である残響時間が長いライブな設計で、弦楽器には有難くとも、ピアノには残響過多で、特に使用ピアノがスタインウェイとあっては豊かな響きと多彩な音色が損なわれていたと感じました。
それではコンサートに戻りましょうか。
当日のプログラムは、今までの田中正也とは大きく変わっておりバッハに始まりショパン、チャイコフスキー、休憩をはさんでモーツアルト、そしてリストで終わるもので、なんと得意のロシアの作曲家はチャイコフスキーのみという少し驚いたプログラムでした。
最初のバッハの作品は誰もが知っている?「主よ 人の望みの喜びよ」です。彼の演奏は、若手・中堅のピアニストの例にもれず現代的なもので、少し肩に力が入っているかなと聴くことができました。もっとバッハの作品を取り上げて経験を積んでほしい。
彼はショパンも得意ですが、今日の3曲は幻想即興曲、4曲あるバラードのうちポーランドの詩人の作品(オンディーヌ)にインスピレーションを得て書かれた第3番、そしてエチュードの「革命」という聴きごたえのあるものです。
聴きなれた「幻想即興曲」は、彼のテクニックと解釈がマッチして聴きごたえのある満足感いっぱいのものでした。
バラードを聴いた瞬間彼のショパンが一歩も二歩も成長したことが実感できました。他の3曲のバラードも聞いてみたい。特に大好きな第1番をどう弾いてくれるか、是非プログラムに載せてほしい。3曲目のエチュード「革命」も聴きなれた作品です。スタインウエイの性能とも相まってテクニックも含め十分満足しました。
前半の最後は、チャイコフスキーの3大バレエの一つである「くるみ割り人形」を、私の大好きなピアニストで指揮者・作曲家でもあるプレトニョフが編曲したものです。この作品は彼が優勝したチャイコフスキーコンクールのために編曲したもので、プレトニョフのリサイタルでも弾いており、録音もしています。
曲は、マーチ・金平糖の精の踊り・タランテラ・間奏曲・トレパック・中国の踊り・アンダンテ マエストーソの7曲です。この中で特によかったのは間奏曲・トレパック・アンダンテ マエストーソでした。
編曲が素晴らしいのか、オケで聴くより聴きごたえのある作品がありました。
休憩を挟んで後半はモーツァルトで始まります。「きらきら星変奏曲」は、ピアノの発表会でよく弾かれる曲ですが、さすがに田中正也の手にかかるとモーツァルトの天才が聴こえてきます。
続いてリストの唯一のピアノソナタと、田中正也のアンコールの定番「ラ・カンパネラ」でコンサートを締めくくります。
リストがソナタを1曲しか書かなかったのは不思議ですが、この大作をプログラムに入れた彼の思いを重く受け止めるように姿勢を正して聞かせてもらいました。ラフマニノフやプロコフィエフと並んで彼の好きなリストをピアノの性能を120パーセント出してソナタを弾き終えました、ブラボー?
最後の「ラ・カンパネラ」は、アンコールの時弾いてくれる曲より引き締まった佇まいに感じました。先入観だとは思いますが。
アンコールの曲は何だろうと拍手していましたが、プロコフィエフの「ハープ」とシューマンの誰もが大好きな「トロイメライ」で共に素晴らしい演奏でした、大満足?
(金子)
今年の東京フィルメックス映画祭では、アジアをはじめ世界各国からコンペティション部門10作品、特別招待作品7作品、そのほか11作品が特集上映された。
ユーラシア関係諸国では、ジョージアから「枯葉」がコンペティション部門に出品され、スペシャル・メンション賞、学生審査員賞を受賞した。
「枯葉」(英語題:Dry Leaf、アレクサンドレ・コベリゼ監督、独=ジョージア、2025年)は、今どき珍しく2003年製のソニーエリクソンの携帯で撮影された作品。その映像はアナログのビデオカメラで撮られたような目の粗さで、一瞬観る者を驚かせる。一方、音楽や音響は相反するほどクリアで、繰り返し現れるインストルメンタルのメロディが印象的。ローファイな映像とハイファイな音のギャップに輪をかけて、186分という長尺で二部構成となっていた。
とはいえ、ストーリーはいたってシンプルだ。スポーツ写真家リサが手紙を置いて行方不明に。彼女はジョージア国内のサッカー場を取材して回っていたが、寄稿先の雑誌編集部も所在を告げずにいなくなったのだ。心配したリサの父イラクリは、リサの同僚のレヴァニとともに、国内のサッカー場を探して回る自動車旅に出る。
不思議なことに、レヴァンの姿は見えず声しか聞こえない。二人は野生動物が出没するサッカー場や、すでに閉鎖されゴールの跡だけ残るような場所を一つ一つ訪ねて回る。ある時、陶芸店の女主人から渡されたリサの手紙で、ようやく彼女の所在がわかるのだが…。父と娘の葛藤とも、自分探しの旅とも、あるいは消えゆく古き良きジョージアそのものへのオマージュのようにもとれる内容だった。
上映後のQ&Aでは、音楽と音響を担当し、監督の兄弟でもあるギオルギ・コベリゼ氏が登壇。当初この作品は5時間の作品として仕上がっていたが、監督の母(家族ぐるみで映画を作っている)が、長すぎると進言したため泣く泣く3時間弱にまでカットしたとのこと。
また古い携帯での撮影の意図について、大がかりなカメラクルーでの撮影では、撮られる側が身構えてしまい自然な姿が撮れないこと、クリアすぎる映像には事物の余計なディテールまで撮ってしまうことを避けたかったという理由を挙げていた。結果として、このローファイな映像が「絵画的」「独創的」と評価され、受賞につながった。
最優秀賞は「サボテンの実」(ローハン・パラシュラム・カナワデ監督、印=英=カナダ)が獲得。
(文・Q&A写真:滝沢 三佐子)
12月20日~(東京・ユーロスペース)、2026年2月7日~20日(横浜シネマリン)他
第3回目になる中央アジア今昔映画祭、今回はウズベキスタン特集! あの名作「UFO少年アブドラジャン」をはじめ、日本初公開作品計6本。詳しくは同封チラシにて。
1985年ショパンピアノコンクールの覇者、スタニスラフ・ブーニン。日本でも絶大な人気を誇った彼が2013年、突然舞台から姿を消したのはなぜなのか。苦悩と葛藤を乗り越えた彼の全貌が明らかにされるドキュメンタリー。
2026年2月20日より全国公開、横浜はkinocinema 横浜みなとみらいにて。
11月12日 於:新宿・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
「狩場の悲劇」はチェーホフ24歳ごろの長編小説で、アガサ・クリスティーに先駆けること40年という「語り手が犯人」というスタイルの恋愛サスペンス。四大戯曲と喜劇短編ばかりではないチェーホフのミステリ作家としての魅力が、ついに永井愛さんによる脚本・演出で舞台化された。
編集者の「私」の手元にある元予審判事セルゲイからの持ち込み原稿。持ち込まれて3か月、セルゲイが掲載の可否を聞きにやってきた。追い返そうとしているうちにセルゲイが勝手にストーリーを再現し始め、「私」はたちまち傍観者に。
セルゲイの友人伯爵が、ペテルブルグから2年ぶりに帰郷した。セルゲイの音信不通を責め自邸宅に呼び出す。広大な伯爵の庭園で、赤い服を着た庭師の娘オーレニカに出会い、一瞬で彼女と魅かれあうセルゲイ。しかしオーレニカは金のために、親子ほど年の離れた伯爵家の執事ウルベーニンと結婚する。思いもよらない幸運に喜ぶウルベーニンだったが、オーレニカはセルゲイとあいびきを重ねる。あっという間に彼女は人が変わったように金遣いが荒くなり伯爵ともねんごろに。セルゲイとウルベーニンは苦悩する。セルゲイの元恋人ナージェニカと伯爵の婚約祝いに狩りが催されたその日、伯爵がペテルブルグ結婚していたポーランド人の妻が乗り込んできて大騒ぎに。その最中、オーレニカが何者かに殺害される。そして、夫のウルベーニンが犯人として捕らえられ、セルゲイが予審判事として事件を担当するのだが…。
劇中劇であるところの物語の再現に「私」がチャチャを入れ、帝政ロシアの社会状況などの解説が入るところが楽しい。複雑な身分関係や愛憎関係がすんなりとわかるように、台詞にも工夫がこらしてあり、原作の冗長な恋のさや当てがかなり整理されている。そしてオーレニカの変貌は、「三人姉妹」のナターシャを思わせるほど激しい。
「私」が真犯人を言い当てたあと、登場人物たちがぞろぞろと出てきて、こんな物語を書いたチェーホフに勝手な感想を言い合う場面は楽しく、さすが二兎社の遊び心だと思った。そしてチェーホフが自分の戯曲のいろいろな場面で書いている「やがて来る未来」への希望がこんなにも心を打つ台詞になるとは、思いもよらない舞台だった。
(文:滝沢 三佐子/撮影:本間伸彦)
11月12日 於:KAAT 神奈川芸術劇場
チェーホフの初期作品でもある短編喜劇は、“チェーホフ入門者向け”や“四大戯曲だけでなく、こんな作品もあるんだぞ”的なステージでよく取り上げられる。今回取り上げられた「熊」「結婚申込」「煙草の害について」「余儀なく悲劇役者」もそうした意図かどうか不明だが、4作のオムニバス上演はベケットの「ゴドーを待ちながら」という籠の中に放り込まれて、さらに不条理さを増していた。
舞台の発端は男女6人がどこかの広場にたむろっている場面から。彼らは“アントン・チェーホフ”というロシア人の男を当てもなく待っている。待ちくたびれたときに突如タンスの中から男が出現。男は自分のことを「ゴドー」と名乗った。がっかりした6人の男女を見て、彼はチェーホフになる努力を約束するのだった。
そこで展開されるのが、前述の4作の喜劇だ。いずれも原作そのままではなく日本風に翻案されている。「熊」では、石垣島の材木商が未亡人の居宅に亡夫の借金を取り立てにやってくる。「結婚申込」では、柿の木がどこの家のものかで恋人どうしが言い争う。「煙草の害について」に登場する演台の男はタワシ職人。親類縁者の記念日が来るたびにプレゼントを贈らねばならない親友の愚痴がコント風の笑いを呼ぶ。
ときに散りばめられる「三人姉妹」や「桜の園」の台詞がパロディになっている。しかし、4つのチェーホフ作品だけでは、ゴドーはチェーホフになり切ることができない。ついにチェーホフに会うためにモスクワへ行こうと言い始めるのだが…。
翻案であっても笑いのツボはしっかり押さえられていて、そう来たかと思わせられる場面多数。残念なのは、開幕時に戦時歌謡「カチューシャ」がかかってしまったことだ。翻案であっても、このあたりの考証は必要ではないかと思った。
(文:滝沢 三佐子/撮影:平林岳志/提供:まつもと市民芸術館)
ムルマンスク州は12月初旬から1日中日が昇らない「極夜シーズン」に突入します。期間と日数は各地の緯度経度に寄り、北に行くほど早く突入し、その期間は長くなります。極夜シーズン中は正午でも薄暗いですが、その分暗い時間も長くなり、条件がよければオーロラ観望のチャンスにもなります。
そのような長い暗い期間、ムルマンチャーネ(=ムルマンスクの人々)はどう過ごすのでしょう?ムルマンチャーネは、心身共に病んでしまわないように、工夫します。先ずは屋内の照明を明るくしたり、服やインテリアに明るい色を取り入れたりして、気分を明るくしています。外に出ると、眩いイルミネーションと雪景色が作るコントラストで、幻想的な気分になります。生活リズムが崩れないように、就寝・起床時刻と睡眠時間を変えないスケジュールを守ります。バランスの取れた食事を摂り、温かいスープ、フルーツドリンク、ハーブティーを飲み、体を温めます。そして運動もします。市内にはスポーツジムもあり、健康づくりに通っている社会人も多くいます。また積極的にイベントに参加したり、友人と集まったり、趣味を楽しんだりします。ムルマンスク市では、秋~冬期にかけてコンサート、展覧会、フェスティバルなど催事が多く開催され、多くの市民が参加します。
このように極夜シーズンに努めた後迎える太陽には、格別なものがあります。ムルマンスク州の多くの町では、日本の皆さんのように1月1日に初日の出は見られません。政令都市ムルマンスク市では2026年は12月2日から極夜開始、1月11日が初日の出です。初日の出の日には太陽は46分しか顔を出しません。実に40日間太陽が拝めないので、初日の出の日はソルネーチナヤ山(Горка Солнечная)まで行くシャトルバスが運行され、多くの市民が駆けつけてご来光を拝みます。
貴方も一度足を運んで、極夜シーズンを体験してみませんか?
神奈川県日本ユーラシア協会では2026年8月11日~15日の開催に向けて、ムルマンスク旅行を計画しております。そして、2026年の年末年始開催も検討中。詳細は、追ってお知らせします。
<参考> Wikipedia, https://www.tv21.ru/
(福島 留美/ムルマンスク在住)
「日本とユーラシア」神奈川県版は会員みんなで作る機関紙です。ユーラシア(旧ソ連地域)関連の投稿をお待ちしています。
催し物の感想、旅行記、講評、写真、絵などさまざまなジャンルの投稿を歓迎します。
作品は自分のオリジナルか著作権者の許可を得たものに限ります。
デジタル画像はテキストファイルに貼りつけず、別ファイルでお送りください。
また、ペンネームや注意事項があればお書き添えください。毎月末締切、翌月15日頃に発行見込み。
※投稿記事は誹謗中傷や公序良俗に反するもの以外ほぼ原文のまま掲載していますが、必ずしも協会としての見解を反映するものではありません。