12月30日は羽田を出発し、北京経由でモスクワ(17:40)着。イズマイロボのホテル泊。
12月31日大晦日は、午前中はイズマイロボの市場でお買い物。午後、赤の広場などモスクワの中心部を散策。夜、サーカスを鑑賞。(ボリショイのくるみ割りに行きたいのですが、当日はプレミア価格となるので断念)12時に近づいたら赤の広場に人込みを押し分けて行き、クレムリンの大時計の鐘の音と花火で年越。終夜運転の地下鉄でホテルに帰ります。
1月1日は、早朝にシェレメチェボ空港へ、国内線でムルマンスクへ(12:15)、ホテルで休息後市内見学。
1月2日は、オーロラ鑑賞絶好地テリベルカ村へ。オーロラを待ちながら史跡見学
1月3日は、オーロラを待ちながら、トナカイに餌やり、犬ぞり体験、その他。
1月4日は、モスクワ、北京経由で羽田(1月5日14:25着)
費用は、羽田-モスクワ往復20万円(含む燃油サーチャージ7万円)モスクワームルマンスク往復9万、ホテル代計10万円、オーロラ対応費7万円プラス食事代で計50万円ぐらいを想定しています。みなさまご一緒にいきましょう!
旅行の詳細はチラシ画像をクリックしてごらんください。
参加お申し込み締め切りは10月4日(日)、旅行説明会は同日18:00よりオンライン(Zoom)で行います。
ムルマンスクから当協会理事の福島さんもリモートで出席します。ムルマンスクの冬の服装、オーロラの見どころが聞けます。
ご連絡をお待ちしています。
8月23日(日)日本時間18時からロシア語日本語交流会がZoomで開催されました。参加者は日本人8名、ロシア人6名で、テーマは「私の大切な人」または「私の町の有名人」した。
先ず始めに、洗礼名がソフィアの鈴村さんが自己紹介。板垣さんは、遠く離れたところに住んでいる仲のいい40年来の旧友女性について。高橋さんは、学生時代の同期であり現在は言語学者であり自分のロシア語の先生になってくれている男性について。柴田さんは「町の有名人」の題でストイックな絵画人生を送った葛飾北斎画伯について語り、世界的にも有名な作品「神奈川沖浪裏」が構図が良くお気に入りとか。田中さんは、同郷出身の軍人塩見少尉について語りました。滝沢さんは、今は亡き御両親について語りました。伊藤さんは同郷出身で元サッカー日本女子代表の丸山桂里奈さんを挙げ、FIFAワールドカップ2011で日本を初優勝に導いたこと、自身も彼女と同じ地元サッカークラブで紅一点で練習していたので「第2の丸山」とメディア取材されたと語りました。
ムルマンスク側からはソフィアさんが、「人」ではないけどABITO経由で買った2歳のオス猫のことを語り、当時大好きだった日本のビジュアル系ロックバンドBACK-TICKのVoの名前からアツシ君と名づけたそう。ステパンさんは病床のとき観た仮面ライダークウガを演じたオダギリジョーさんで、彼の「大丈夫」で救われたとのこと。私は、日本とCIS諸国との架け橋として交流し続けている皆様が何より大切と力説。
ウリヤノフス側からオクサーナさんは、音楽学校のときの師匠について語り、有難い教えを受け、コロナ前まで彼とトリオでよく歌ったそう。
サマラ側からミハイルさんは、2歳のとき難聴だった自分を手術で救ってくれた医者達のこと。ラムジアさんは、ソ連時代で活躍したロケット工学の父・宇宙開発の祖であるコロリョフ・セルゲイ氏についてで、彼はサマラが故郷ではないけど何度か訪れ、地元の空港の名称にも成る程縁があると語りました。
ロストフ側からセミョーンさんは、極真空手の師範であり大会で審判もするお父様について語りました。
会の最後には、大学などの学術専門機関で学んでいない日本語学習者を対象とした、オンライン日本語コンクールの予告がなされました。10月25日(日)16:00から開催される予定です。詳しくはお問い合わせください。
貴重なお話しをお聞かせくださり、誠にありがとうございました。
(福島)
神奈川の旅行行事として、2018年・2019年にサハリン旅行を行いました。そのサハリン=樺太の悲劇を鑑賞しました。
1945年8月8日に中立条約を破棄してソ連侵攻。この事実は友好運動上、汚点であると言われています。しかし、これは米ソの密約=ヤルタ会談で決定していたことです。だから、先制攻撃はソ連と認識しています。ところが、このDVDで衝撃的な事実を知りました。恵須取(えすとる・現ウグレゴルスク)に上陸したソ連軍に先制攻撃をしたのは300人の義勇軍(一般市民で構成された戦闘部隊)だったのです。衝撃の新事実でした。また、涙を抑えられない事実もありました。中学校教員が自決前に家族6人を斬殺したのです。「生きて虜囚の辱めを受けず」という『戦陣訓』の呪縛のために……。さらに、北のひめゆりと言われる真岡(現ホルムスク)の電話交換手の自決。上記は全て、軍隊ではなく一般市民です。
戦争は軍人よりも市民の悲劇が大きいということを認識した鑑賞会でした。
(関戸)
2026年10月に新学期が開講します。初心者向けの「入門」のほか、「ロシア語で伝える日本文化」、「ネイティブと学ぶロシア語会話」クラスも新規開講予定。
初級・中級・準上級・会話・演劇の各クラスへの編入や見学も歓迎します。ぜひお気軽にお問い合わせください。
講座の詳細は横浜ロシア語センターのホームページでごらんいただけます。
2026年10月からの横浜ロシア語センター第145期開講に先立ち、初めて学ぶ方のための入門体験講座を行います。本講座の雰囲気を味わってみてください。
●13:00~13:45ロシア語入門体験1 講師:大山麻稀子(土曜入門クラス担当)
●14:00~14:45ロシア語入門体験2 講師:織田桂子(火曜入門クラス担当)
●15:00~15:45ウクライナ語入門体験 講師:ジェルーリ・ラリーサ(入門クラス担当、日時応相談)
講座の詳細は横浜ロシア語センターのホームページでごらんいただけます。
2022年から横浜ロシア語センターの講師陣が制作してきたロシア語学習動画シリーズ「ロシア語会話スピードマスター」のビジネス編最終章がセンターのYouTubeチャンネルへ配信されました。
ラストは、華やかな契約調印式とバンケットです。会社の社長も登場し、社を代表して行う挨拶や祝辞など、公の場で使われる丁寧で改まったロシア語表現を学ぶことができます。
楽しく自然なロシア語会話や、ビジネスシーンで用いられるやり取りをマスターしたい人には、必見の学習動画シリーズ! ぜひご視聴ください。
8. 契約調印式並びにバンケット
Церемония подписания контракта и банкет(BGMあり)
(同 BGMなし)
声の出演:ヴァシーリー・キスロフ、五十嵐大貴、五十嵐ヴァレリヤ、大山麻稀子
脚本:竪山洋子、五十嵐ヴァレリヤ
編集:大山麻稀子
制作:横浜ロシア語センター
残念ながら、制作を始めた頃に思い描いていた「ロシア語を用いてのビジネス」は、戦争が始まってしまったために、遠いものになってしまいました。
それでも、ロシア語が人と人をつないでいくことを願い、この学習動画が横浜ロシア語センターの発展につながっていくことを願っています。
(大山)
当センター受講生の皆様には、平素より大変お世話になっております。
さて、当センターでは2026年10月期(第145期)より、入学金・受講料等の料金を改定することになりました。
巷では食料品や日用品の値上げが続き、日々の生活にも影響が出ています。
当センターでもこれまで可能な限り、現行料金の維持に努めてきましたが、郵便料金の値上げや諸費用の高騰により、経営が非常に苦しくなってきています。講師料もここ10年ほど賃上げすることもできずにいます。
そのため、やむを得ず入学金と受講料を従来の1割ほど値上げさせていただきます。新料金は受講生の皆様に配布・送付した資料、およびHP掲載の通りです。
また、来年2027年の4月期より、対面授業クラスとリモート授業クラスの料金を同一にし、現行のリモート授業料を廃止させていただきたいと思います。
厳しい状況ですが、何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます。
(事務局)
Всех желающих изучать японский язык мы приглашаем на индивидуальные курсы японского языка при обществе ≪Япония-Евразия≫ префектуры Канагава.
Наши курсы ориентированы в первую очередь на русскоговорящих, проживающих в Японии, поэтому большинство наших преподавателей владеют русским языком на высоком уровне. Возможны аудиторные и онлайн-уроки. Мы внимательно выслушаем Ваши пожелания и подберём оптимальную учебную программу.
За справкой обращайтесь по электронному адресу contact@kanagawa-eurasia.org или в офис общества ≪Япония-Евразия≫ префектуры Канагава (просьба заранее сообщить о своём визите по электронной почте).
主にユーラシア(旧ソ連)諸国出身のロシア語を母語とする方を対象としています。文字や文法から日本での生活に必要な日常会話、日本語能力検定試験対策まで、それぞれの目的やレベルに合わせて個人レッスンで丁寧にお教えします。
時間は平日の昼間でご相談に応じます。対面・オンラインの選択も可能です。
ロシア語版ホームページもありますので、学習希望者にぜひご紹介ください。
毎月原則2回、横浜平和と労働会館6階会議室で土曜日に開講中。
奏法の基本から音楽理論や高度な内容まで学べます。初心者から中・上級者まで歓迎!
2026年度前期残りのレッスン予定は9月19日です。10月以降の予定は追ってお知らせします。
※9月13日(日)は北川翔門下生発表会
お問い合わせは神奈川県日本ユーラシア協会事務局まで。
時間:14:00~18:45の間、各45分
講師:北川 翔(バラライカ奏者、北川記念ロシア民族楽器オーケストラ主宰)
会場:横浜平和と労働会館6階会議室
県協会も横浜ロシア語センターも夏休み(8月2日~16日)に入り、酷暑の中、平穏に過ぎていきました。1月のヨールカ祭で入会された方が、7月に事務所に来られて「8月で退会する」と言われましたので、退会者1名となり、8月末現在の会員数は184名となっています。
(木佐森)
| NPO法人神奈川県日本ユーラシア協会 | 2026/8/1~8/31 | ||
|---|---|---|---|
| 単位:円 | |||
| 摘 要 | 本年度当該月収入 | 前年度当該月収入 | 対前年度増減 |
| 一般会計 | 64,800 | 85,478 | -20,678 |
| 教育事業 | 171,220 | 491,950 | -320,730 |
| 一般事業 | 16,200 | 40,180 | -23,980 |
| 合 計 | 252,220 | 617,608 | -365,388 |
| 摘 要 | 本年度当該月支出 | 前年度当該月支出 | 対前年度増減 |
| 一般会計 | 567,351 | 408,115 | 159,236 |
| 教育事業 | 383,530 | 303,380 | 80,150 |
| 一般事業 | 0 | 0 | 0 |
| 支出合計 | 950,881 | 711,495 | 239,386 |
| 当該月収支 | -698,661 | -93,887 | -604,774 |
| 累計収支計 | -1,053,832 | -981,845 | -71,987 |
昨年に比べ、教育事業収入(授業料)が32万円も少なくなっています。内容を比べてみると、昨年は8月で、次期講座(143期)の授業料が何件か払い込まれていました。それと、個人レッスンは行われているのですが、授業料が「お得プラン」でまとめて支払われているので、そのしわ寄せが8月に出たのでしょうか。
支出では、一般会計支出が昨年に比べ15万円多くなっているのは、本部会費(3ヶ月分16万円)を8月に支払ったことによります。1月からの累計収支では、昨年よりマイナスが7万円が多くなっています。次期145期(10月)から授業料を値上げしたので、今後の収支状況がどうなるのか疑心暗鬼です。
(木佐森)
突然のお知らせとなりますが、当協会通販サイト「うにべるま~ぐ」は、諸般の事情により、2026年8月27日をもって休止させていただくことになりました。
今後の物販は当面、桜木町の事務所(店頭)のみで行うことになる見込みです。
一部の取り扱い商品については、本紙およびWeb版「お勧め商品」欄(※不定期掲載)でも紹介予定です。
商品によっては配送が可能な場合もありますので、ご希望の方はEメールにてお問い合わせください。
宛先:u-mag@rosiago.org
通信販売の再開については、今後の検討課題とさせていただきます。
2003年6月1日に協会スタッフ自作のプログラムで開店し、2009年に「おちゃのこネット」に移転して17年。
長らくのご愛顧、誠にありがとうございました。皆様に心より御礼申し上げます。
(事務局)
今月は休載いたします。
2大Eコマース、WildberriesとOzonの巨大物流倉庫が連日のドローン攻撃により一瞬で灰に。またオイルショック第2波が起き、国民生活にも大きな影響が出ているロシアから、TOP10をお送りします。今月もМуз-твの ≪Русский чарт≫ です。10曲中5曲が新曲!
ブーゾワの≪Раненые Раны≫(傷ついた傷)が10位にランクイン。様々なアーティストに歌わせる著名作詞家グツェリエフ氏のプロジェクトの1つとしてリリースされた作品。6月19日にリリースされ、現在のYouTube再生回数は5,201,400回。
ウクライナ・ドネツク州出身、35歳の女優&ブロガーであるネムチェンコの≪По городам≫(町々を歩いて)が9位にランクイン。新曲は世界やロシア各地を旅する自由な歌。6月10日にリリースされ、現在のYouTube再生回数は1,049,700回。
ドミトリエンコの≪Недоступна≫(届かない)が6位にランクイン。昨年、≪Шёлк≫は露の公式ストリーミングチャートで1位を獲得、Yandex Musicでも年間最優秀アーティストに選出。また交際中のペレシルドとのデュエット曲≪Силуэт≫もストリーミング記録を更新し、「2025年最も期待されるリリース」に選ばれました。7月10日にリリースされ、現在のYouTube再生回数は314,800回。
ホリーフレームの≪Любочка≫(リューボチカ)が3位にランクイン。本曲は90年代から活動しているロックグループМаша и Медведьをトリビュートしてリリース。実はこの作品、ソ連時代に活動した有名な児童文学作家アグニヤ・バルトの作品≪Кто не знает Любочку≫をモチーフにしたものです。作品もメロディも平易かつ特徴的であり、耳に残ることでしょう。6月19日にリリースされ、現在のYouTube再生回数は81,210回。
バイ・インディア&ハチョ&モトの≪Шадэ≫(シャーデー)が2位にランクイン。バイ・インディアはソチ生まれのR&Bシンガー。新曲のタイトル「シャーデー」とは英国の女性Vo且つその彼女が率いるソウル&ジャズ系統のポップスバンドで、時代を越えて世界的に高い評価を得ています。そんな彼女らに憧憬と敬意を持ち、米国飲料会社のCocaCola社の後継Добрая Кола社とタイアップしCF曲を制作。作品は彼女のバンドを意識しているのか、平易でノリのいいレゲエです。6月30日にリリースされ、現在のYouTube再生回数は35,157,000回。
首位を奪取したのは、クリードとアルティク・アスティのコラボ曲≪Karma≫(カルマ)。クリードは今週6位にランクインしているドミトリエンコの元恋人、サーシャ・アイスを最近擁護し赤いバラの花束と「二度と、あなたを傷つける偽善者に出会うことがないように願っています。幸せになってください」という意味深メッセージを送ったとか。アルティク・アスティを背負って活動中のセヴィリは、交際していたTONIと昨年結婚しました。4月27日リリースされ、現在のYouTube再生回数は4,521,000回。おめでとうございまーす!:-)
(МУЗ-ТВ/8月25日発表/MOPA)
画像は VK, Wiki, Stapro.ru より
※全文、チャート、PV視聴はユーラシア芸能ブログでどうぞ。
2025年7月よりアメブロに移転しました。過去記事も読めます。
(原題:冰封的記憶、コー・ビンスン(許明淳)監督作品、2025年、台湾)
原題を日本語訳すると「凍てついた記憶」となる。これは第二次世界大戦後、シベリアに抑留された台湾出身元日本兵らの証言とその記録である。その意味するところは、作品を観ていただければわかるが、これまで表に出てこなかった外国籍抑留者と彼らの祖国と日本の関係、生還してもシベリアでの経験を口に出せず、文字通り凍ったように封印してきた彼らの背景と生きざまに迫るものだ。
戦時中、日本の植民地であった台湾からおよそ20万人の台湾人が日本兵として動員された。そのうちの一部は終戦後にソ連軍の捕虜となった。彼らは日本人の捕虜同様、シベリアやモンゴルの収容所で厳しい生活を送りながら鉄道建設や鉱山開発などに従事した。しかし生還者の中にどれだけの台湾・朝鮮半島出身者がいたのか今も明らかではない。召集時に日本名が用いられ、戦後日本国籍が失効し出自があいまいにさせられてきた。さらに東西冷戦という国際情勢も影響した。帰国後も当局から監視され、家族にさえシベリア抑留の過去を告げることができない。反共教育を受けてきた子や孫の世代とのジェネレーションギャップは大きく、孤独のまま80年を過ごしてきたのだ。
監督は「なぜ、戦争のことを語らなかったのか。なぜ、帰還後も苦しみ続けていたのか」という問いを抱え、シベリア鉄道に乗り、彼らの帰還までの道のりを辿っていく。
本作の中では3名の台湾出身者、横浜市在住の呉正男氏(1927~)、許敏信氏(1921~2000)、陳以文氏(1927~2012)がフォーカスされる。3名とも日本の教育を受けた“軍国少年”として育ち、日本人として参戦した。
呉さんは毎年8月23日のシベリア抑留者追悼式典に参列しており、自身のシベリア抑留体験を冗談も交えながらも力強く語ってくれる。許さん、陳さんはすでに故人であるため、遺族と残された日記や手紙などから、抑留された事実を語らなかった理由を推し量る。
封印された氷のような記憶がじわじわとよみがえるとき、そこに浮かび上がるのは、日本の植民地政策によるアイデンティティの危機、東西冷戦が親子3代に与えた大きな影響だ。帝国主義や植民地政策といった戦争の種が、人々を容赦なく巻き込んで、被害と加害の烙印を押し放置する。そうした悲劇の構図が1世紀近くも続いているのだ。
シベリア抑留問題は、日本人だけの問題ではない。風化が迫る悲劇の根源を、この作品を通じて広く知ってもらいたい。
9月5日よりシアター・イメージフォーラム、横浜シネマリンほか全国順次公開
(文:滝沢 三佐子/写真(C)多面向影像工作室)
9月6日 於:横浜シネマリン
本作に出演した横浜在住の元台湾人シベリア抑留者・呉正男さんと、許明淳監督がトークショーに登壇。豪雨にもかかわらず会場は超満員となった。
呉さんのユーモアあふれるお話に会場からは時おり笑いも。これまで知られていなかった台湾籍シベリア抑留者の実態と、戦後の世代間における認識の違い、台湾人のもつアイデンティティ不安にもっと関心を持ってもらうきっかけとなればという監督や配給関係者の期待が込められた舞台挨拶となった。
横浜シネマリンでは9月25日まで上映。
(文・撮影:滝沢 三佐子)
(原題:Mr. Nobody Against Putin、パヴェル・タランキン、デヴィッド・ボレンスタイン監督作品、デンマーク=チェコ、2025年)
愛国教育と聞いて真っ先に思い出すのは、2020年に制作されたロシア映画『ヘイ!ティーチャーズ!』。希望に満ちた新人教師らは、赴任した学校で画一的教育をするように“指導”され、ロシアの教育システムに疑問を抱いていくドキュメンタリーだ。あれから6年、コロナ禍やウクライナ侵攻を経て、ロシアの教育はついにここまで来たかを端的に示すのが本作だ。
ウラル山脈の銅山採掘が主力産業の町カラバシュ。ひどい空気汚染のせいで“世界で最も汚染された場所の一つ”とユネスコに認定された町だ。ここの初等中等学校で働くパーシャは、学校のイベント企画および記録担当者として働いている。父は亡くなり、彼の母も同じ学校で図書館司書として働いている。学校は彼にとって家そのもの。自由な教育を体現する彼は生徒たちからも慕われており、自分の執務室はオープンスペースとして多くの生徒が自由に出入りしていた。
2022年2月23日、プーチン大統領による「特別軍事作戦」の発動により、学校の様子が変わっていく。毎朝、国旗掲揚と行進が行われ、教師たちは“非ナチ化”や“経済制裁”について講義しなければならなくなった。スターリンやベリヤといった独裁者を信奉する歴史教師アブトゥマノフは、生徒たちに特別軍事教育を支持するための授業を始めた。戦争を美化する“愛国授業”の記録を強要されたパーシャは、プロパガンダの片棒を担いでいることに苦悩する。クビを恐れた教師たち、弾圧を恐れた保護者たちは愛国教育を支持する側に回っていく。
そうこうしているうちに、パーシャの同級生や卒業生が次々に徴兵され戦死者も。アブトゥマノフは最優秀教師として顕彰、ワグネルの傭兵たちが学校で生徒たちに軍事訓練を施し始めた。「国家反逆罪」が成立し、パーシャの周辺も危険な雰囲気が漂う。彼は国外へ撮影した「愛国教育」の映像を持ち出すことを決意する。
国家圧力にユーモアをもって対峙してきたパーシャだが、悲壮な決意をもって国を離れる。最後に母と交わした会話には、映画『クイーンダム/誕生』の主人公が家族に別れの挨拶を交わすときと共通するものがある。本当の愛国とは何かを考えさせられると同時に、ロシアはどうなってしまうのかという不安感がますます大きくなる。
日本では戦時中に多くの学徒動員を出したことを反省し、子どもたちを戦場に送らないという教師たちの言葉を耳にするが、実際にロシアのような状況に陥ってしまえば、巨大な圧力になすすべもなくなることが改めて認識させられる。そして前線で死んでいくのは大都市の青年ではなく、地方の若者であることも見逃せない。
本作は、映像作家や撮影された生徒たちの安全のため、製作陣から安全に関するステートメントが発表されている。そうした施策をするしか個々人の安全が保障されないとは、なんという世界が到来したことだろうか。いかなる国も政権も目的のために、教育がどう変えられていくかということを肌で感じるために、ぜひ観てもらいたい作品だ。
10月3日(土)シアター・イメージフォーラム、横浜シネマリンほか全国順次公開
(文:滝沢 三佐子/(C)2025 made in copenhagen Aps,Pink Productions s.r.o.)
7月23日 於:神奈川県立劇場
京都を拠点に活動する劇団・地点が、また神奈川県立劇場に戻ってきた。今回の上演作品はミハイル・ブルガーコフの「巨匠とマルガリータ」。地点の代表であり、演出をつとめる三浦基氏によって、今回も視覚と聴覚で攻める舞台が現れた。
舞台上にはたくさんの原稿とおぼしき紙が縦横につなげられた“幕”がたなびく。登場人物たちは幕の向こうでシルエットとなったり、幕の後ろから登場人物が現れたりして、時空を縦横無尽に飛び歩くような効果を感じる。さらにブルガーコフについての基本情報と「巨匠とマルガリータ」の概要を投影。本舞台では小説でおなじみの場面、たとえばアンヌーシカがこぼした油でベルリオーズが轢死するエピソードや、悪魔ヴォランドの一味がモスクワで人々を大パニックに陥れる事件も描かれない。
詩人のイワンが入れられた精神病院で“巨匠”と出会い、彼の愛人マルガリータが悪魔と取引をして舞踏会を主催する場面、そして“巨匠”の作品の登場人物であるヨシュア(キリスト)とピラトゥス総督、ヨシュアの弟子マタイによる神の存在についての問答から始まる。三つの時間と空間が次元を超えて絡み合い、空間現代のミニマルな音楽を中心にぐるぐると三つ巴の様相を帯びていく。そのプロセスは、単にストーリーを追うものとは違う狂気をはらむ。
今回は登場人物のアクションが元気だ。常にダンスのステップを踏むように身をくねらせながらセリフを語る。とりわけマルガリータは、1950年代のティーンがタイムスリップしたようないでたち。愛人との別離に苦悩するマルガリータという雰囲気はない。
また、捕らえられて両手を縛られたポーズのヨシュア(いわゆるイエス=キリストだが女優が演じている)も、身をよじるようなアクションが官能的。同時に、登場人物たちは「ひゅっ」「にゃっ」「へっ」という合いの手のような発声をする。これがまるで合いの手のように聞こえる。衣装も原色を使った若者の服装で、黒猫のベゲモートだけが、猫らしい衣装を着けている。ブルガーという、ブルガーコフをイメージする架空の登場人物に狂言回しのような役割が与えられており、戯曲にコメディ的要素が持ち込まれる。
今回気づいたのは、この劇団特有の言葉のイントネーションを変えた発声が少なく、戯曲のダイアローグが聞き取りやすかった。
“巨匠”が書き溜めた原稿が灰燼から復活すると、2000年の間苦悩してきたピラトゥスが解放され、マルガリータは巨匠と再会してアルバート街の地下室へと戻っていく。屈折したハッピーエンドと元気のいい演出、深淵なテーマがポップアートと化した「巨匠とマルガリータ」は斬新という言葉を陳腐なものにするだろう。
(文:滝沢 三佐子/撮影:松見 拓也)
本年、全国版機関紙「日本とユーラシア」の新春対談に登場された、馬場タチヤーナさんを覚えていますか。
ロシア語講師や料理研究家等々の幅広い場面で活躍中の彼女が執筆した、ロシア料理レシピ掲載誌を寄贈しました。
紅緑2色のボルシチやピロシキ、ロシア風保存食の作り方(ほぼ全て日本で購入可能な食材利用です)の説明。
また、メインの献立のみならず、デザートについてもレシピが掲載されています。
ご興味がお有りの方は、是非協会5Fの書棚にてご覧ください。
(板垣)
平成24年(2012年)度から北方四島との交流やお墓参りに使用されている船「えとぴりか」が横浜港にやって来ます。船内見学(操舵室、船内食堂、船室ほか)、北方領土パネル展示、船内クイズラリー、フォトスポット、北方領土に関する動画の上映などがあります。
横浜港会場(横浜新港ふ頭9号岸壁)
10月11日(日)10:00~17:00、10月12日(月・祝)10:00~15:00
最終受付:各日とも終了30分前
入場無料、事前申込・予約不要
アクセス:みなとみらい線馬車道駅から徒歩約10分、みなとみらい駅から徒歩約12分、JR線・横浜市営地下鉄桜木町駅から徒歩約15分
主催:独立行政法人北方領土問題対策協会
(本紙6月号の続きです)
最後にウラジオストクを訪れたのは、6年前の10月、コロナになる前でした。
市街地の景観は大きく変わっていませんし、当時の記憶をたどって街歩きを楽しめました。
相変わらず、日本車が多く右ハンドルの車や日本語が入ったままのトラックも道路を走っています。ただ、街を歩いているとロシア人はもちろんですが、中国人の姿が目立ちます。
6年前、『地球の歩き方』を持って日本人がお洒落な街並みを歩いていた光景は、今ではどこへ行ってしまったのかという感じです。
ただ、日本製品は、高品質ということでウラジオストクの住民にも受け入れられているように感じます。日本製品は専門店に豊富に並んでいますし、「経済制裁はどこにいったのか?」という雰囲気です。
しかし、値段は高く、20円で売られている日本のガムが現地では45ルーブルで売られていたり、日本製の歯磨き粉が600円近くしたりするのは、やはり経済制裁に加えて、物価高のせいもあるのかなと思います。
しかし、日本製品専門店以外のスーパーマーケットの店内を見渡せば、日本の製品も愛されていますが、韓国や中国の品物が以前より増えているような印象を受けました。特にコカ・コーラやペプシコーラに代表される欧米諸国の製品には中国語が書かれており、明らかに中国から輸入されたものだとわかりました。
一方のお酒のコーナーを覗けば、ウォッカは相変わらずおいてありますが、充実したと思うのがワインのコーナーです。黒海付近のロシア産ワインのみならず、南オセチアやクリミアのワインもありました。日本では見られない珍品といえるでしょう。
さて、今回の旅のなかで印象的だったものの1つが「お金」です。ロシアも日本と同様にキャッシュレス決済が増え、ズベルバンクなどが発行するクレジットカードでタッチ決済をする光景は日常茶飯事です。なお、日本のクレジットカードは経済制裁のため使えません。
気になる両替事情ですが、ウラジオストクでは、一部の銀行で日本円から直接ルーブルに両替できます。レートが一番よかったのは、アドミラーラ・フォーキナ通り(噴水通り)の北に位置する「ソリッド銀行」で、1ルーブル=2円(2026/4/30現在)でした。
お金といえば、6年前に比べて、紙幣の割合が高くなりました。10ルーブルと5ルーブル紙幣があるのは知っていましたが、5ルーブルの新札を見るのは初めてです。憶測ですが、もしかしたら戦争のため金属が不足しているので、金属を鋳つぶしているのかもしれません。まるで戦中の日本の「金属供出」を見ているようです。
(内藤)
ムルマンスク市では近年の大観光化に伴い、町の彼方此方に土産物屋が乱立しています。「Сделано в Арктике(北極産)」ブランドが立ち上がり、ムルマンスク産の物には全て表記されています。当地で困らないように、今回はお土産情報をお伝えします。ご参考までに…。
トナカイ(олень)・ヘラジカ(лось)・クマ(медведь)など、ムルマンスク州ならではのジビエ製品をご賞味ください。
・トナカイ肉の缶詰&干物…寒い地方に住むサーミ族やエスキモーの貴重なタンパク&ビタミン源。牛肉よりも鉄分の味が強いです。
・ヘラジカ肉の缶詰&干物…トナカイと並ぶ貴重な栄養源。鉄分はトナカイほど感じません。
・クマ肉の缶詰&干物…濃厚かつほのかな甘みと野性味が特徴で、肉質はきめ細かく、霜降り牛肉を思わせますが、より粗い繊維質です。
【注意!】肉製品は、残念ながら、いかなる製品も日本持込不可です。肉製品は現地でご賞味し、ご家族ご同僚の皆様には「土産話」としてその風味を存分にお伝えください。
海の幸が豊富。北極海の玄関口・ムルマンスクには、タラ(треска)、シャケ(лосось)、サバ(скумбрия)、オヒョウ(палтус)、ウニ(морской еж)などの魚介類、昆布(морская капуста)などの海藻類が運ばれます。土産物として有名なものには、以下のものがあります。
・タラ肝(Печень трески)の缶詰…バターのように濃厚で口の中でとろけるよう。程よい塩味で、海鮮の風味の中に微かな甘みを感じます。
・燻製…魚の燻製は日本では珍しいですが、燻製には温燻と冷燻の2方式があり、温燻方式は燻製と同時に加熱調理するため、燻製香が高く身は柔らかくジューシーで、骨から身が簡単に剥がれます。一方、冷燻方式は風味はより繊細で、魚本来の新鮮な風味が際立ち、燻製の香りは控えめです。身はしっかりとしていて密度が高く薄切りにしやすく、長期保存が可能なのが特徴。
・干物…魚によって風味が異なります。例えば、シャケの干物は脂が乗っていて塩味がやや強め。サバの干物は塩味と魚の旨味に、時には仄かな甘みやピリッとした辛味が感じられます。
・シャケの卵(красная икра)やタラの卵(икра минтая) の缶詰&瓶詰…日本で言うイクラの語源ともなったシャケの卵は袋からこそげ取って塩漬けにします。タラの卵も同様で中にはマーガリンのようなクリームと混ざっているものもあり、バゲットに塗って食べると美味しい。
【注意!】魚介製品は動物検疫所の検疫対象ではありませんが、生ものではなく加工され常温保存可能な物をお買いください。魚製品の1つが1万円を超えなければ、海外からのお土産としては免税対象。
北の大地には橙色の粒々したクラウドベリー(морошка)、目に良いブルーベリー(черника, голубика)、美肌の味方コケモモ(брусника)、赤い宝石クランベリー(клюква, смородина)などの木の実が豊富になります。ジャムやグミにしたりチョコレートやお茶に添加されたりします。
【注意!】青果は生のものではなく、ジャムやソースなど加工された物であれば、日本へ持込OK。但し機内持ち込みに制限があり、液状の加工品は100ml小分けで合計1L以内に収めること。
飲食以外のいわゆる定番の土産品も勿論豊富に取り揃えています。2019年に発足したムルマンスク州の社会経済戦略プラン「На Севере - жить!(北で生きよう!)」がプリントされている衣類、州の景色や生き物の写真がプリントされたマグカップ、オーロラが美しいマグネットやペン、北方少数民族サーミ族のグッズ(衣料品、履物、毛皮製品、ミトン、靴下)などがあります。
貴方も一度足を運んで、日頃お世話になっている方々に「遠い異国の想い出」を贈りませんか?
神奈川県日本ユーラシア協会では2026年の年末年始開催に向けて、ムルマンスク旅行を計画しております。
詳細はこちら(行事予定欄)をご覧ください。
(福島 留美/ムルマンスク在住)
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